24ky-17
石見 颯真(愛工大名電3年)遊撃 177/75 右/左 | |
選抜大会では初戦で敗れてしまったものの、選抜NO.1右腕の呼び声が高い今朝丸裕喜(報徳学園)投手から2安打を放ち、能力の片鱗を魅せた 石見 颯真 。 (守備・走塁面) 残念ながら、一塁までの到達タイムは計測できる場面はなかった。以前測ったときには、4.0秒強ぐらいだった記憶しているので、プロに混ぜても 中の上 ぐらいの脚力はあるように思える。ただし、足を売りにして行くほど、絶対的な脚力があるのかには、もう少し最終学年でのプレーで判断して行きたい。 試合前練習などを観ていると、少し二遊間を守る選手としてはは重苦しいかなと思える部分も。それでも足の運びは悪くなく、地肩も水準以上のものがありそうだ。守備は中から、地肩は中の上 ぐらいだろうか? 守備・走塁に関しては、私自身まだ掴みきれていない。そういった意味では、夏の大会も含めて、もう少しこの部分は詰めて行きたい。今のところは、走力や守備に関しては、ドラフト候補としては 中 ~` 中の上 ぐらいのあたりなのかなというイメージは持っている。 (打撃内容) 力強さはあるものの、それほど打球が上がるタイプには見えない。そのため、二塁打・三塁打の長打は結構あるものの、ホームランを連発するタイプの強打者ではないように思える。どちらかというと、対応力が勝ったタイプなのだろう。 <構え> ☆☆☆★ 3.5 前の足を引いて、グリップの高さは平均的な左打者。腰の据わり具合や全体のバランスはそれなりも、両眼でしっかり前を見据えることができている。そのため、球筋を錯覚を起こすことなく追いやすい。 <仕掛け> 平均的 投手の重心が下りきったときに動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた、中距離打者や勝負強さを売りにするポイントゲッターに多く観られる始動のタイミング。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 足を上げて、ややアウトステップ気味に踏み込みます。ただし、打つ方向によって、踏み出す位置は変えているようにも見えます。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。 踏み出した足は、インパクトの際にも止まって動きません。したがって逃げて行く球や低めの球にも食らいつくことができ、素直にレフト方向にも打ち返すことができていました。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」は早めに作れており、速い球に立ち遅れる心配は無さそう。バットの振り出しは、けしてインサイド・アウトではないものの、外の球をさばく時に大きなロスは感じられません。ヘッドを残すのが上手く、外の球をフェアゾーンに落とすのが上手いです。 それほどスイングの弧が大きいとか、フォロースルーを使って打球に角度をといったタイプではなく、鋭く打ち返すタイプの打者だと考えられます。 <軸> ☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げは静かで、目線の上下動は小さい。したがって、球筋を錯覚を起こすことなく追いやすい。体の開きも我慢でき、軸足にも粘り強さが感じられる。内の球をさばくには、少々スペースが欲しいタイプのようには感じられた。 (打撃のまとめ) 技術的には大きな欠点はなく、構えや頭の位置があまり動かないなど、ボールを的確に追えているところは良いところ。スイング軌道も、それを支える下半身もしっかりしている。あとは、タイミングの計り方平均的なのと、内角のさばきがどうなのか? という部分をもう少し見定めてみたい。 (最後に) 元々外野手だっただけに、垢抜けてショートの守備が良いとか、走力・地肩が図抜けているわけではないように思える。打撃も対応力は高いものの、長打で魅了するタイプではないだけに、特徴がボヤけやすい恐れはある。本人はプロ志望だということだが、なかなか現状高い評価でのプロ入りは難しいのではないかとみる。 個人的には指名ボーダーライン上の選手であり、夏までのプレーを確認して見極めて行きたい。本当ならば、有力大学などで実績を残してからという、ワンクッション挟んでからという気はしているのだが。イメージ的には、今年東洋大からDeNAに入団した 石上 泰輝 に重なる部分がある。 蔵の評価:追跡級! (2024年 選抜大会) |