10ky-11





穴田 真規(阪神)内野手のルーキー回顧へ



穴田 真規(大阪・箕面東)三塁 178/74 右/右





            「当たれば大きいのかもしれないが・・・」





 中村紀洋(現楽天)内野手を指導した長谷川監督も、「パワーは、お前の方が凄い!」と絶賛する、高校通算30本塁打以上のスラッガー 穴田 真規について今回は考えてみたい。

(プレースタイル)

 構えた時から、スラッガーの雰囲気がプンプンして来る強打者。振り終わったあとに、自分の上半身の強さでバランスを崩すほど、バットを思い切って振って来るのが、この選手の最大の持ち味。どことなくその雰囲気は、渋谷高校時代の中村紀洋を彷彿とさせる。

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穴田 真規(大阪・箕面東)三塁 [無料ホームページ] 


(守備・走塁面)

 残念ながら私の観戦した試合では、一塁までの到達ラップは計測できず。ただ試合での動きを見る限り、けして足を売りにするタイプではなさそうだ。

 また私が観戦している間、一度も三塁には打球は飛ばず。ただ練習やボールまわしなどを観る限り、三塁手としての動きは悪くなさそうだし、MAX143キロを誇ると言われる地肩も基準以上のものは充分ある。上のレベルでも、三塁手としてやって行ける能力はありそうだ。

 ことその動きを見ている限り、走力・守備力でアピールできるほどではないにしろ、将来的には、破綻のないレベルまでは押し上げられるのではないのだろうか。





(打撃内容)

 私の観戦した4打席では、外の球について行けない印象を受けた。またスイングが鈍く、上のレベルの球速・キレに対応しうるだけのヘッドスピードが身につけられていない気がする。


<構え> 
☆☆☆☆

 グリップを高めに添えて、バランスの取れた構えには、強打者として雰囲気・大物感を感じさせる。その雰囲気だけでなく、腰の据わり具合・全体のバランス・両目でしっかり前を見据えることもでき、強打者としての雰囲気を醸し出しながらも何処か余裕を感じさせ、力みのない構えとなっている。

<仕掛け> 
早めの仕掛け

 
バリバリの強打者かと思いきや、「仕掛け」は、アベレージヒッターが多く採用する「早めの仕掛け」を採用。そういった意味では、打球ははまれば飛ぶが、本質的にはスラッガーなのか疑問は残る。

<下半身> 
☆☆☆

 足を早めに引き上げ、ベースから離れた方向に踏み出すアウトステップを採用。そのため得意なのは、内角よりの球を上手く巻き込んで引っ張った時。そのときに非凡なパワーが発揮されるものと考えられる。

 ただアウトステップする分、外角の球の見極めは苦手らしく、試合を見る限りに外に逃げて行くスライダーや外角に厳しく決まる速球には、為す術なしといった感じのスイング。

<上半身> 
☆☆☆

 打撃の準備段階であるトップを作るのは、けして遅くない。またボールを上から叩けているので、ボールを捉えるまでのスイングには大きなロスは見られない。もう少しドアスイング気味なのかなと思えたが、そういったことはなかった。

 最大の特徴は、大きな弧を描いて下半身が崩れてしまうようなフルスイングが見られること。ただその割に、フォロースルーを活かしてボールを運ぶ術は、あまり身につけられていない。

<軸> 
☆☆☆

 頭はそれほど動くことなくスイングできているが、足下はブレないものの最後は大きく崩れてしまうバランスの悪さは残念。

(打撃のまとめ)

 最大の課題は、アウトステップした後、早くバランスが崩れてしまうので、全く外の球に対応できない点。またスイングが鈍く、一定レベル以上のスピード・キレには現状対応できないであろうヘッドスピード。ボールを捉えるセンス・球の捌きにも、それほど光るものは感じられなかった。





(意識づけ)

 前の打者への投球を見ながら、次の打席に備えていると言った感じは正直受けなかった。またその所作からも、それほど試合に集中している感じはなく、試合への入り方も微妙。

 また素振りをするにしても、何かチェックポイントを決めて行っている感じはしてこない。ただ打席に入る時に、ラインを踏まないような細やかさは感じられ、足場の馴らし方からも、自分なりのこだわりはあるのかもしれない。

 こういった部分を見ていると、正直普通の高校生であり、野球で飯を食って行こうと言う気構えは、まだ感じられなかった。


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(最後に)

 見た目のごついイメージと違い、本質的にはアベレージ打者の傾向が強かったり、細やかな面が垣間見られたことは意外だった。しかしまだまだ野球への意識・技術にも乏しく、高校からプロへ行くのは、時期尚早だと思われる。結局圧倒的なパワーがあろうとも、ボールをしっかり捉えられなければ始まらない。まずは、技術を高め、スイングを磨き、更に上を目指していただきたい!プロ入りは、それからでも遅くはないだろう。


この記事が参考になったという方は、ぜひ!


(2010年・夏)