26sy-8
| 外山 優希(24歳・SUBARU)一塁 186/96 右/左 (開星-専修大出身) | |
現在の社会人球界において、村上裕一郎(ENEOS)と並び屈指の飛距離を誇ると断言できるのが、この 外山 優希 ではないだろうか。今年の都市対抗予選では2本塁打を叩き込み、日本選手権予選でもセンターバックスクリーンへ特大の一発を放ってみせた。 走塁面:☆☆★(2.5) 一塁までの駆け抜けタイムは、左打席から速い時で4.15秒前後を計測する。左打者の合格ラインと言われる4.10秒前後に近く、標準的なスピードを備えていると言える。ただ、今季の公式戦18試合で盗塁は僅かに1個。決して足が遅いわけではないが、基本的には盗塁や走塁でかき回すタイプではなく、打撃に専念する打者と見て良さそうだ。 守備面:☆☆★(2.5) 本職である三塁手としてはやや動きに危なっかしさが残り、チームでも一塁手を担うケースが多い。一塁手としての足さばきや反応自体は悪くなく、一塁手や指名打者(DH)での起用と割り切って評価できる球団であれば問題ないレベルにある。なお、今季の公式戦18試合では無失策を保っている。 (打撃内容) 社会人3年目を迎える今季は、チームの不動の4番打者として活躍。18試合で66打数17安打、4本塁打、13打点、12三振、6四死球、打率.258 という成績を残している。対応力にやや粗さは残るものの、直近の日本選手権予選では5打数3安打(1本塁打)と圧巻の存在感を放った。 <構え> ☆☆☆(3.0) 左打席から前の足を少し引き、かかとを浮かせた構え。グリップの高さは平均的である。腰の据わりは悪くないが、両目でしっかりと投手を見据える姿勢や全体のバランスとしては標準的な部類と言える。 <始動> 早すぎ 投手の重心が沈み込み始める前の段階から動き出す「早すぎる仕掛け」を採用している。ここまで早い段階で動作を開始すると、投手に投球テンポやタイミングを変えられた際に揺さぶられるリスクを孕んでいる。 <足の運び> ☆☆☆★(3.5) 足を大きく引き上げて回し込み、ベースから離れる方向へ踏み出すアウトステップを採用している。始動から着地までの「間」が十分に取れているため、速球にも変化球にもスピードの変化に対して柔軟に対応しやすい。アウトステップの軌道からも、内角球への強い意識が窺える。 踏み込んだ前の足元も、インパクトの際にブレることなく我慢できている。そのため、外へ逃げていく球や低めの変化球にもある程度食らいつくことができる。実際に実戦でも打球を広角へ打ち分けていた。 <リストワーク> ☆☆☆★(3.5) 打撃の準備である「トップ」の形を早めに作れているため、プロの速球に対しても立ち遅れる心配はない。バットの入射角も素直で、外角球を捉える際に大きなロスは感じられない。内角球に対しても、アウトステップで上手く体のスペースを作ってさばくことができている。 インパクトの際にバットの先端(ヘッド)が下がらず、広い面でボールを捉えられているため、打球がフェアゾーンに飛びやすい。長打の多くはインパクトでしっかりと力を集約し、爆発的な打球を飛ばす印象だ。 <軸> ☆☆☆☆(4.0) 足の上げ下げが静かなため、目線の上下動は最小限に抑えられている。身体の開きも我慢できており、発達した軸足の内腿を活用して強い下半身の粘りを作れている。これが圧倒的なヘッドスピードを生み出す最大の原動力だ。 (打撃のまとめ) 一見すると粗削りな力任せの強打者という印象を受けるが、メカニクス自体は想定以上に対応力を意識した作りになっており、強引に角度をつけて上げるスイングではない。何より、圧倒的なヘッドスピードと強靭な腕力が誇るスイングには、一見の価値がある。 (最後に) 完全に打撃特化型のスラッガーであり、ポジション適性を考えるとドラフト指名ラインとしては境界線上に位置する。チームの不動の4番を務める存在だけに、本人のプロ志向の強さや意思確認を含め、下位指名で獲得可能かどうかの事前調査は必須と言える。ただ、今後の指名打者制の広がりや打力補強を急務とする球団にとっては、こうした明確な打撃特化型人材へのニーズは確実に存在する。見た目のイメージほど打撃フォームに致命的な欠点がない点を評価し、☆(支配下級)の評価を付けておきたい。 蔵の評価:☆(下位指名級) (2026年 日本選手権予選) |