26ky-32
| 金本 相有(天理3年)遊撃 176/68 右/右 | |
この夏の甲子園の中で最も大きな収穫だったのが、この 金本 相有 の存在を知ったことだ。仮に彼がプロ志望ならば、有力な指名候補になるのではないのだろうか。 走塁面:☆☆☆ 3.0 一塁までの到達タイムは右打席から4.35秒前後ぐらい。このタイムを左打者に換算すると4.1秒前後に相当し、ドラフト指名選手の基準タイムとなる。奈良大会の5試合では盗塁はなかったが、甲子園の4試合では2盗塁を記録した。上のレベルで足を売りにするほどかは微妙だが、決して動けない選手ではない。 守備面:☆☆☆★ 3.5 バウンドに合わせるのがうまく、丁寧な守備をする。高川学園戦では、センター前かと思わせた当たりに飛び込み、その体勢のままセカンドに送球してアウトにするなど、守備範囲も狭くない。ただ、送球は丁寧に投げる意識が強く、地肩が特別強そうという印象は受けなかった。それでも、さすが「天理のショート」を任されているだけあって、雰囲気のある選手だ。 (打撃内容) 初戦の福山高戦ではレフトスタンド中段に叩き込む一発を放った。甲子園でも4試合で5割の打率を残すなど、その打力が全国級だったのは間違いない。ちなみに奈良大会でも4番を任され、5試合で打率5割の好成績を残している。 <構え> ☆☆☆ 3.0 右打席から、両足を揃えたスクエアスタンス。グリップは高めに添え、かなり捕手側に引いて構えている。腰の据わり具合や両目で前を見据える姿勢は悪くないが、全体のバランスとしては少し窮屈な印象を受ける。 <仕掛け> 遅め~遅すぎ 足をベース側につま先立ちさせ、本格的に動き出すのはリリース直前であることが多い。これは「遅すぎる仕掛け」に属する始動であり、日本人のヘッドスピードや筋力を考えると、木製バットでプロの球を打ち返すのは厳しくなる。若干早いタイミングで動き出している時もあるので、立ち遅れないように注意したい。 <足の運び> ☆☆☆ 3.0 足を軽く上げて、まっすぐ踏み出していく。始動から着地までの「間」は短いので、狙い球を絞り、その球を逃さないことが求められる。まっすぐ踏み出すので、内角でも外角でもさばきたいタイプか。 踏み込んだ足元は何とか動かずに我慢できている。そのため、逃げていく球や低めの球にも食らいつくことができている。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」の形は早めにつくれているので、始動の遅さをここで補おうとしている。早めに「トップ」を作り、そこからインパクトまで一気にぶつけていくようなスイングだ。ロスは少ないが、元来それほど打球を遠くに飛ばすようなスイングではなさそうだ。 <軸> ☆☆☆ 3.0 足の上げ下げが小さい割に、目線の上下動は平均的。体の開きは我慢できているが、足元は少し窮屈そうだ。インステップして踏み込んでくるのもあり、内角のさばきが一つ鍵になる。 (打撃のまとめ) 甲子園での一発のインパクトはあるが、基本的にコンパクトなスイングで鋭くはじき返すタイプに見える。そのため、長打で魅了するタイプではなさそう。やはり「始動の遅すぎ」が、上のレベルのスピードに対応できるかどうかの鍵となる。 (最後に) 足や肩といった身体能力が平均的で、プロの素材としてはやや物足りなさを感じさせる。打撃の対応力に優れているが、それほど長打で魅了するタイプではない。それだけにドラフト候補としてこれまで浮上してこなかったのも頷けるところだ。仮にプロ志望届を提出した場合には、甲子園の活躍で指名候補に上がる可能性があっても、育成で指名されるかどうかという程度の評価だったかもしれない。そういった意味では、次のステージ(大学・社会人など)で文句なしの実績を残し、プロの門を目指して欲しい。 (2026年夏 甲子園) |