26ky-22





進藤 翔愛(東北3年)中堅 175/73 右/右 
 




 「守備はプロ級」





 選抜大会・初戦の帝京長岡戦。9回、一見届きそうにない打球をダイビングキャッチで仕留め、観客を魅了した 進藤 翔愛。ことセンターの守備に関しては、まさに「超高校級」と呼べる選手ではないだろうか。


走塁面:
☆☆☆ 3.5

 一塁までの塁間タイムは、右打席から4.4秒前後。これを左打者に換算すると4.15秒前後に相当し、ドラフト候補としては平均より少し見劣りする数値だ。しかし、守備範囲の広さや軽快な動きからすると、本来はもう少し速いタイムが出ても不思議ではない。新チーム結成以来、43試合でチームトップの16盗塁を記録している実績からも、
実戦で動けるポテンシャルは十分に秘めているはずだ。

守備面:
☆☆☆☆ 4.0

 選抜で見せた大ファインプレーに限らず、打球への反応、落下点までの余裕を持った入り、そして常に次のプレーを想定したキャッチングなど、外野手としてのセンスは際立っている。ゴロに対しても腰を落として丁寧に処理し、中継の野手へ素早く正確な送球を送る。地肩自体も「中の上」クラスはありそうで、
総合的な守備力は極めて高い。プロの世界でも、中堅手(センター)を担っていける素材だ。





打撃内容

 選抜ではライト前へきっちり打ち返す安打や、レフト線を破る長打を放つなど、広角に鋭い当たりを飛ばしていた。新チーム結成以来の成績は以下の通り。


【セイバーメトリクスによる補足分析】

OPS1.047(出塁率 + 長打率。打撃の総合的な貢献度を示す。1.000超えは超高校級の指標)

IsoP.168(長打率 − 打率。純粋な長打力を示す。数値からは典型的な「中距離打者」と言える)

BB/K0.81(四死球 ÷ 三振。選球眼とコンタクト能力。1.00に迫る高い安定感を誇る)


 打数  安打  二塁打  三塁打  本塁打 打点  三振  四死球 打率
 149 61 9 5 2 31 21 17 .409


<構え> ☆☆☆★ 3.5

 両足を揃えたスクエアスタンスで、前足の踵を浮かせて構える。グリップを高い位置に置き、捕手側に引いて添えている。背筋が伸びて全体のバランスは良いが、両目で前を見据える姿勢については標準的といえるだろう。

<仕掛け>
平均

 投手の重心が下がりきったあたりで動き出す「平均的な仕掛け」を採用。このタイミングは、確実性と長打力を兼ね備えた中距離ヒッターや、勝負強さが売りのポイントゲッターに多く見られる始動スタイルだ。

<足の運び>
☆☆☆★ 3.5

 足を軽く上げ、真っ直ぐ踏み出してくる。始動から着地までの「間」は確保されており、速球や変化球などの緩急にもそれなりに対応可能。真っ直ぐ踏み出す足の運びからは、内角・外角問わず捌きたいタイプであることが窺える。

 踏み込んだ前足はインパクトの際にもブレず、逃げていく球や低めの球にもしぶとく食らいつくことができる。
BB/K0.81)の良好な数値も、この足元の粘り強さとコンタクト能力の高さが裏付けている。

<リストワーク>
☆☆☆ 3.0

 あらかじめバットを引き気味に構えてはいるが、トップを作る動作は自然体だ。そのため、力みなくボールを呼び込めている。腰が早く開く傾向はあるものの、足元で踏ん張りが効いているため、開きすぎる手前で抑えられている。バットの振り出しは標準的。インパクトでヘッドが下がらないためフェアゾーンに打球が飛びやすいが、
IsoP.168)が示す通り、現時点では強打者というよりは鋭いライナーで間を抜くタイプと言える。

<軸>
☆☆☆★ 3.5

 目線の上下動は許容範囲内で、体の開きも一定のところで我慢できている。軸足を起点に、上手くボールに対応できている。

打撃のまとめ

 技術的に特筆すべき「凄み」はまだこれからだが、腰の開きが早くてもスイング軌道が遠回りにならず、左右に鋭い打球を飛ばせるのが強み。
OPS1.000を超えている点からも、その打撃の質は極めて高い。今後は、さらに長打を増やすのか、あるいは驚異的なコンタクト率を追求するのか、打撃面でさらなる「突き抜けた特徴」を見出せるかが、評価を高める鍵となりそうだ。


最後に

 「三拍子揃ったアスリート型」の右打ち外野手という希少価値はある。守備がA級である一方、打撃や走力がプロのスピード感の中でどこまで通用するか。175センチというサイズもあり、高卒即プロとしては少しパンチ不足な印象も受けるが、育成枠を含めて食指を動かす球団はありそうだ。本人のプロ志向の強さも気になるところだが、夏まで継続して追いかけ、その真価を見極めていきたい。


蔵の評価:
追跡級!


(2026年 選抜大会)