26ky-19
| 宮本 紘成(海星2年)遊撃 170/69 右/右 | |
昨夏、カープに6位指名された 西川 篤夢(神村学園伊賀)と対戦した際も、そのプレーで全く引けを取っていなかったのが、この 宮本 紘成 だった。この試合では、左中間スタンドへ特大のホームランも放っている。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間タイムは、右打席から4.25秒前後。このタイムを左打者に換算すると4.0秒に相当する。しかも、このタイムを計測した際は一塁手と接触しそうになり、ベース前でわずかにスピードを緩めていた。それがなければ、3.9秒台を記録していてもおかしくない走りだったと言える。ドラフト候補としても「中の上」クラスの脚力は備わっていると見て良いだろう。 守備では、動作の切り返しが実に鋭い。二塁ベースに入ってアウトにした後、間髪入れずに三塁へ転送して刺そうとするなど、状況判断の鋭さには目を見張るものがある。軽快なフットワーク、丁寧な捕球、そしてスローイングに至るまで、2年夏の時点ですでに全国トップレベルにあるのは間違いない。深い位置からでもアウトにできる地肩があり、小柄ながら肩の強さもプロの基準を満たしている点は高く評価できる。 (打撃内容) 体は小柄だが、意外なほどのパンチ力を秘めている。打球の多くは、センターからレフト方向への強い当たりだ。 <構え> ☆☆☆☆ 4.0 右打席で前足をスッと引き、カカトを浮かせて構える。グリップを高い位置に添え、腰の据わり、両目で見据える姿勢、全体のバランスともに申し分ない。特に、打席内で漂わせる高い集中力が素晴らしい。 <仕掛け> 平均 投手の重心が沈みきったあたりで動き出す「平均的な仕掛け」を採用している。これは、確実性と長打力を兼ね備えた中距離ヒッターや、勝負強さを売りにするポイントゲッターに多く見られる始動のタイミングだ。 <足の運び> ☆☆☆ 3.0 足を大きく引き上げ、ベースから離れる方向に踏み出すアウトステップを採用している。始動から着地までの「間」はそれなりに確保されており、速球・変化球ともに緩急への対応力はまずまず。アウトステップを踏むことからも、意識の軸は内角を強く叩くことにあるのではないか。 インパクトの際に踏み込んだ前足が動くこともあるが、これは引っ張り専門の打者にはよく見られる傾向だ。ただ、現状では右方向への意識はそれほど強くないように見受けられる。最終学年に向けて、外へ逃げていく球や低めの変化球に対し、どこまで柔軟に対応できるようになるかを確認したい。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 トップの形を自然に作れており、力みなくボールを呼び込めている。バットを少し前に倒しながら打ちにいくため、ヘッドの予備動作が大きくなりすぎる懸念はある。 それでも、振り出し自体はインサイドアウトの軌道を描いており、引っ張りを強く意識したスイングとしては理に適っている。外角球をどうケアし、捌いていくかが今後の鍵だろう。 <軸> ☆☆☆ 3.0 足の上げ下げがある分、目線の上下動は標準的。引っ張り重視のスタイルゆえ腰の開きは早めだが、軸足を起点に鋭く回転できている。自分の型で打てない状況に直面した際、いかに柔軟に対処できるかに今後の成長が懸かっている。 (打撃のまとめ) 左中間への特大弾の後も、センターへ大きなフライを放っていた。鋭いライナーで間を抜くというよりは、高い放物線を描くフライボールヒッターの資質があるのかもしれない。体は小さいがひ弱さは感じさせず、甘い球を逃さない「鋭さ」こそが最大の魅力だ。 (最後に) 26年度は全国的に小柄な右打ちショートの好素材が目立つが、宮本はその筆頭格といえる存在だ。監督が「海星史上No.1遊撃手」と太鼓判を押すのも頷ける。最終学年でどこまでスケールアップしていくのか、今後も追いかけてみたいと思わせる魅力溢れる内野手だった。 (2025年夏 三重大会) |