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| 米沢 友翔(関西大4年)投手 180/80 左/左 (金沢出身) | |
シーズン前には、誰しもが上位候補として位置づけていたわけではなかった 米沢 友翔。しかし、今春のリーグ戦での活躍により評価を急上昇させ、続く大学選手権ではチームを日本一へ導く原動力となった。 (投球内容) 比較的ゆったりとしたフォームから投げ込むサウスポー。今春のリーグ戦では 4勝1敗、防御率1.31 の好成績でリーグMVPを獲得。続く大学選手権でも最優秀殊勲賞を受賞した。 ストレート:常時140キロ台中盤〜後半(☆☆☆★ 3.5) 球速そのもの以上に、ゾーン内に力のある球を投げ込める点が最大の魅力だ。高めに抜けるなど荒削りな一面はあるものの、常にゾーン内でファールを誘い、空振りを奪い、あるいは打者を詰まらせる支配力がある。今春は55イニングで被安打35と、合わされにくい球質であることが証明された。 横変化:スライダー(☆☆☆★ 3.5) 真っ直ぐと並ぶ大きな武器。カーブのような軌道で120キロ台で曲がり落ちる。この球で確実にカウントを整えられ、投球のアクセントとなっている。 縦変化:チェンジアップ・スプリット(☆☆☆ 3.0) チェンジアップは大きな変化というより外角へ小さくズレる球、スプリットも極端な落差があるわけではない。しかし、今春の55イニングで67奪三振を記録した(1イニング平均1.22個)という数字は、これらの球種が打者の目先を狂わせることに成功している。 投球以外の技術(☆☆☆ 3.0) クイックは1.2秒台と決して速くはないが、一塁走者を常に視界に入れながら投球できるのは左腕特有の強みだ。走者への配慮ができているため、クイックの遅さを突かれてスタートを切られるケースは少ない。駆け引きという面では発展途上だが、走者を背負っても冷静に対峙できている。 (投球のまとめ) 圧倒的な剛球を誇るわけではないが、安定して強い球をゾーンに投げ込み続けられる点が最大の強みだ。一方で、極めて繊細な制球力や、決め手となる絶対的な変化球という観点では、プロのスカウトがどう評価するかが鍵となるだろう。 (投球フォーム) セットポジションから足を低く引き上げる、先発タイプらしい静かな入り方だ。軸足一本で立った際に直立気味になり、バランスを取ろうとして力みから制球を乱す場面が見受けられる。 広がる可能性(☆☆☆ 3.0) 足を地面に伸ばしがちなため、お尻の三塁側(左投手の場合は)の落としには甘さが残る。そのため変化球の鋭さは、鈍くなりやすい。 着地までの地面の捉えも平均的で、体を捻り出す時間も並ぐらい。曲がりの大きな変化球よりも、球速のある小さな変化を中心に投球の幅を広げてゆくことになりそうだ。 ボールの支配(☆☆☆ 3.0) グラブを最後まで内に抱えられ、遠心力を留められているため軸はブレにくい。ただ、足の甲の地面への捉えが浅くボールが高めに集まりやすい。「球持ち」は平均的だが、今春は55イニングで11四死球と、自滅するような粗さは見られなかった。 故障のリスク(☆☆☆★ 3.5) お尻の落としには甘さを残すが、カーブやフォークといった捻り出して投げる球種も見当たらない。そのため、窮屈にはなり難く肘への負担は少なそう。腕の送り出しにも無理がなく、肩への負担は小さいだろう。力投派ではないため、疲労も蓄積しにくいと考えられる。 実戦的な術(☆☆☆★ 3.5) ボールの出どころが隠せており、腕の振りも良いので空振りを誘いやすい。体重がしっかり前に乗っていってないので、ここが改善されれば打者の手元までの勢いもさらに増すだろう。 (フォームのまとめ) フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」の中でも、「開き」以外には改善の余地がある。制球では高低のコントロールに課題を残すが、故障リスクが低いのは明るい材料。将来的に変化球の習得を進めれば、さらなる飛躍が期待できる。 (最後に) 特筆すべき小細工ができるタイプではないが、安定して強い球をゾーン内に投げ込める強みは貴重だ。1軍のローテーションとして、一年目から先発の一角を担っても不思議ではない力量を備えている。絶対的なエースの風格とは異なるかもしれないが、先発左腕を求める球団にとっては、ドラフト1位で指名してくる球団も出てきそうだ。この一年で見せた成長曲線が、プロでも続くことを期待したい。 蔵の評価:☆☆☆(上位指名級) (2026年 大学選手権) |