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星野 翔太(城西大4年)投手 185/88 右/右 (八王子学園八王子出身) 





 「スペックはまさにプロ級」





 恵まれた体型から投げ込まれる150キロ級の速球は、まさにプロの素材といった感じの 星野 翔太 。しかし、そのボールの割に、残している成績は物足りない。そのギャップについて、今回は考えて行きたい。


(投球内容)

 4年春のリーグ戦では、当初は先発して起用。しかし、シーズン途中からリリーフにまわっていた。そんなシーズンでの成績は、

投球回数
被安打
四死球 奪三振 防御率 K/BB WHIP
27回 2/3 38 10 21 4.88 2.10 1.74


ストレート:140キロ台後半~150キロ台前半(☆☆☆★:3.5

 
ドラフト指名圏内の球威は十分にある。両サイドに散らせており、決して制球が荒れているわけではない。それにもかかわらず簡単に打ち返されてしまうのは、打者からボールの出どころが見やすい(=出どころが早い)ことが影響しているのではないか。

横変化:スライダー(
☆☆☆:3.0

 横滑りするスライダーでしっかりカウントを整えられるが、空振りを奪うまでのキレには欠ける。

緩急:カーブ(
☆☆:2.0

 たまに投じるが、精度は低く、投球に余裕がある場面でしか使えていない。

その他(
☆☆☆:3.0

 クイックは1.0~1.1秒と基準以上。走者が出た際は目配せをして警戒しており、鋭い牽制がなくとも走者にはプレッシャーを与えている。ただし、緩急の使い分けや、投球タイミングの工夫といった「
投球術」には改善の余地がある。

【総括】

 真っ直ぐの威力は十分だが、武器となる変化球がスライダーに限られるため、投球が
単調になり打ち込まれている印象だ。縦の変化球を加えるなど、相手打者に的を絞らせない工夫が必要。持っている能力はプロレベルだが、現時点では実戦力に物足りなさを感じる。





フォーム分析

 セットポジションから足を引き上げる動作に勢いと高さがあり、序盤から高いエネルギーを創出できている。この点は
リリーフ向きの適性を示唆している。軸足で立った際も膝から上が伸び切ることなく、力みなくバランスは保てている。

広がる可能性(
☆☆☆★:3.5

 引き上げた足を地面に向けて伸ばす過程で、お尻が三塁側(右投の場合)へ落ちる動きには甘さが残る。しかし、ステップが大きいため体を捻り出す時間は確保できており、今後は曲がりの大きな変化球習得も期待できる。

ボールの支配(
☆☆☆:3.0

 グラブを最後まで内に抱えられているため軸はブレにくい。一方で、足の甲で地面を捉えきれず、浮き上がろうとする力が抑えられていない。結果としてボールが高めに浮く傾向がある。球持ちももう一歩で、精緻なコントロールには欠ける。

故障のリスク(
☆☆★:2.5

 腕を送り出す際に、ボールを持つ肩が上がり、グラブを持つ肩が下がるという
無理な形が見受けられる。力投派ではないため疲労蓄積はそこまで深刻ではなさそうだが、長期的なケアは必要だろう。

実戦的な術(
☆☆☆:3.0

 着地までの粘りは悪くないものの、体の開きが
早くボールの出どころが見えやすい。球速ほどの威圧感を打者に与えられていない要因は、リリースまで体重が乗り切っていない点にある。

【総括】

 
「開き」と「体重移動」に課題を残し、制球を司る動作は発展途上。肩への負担も懸念される。プロ入りには、武器となる変化球の習得と、実戦的な技術をどこまでモノにできるかが鍵となる。


最後に

 この春の成績を見る限り、大学から即プロ入りとなると現状では厳しい評価を下さざるを得ない。しかし、素材は確かなだけに、秋のリーグ戦でそれを示せるか。引き続き追跡していきたい。仮にプロ入りが実現せずとも、今後も注目し続けたい投手である。


蔵の評価:追跡級!


(2026年 春季リーグ戦)