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大栄 利哉(学法石川2年)捕手 176/81 右/左 
 




 「大物感のある捕手」





 
 2025年度の高校生捕手は、今のところ目立つ選手があまり多くない。そんな中、個人的に最も注目しているのが、この 大栄 利哉 だ。

(ディフェンス面)
 結構「俺について来い」といった堂々としたプレースタイルの選手だ。適度に周りや投手に指示を出しながら、ゲームを組み立てていくタイプ。ミットを下げないスタイルで、ワンバウンドするような球にも反応やミットの出し方は素早い。初めて見たときは、上から捕りにいくような捕球の仕方が少し気になったが改善されつつある。体格の割にフットワークの軽さはあまり感じられないが、普段のグラブさばきは悪くない。どちらかと言うと「打てる捕手」の色彩が強い選手だが、二塁まで1.8秒台後半で到達する肩も決して悪くなく、上のレベルでも捕手を続けていける可能性を感じさせてくれる。


(打撃内容)
 夏の大会以降のすべての公式戦でヒットを記録している。「打てる捕手」ではあるものの、長打で魅了するタイプというよりは、勝負強さを武器にした中距離・ポイントゲッタータイプに感じる。その分、脆さはあまり感じない。
<構え> ☆☆☆ 3.0
 左打席で前の足をしっかり引いてグリップを高めに構えている。腰を深く沈め、両目で前を見据える姿勢はまずまずだが、バランスは平均程度か。
<仕掛け> 平均
 投手の重心が沈み込んだタイミングで動き出す「平均的な仕掛け」を採用。このタイミングは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた中距離打者や、勝負強さを売りにするポイントゲッターによく見られる始動の特徴だ。
<足の運び> ☆☆☆★ 3.5
 足を引き上げ、ベース側にインステップして踏み込んでくる。始動から着地までの「間」はそこそこあり、速球にも変化球にもスピードの変化にそれなりに適応できる。インステップする分、外角への意識が強い印象だ。
 踏み込んだ前足は、インパクト時にブレずに我慢できている。そのため、逃げていく球や低めの球にも食らいつける。実際、レフト方向へは苦にせず飛ばせていた。
<リストワーク> ☆☆☆☆ 4.0
 打撃の準備である「トップ」の形を早めに作れており、速い球に遅れる心配はなさそう。バットの振り出しも外角の球に対してロスなくインパクトできている。バットのヘッドを上手く残しつつ振り抜けており、ボールとバットの接地面が広く、フェアゾーンに飛びやすい捉え方だった。
<軸> ☆☆☆★ 3.5
 足の上げ下げは平均的だが、目線の上下動は小さい。そのため錯覚を起こしにくく、球筋をしっかり追えている。体の開きも我慢できており、軸足にも適度な粘りがある。ただ、インステップの影響か、足元が少し窮屈に見えた。そのため、内角のさばきがどうか、最終学年でのチェックポイントになりそうだ。
(打撃のまとめ)
 強打者としての対応力が高く、力強さも兼ね備えている。ホームランを量産する長距離ヒッターではないものの、技術的にも能力的にも打撃では目立つ存在だ。
(最後に)
 上のレベルでも捕手を続けられる素材かどうかが、高校からプロ入りへの鍵を握りそうだ。打撃に関しては旧チームから4番に座り、一学年上の投手達相手にもしっかり結果を残してきた選手。雰囲気的には高校からプロになれそうなものがあり、あとは捕手としての適性(性格)も含めて問題がなければ、数少ない高校からプロ入りを狙える存在になれるだろう。

(2024年夏 福島大会)