25ky-7
中村 龍之介(東海大相模2年)外野 184/78 左/左 | |
天性のバットコントロールの巧みさを持った 中村 龍之介。元巨人の 原 俊介 監督をもってして、「打撃の天才」と称される才能の持ち主なのだ。 (守備・走塁面) それまで、一塁までの塁間は、4.2秒台とそれほど際立つ数字を計測できなかった。しかし、秋季神奈川大会決勝戦の横浜高校戦で放った一塁ゴロでのタイムは、左打席から 3.85秒前後 という快速レベル。一塁側への走り出しが速かったため、セーフティバントに近いタイムが出てしまったのかもしれない。それでも、24年度の公式戦13試合で4盗塁を記録しており、決して動けない選手ではなさそうだ。 中堅手としても、さほど打球への反応、落下点までの入り、キャッチングなども下手ではなさそうだ。肩も 中の上 ぐらいはありそうで、決して弱い選手ではない。ただし、送球の精度はまだこれからといった感じ。また、秋は体調不良で左翼を守ったりと、肩や肘あたりのコンディションが良くなかったのかもしれない。 (打撃内容)
1年夏の神奈川大会以降、常に公式戦で高いアベレージを残してきた。決して長打や破壊力で魅了するというよりは、天性のヒットメーカーの匂いがする。
<構え> ☆☆☆ 3.0
左打席から前の足を開きつつカカトを浮かし、グリップは下げて構えられている。腰の据わりは浅く、両眼で前を見据えることや全体のバランスという意味でも特別なものは感じられない。ただし、打席でリラックスして立てているのは良いところ。
<仕掛け> 遅すぎ
投手の重心が下る時に動き出し、一度ベース側につま先立ち。本格的に動き出すのは、投手がリリースを迎える寸前という「遅すぎる仕掛け」を採用している。これだけ遅いタイミングでの始動だと、日本人の筋力やヘッドスピードを考えると、木製バットでプロレベルの投手に対応するのは厳しいのではないだろうか。タイプ的には、最初の動き出しに起因するので、対応力を重視したアベレージヒッター的な傾向が強いのかもしれない。
<足の運び> ☆☆☆ 3.0
小さくステップして、ベースから離れた方向に踏み出すアウトステップを採用。始動~着地までの「間」がないので、あらかじめ狙い球を絞り、その球を逃さないことが求められる。アウトステップするように、内角への意識が強いのではないだろうか。
踏み出した前の足は、インパクト際に閉じられ動きません。そのため、アウトステップでも、甘めの外角球や低めの球にもある程度ついていくことができます。また、レフト方向へ無理なくはじき返すこともできていました。
<リストワーク> ☆☆☆☆ 4.0
打撃の準備である「トップ」の形は早めに作れており、始動の遅さを補っています。バットの振り出しは、決してインサイドアウトでもないのですが、脇を上手く閉じて内角寄りの球もさばきます。外の球にもロスは感じられず、バットのヘッドを残して上手くフェアゾーンにボールを落とすことができています。
巧みなバットコントロールはあるものの、現在はスイングにまだひ弱さを感じさせる部分があり、そういった筋力や身体の強さが、一つ高校からプロに入る時の鍵になりそうな部分です。
<軸> ☆☆☆★ 3.5
足の上げ下げが小さい割には、それなりに目線は動いているように見えます。これは天才肌だけに、自分からボールを捉えに行ってしまうからかもしれません。それでも開きは我慢できていますし、軸足にも粘りは感じられます。ただし、まだ内モモの筋力は弱そうです。この辺を鍛えないと、強い打球や飛距離は望めないのではないでしょうか。
(打撃のまとめ)
始動が遅くても、瞬時に手元で対応できてしまう天才的な才能の持ち主ではあります。そういったリストワークの柔らかさは光る一方で、まだまだ肉体的にも筋力不足で、打球の鋭さ・プレーの力強さをどこまで最終学年で鍛えられるかが鍵となるでしょう。
(最後に) 守備・走力自体は、現状そこまで高いレベルにあるようには見えません。しかし、持っている走力や肩などは悪くないだけに、それを活かせるようになると将来三拍子揃った選手への可能性を感じます。特に、打撃のミート力・ボールさばきには、特別なものを持っているかもしれない。そのことを、確認する最終学年となりそうです。
(2024年 秋季神奈川大会)
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