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福元 聖矢(智弁和歌山2年)右翼 179/75 右/左 





 「こんな選手だったけ?」





 
 昨春、近畿大会で生で観て感心した 福元 聖矢 。その時は、三拍子揃った好選手というイメージが強かった。しかし、この秋は、近畿大会の市立和歌山戦で二打席連続本塁打を放つなど、対応力の高い好打者というよりも、ちょっと強引な強打者タイプに見えた。果たして、本当のところはどうなのだろうか?


(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、4.35秒前後。足でも痛めていたのか?と思うほど、秋の近畿大会では全力で走り抜けられなかった。春は、一番打者に座っていたが、この秋は2番打者で出場。昨年17試合で盗塁は3個ということで、それほど盗塁で相手を揺さぶるタイプではないのかもしれない。

 右翼手としての守備も、滅法上手いのかと言われると微妙。ただし、打球への反応や落下点までの入りなどは悪くなかった。肩は水準以上に強そうで、ライトゴロの当たりでも一塁でアウトにしていたほど。守備に関しても、もう少し最終学年にしっかり観てみたい。ちなみに、公式戦17試合で失策は0個ということで、打球勘などに大きな問題もなさそうだ。走力に関しては、本当にこんなものなのかどうか? 守備力に関しては、そのレベルがどこにあるのか?選抜でしっかり把握したいと思っている。







(打撃内容)

 昨年の公式戦17試合の成績は、2本塁打、9打点、打率.318 と平凡で、正直秋の近畿大会で観た時には、春ほどのインパクトは受けなかった。春に生で観たときの感覚が本物かどうか、ぜひ確かめてみたい。

<構え> ☆☆☆★ 3.5

 左打席から、前の足を軽く引いてグリップの高さは平均的。腰の据わりは良いが、全体のバランスは並ぐらいで、両眼で前を見据える姿勢は良い感じ。錯覚を起こすことなく、球筋を追うことができている。

<仕掛け> 平均

 投手の重心が下がりきった底のあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた中距離ヒッターや、勝負強さを売りにするポイントゲッターに多くみられる始動のタイミングとなる。

<足の運び> ☆☆☆★ 3.5

 足を上げて回し込み、ベース側にインステップしてきます。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。インステップするように、外角への意識が強そうです。踏み込んだ前の足は、インパクトの際になんとか我慢。ただし、逃げてゆく球や低めの球について行けるかどうかは、もう少し選抜でも注意してみたい。

<リストワーク> ☆☆☆☆ 4.0

 打撃の準備である「トップ」の形をつくるのは自然体で、力み無くボールを呼び込めている。バットの振り出しは、脇を上手く閉じて内からバットが出てくる点は素晴らしい。バットの先端であるヘッドも下がらないし、それでいて内角の球には上手くフォロー使ってボールに角度も付けられている。

 そのためインステップして来る ものの、内角に窮屈さは感じさせない。恐らく外角を得意としているのではなく、内角には自信があるから外角の球をよりしっかり叩くために、インステップしているのではないだろうか。

<軸> ☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げは静かなので、目線の上下動は大きくはない。身体の開きもなんとか我慢できており、軸を起点に回転できていた。軸足の内ももの筋肉も適度に強そうで、強烈な打球を生み出す原動力となっている。

(打撃のまとめ)

 もっと柔軟性の高い好打者をイメージしていたのだが、改めて今回じっくり観てみると、意外に強打者タイプなのだと驚いた。選抜では、昨春のように一番打者に復帰するのか?秋のように二番打者のままなのか?さらに、強打者としての色彩を強めて中軸を担うのか?ぜひ見極めてみたい。


(最後に)

 この秋は、逸材の揃う智弁和歌山の中でも、そのなかの一人といった感じで、特別目立つ存在では無くなっていた。結果的に、市立和歌山戦での2打席連続ホームランで注目はされたが。春観たときの感覚が誤りだったのかどうか? 選抜の舞台で見極めてみたい。


(2024年 秋季近畿大会)