25ky-22
冨田 祥太郎(天理3年)二塁 182/84 右/左 | |||||||||||||||||||||
180cm台の大型内野手で、2025年夏の奈良大会で 4本塁打、9打点を記録。名門・天理高校の主力として、プロ志望ならスカウトの注目を集めるだろう存在。 走塁面:☆☆★ 2.5 一塁到達タイムは左打席から4.25秒(基準4.1秒)と、ドラフト候補としてはやや遅め。ゴロでの初動の遅さが影響したが、加速後のスピードは悪くない。奈良大会5試合で盗塁はなく、走力を活かしたプレーは見られなかった。 守備面:☆☆☆★ 3.5 大型選手ながら動作の切り返しがスムーズで、丁寧な送球が光る。チームメイトの 赤埴 幸輝(高校トップクラスのショート)と組む二遊間は高レベル。奈良大会5試合で1エラーを記録したが、二塁や三塁での守備対応力はプロでも通用する可能性がある。 打撃分析 成績(2025年夏 奈良大会)
<構え> ☆☆☆★ 3.5 左打席でスクエアスタンス、前足のかかとを浮かせ、グリップを高めにやや捕手側に引いて構える。背筋を伸ばし、両眼でボールを正確に追う姿勢は良好 <仕掛け> 遅め 投手の重心移動に合わせて始動する「遅めの仕掛け」。長距離打者や二番打者に多く、冨田は長打力を活かすタイプ。ギリギリまでボールを引き付けるスタイルは、速球への対応力を高める。セイバーメトリクス補足:遅め始動はコンタクト率低下リスクがあるが、ISO(長打率-打率=.764)は高校レベルで傑出。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 かかとを踏み出すシンプルなインステップ(外角意識の強い足運び)。始動から着地までの「間」が短く、狙い球を鋭く捉える。踏み込んだ足はインパクト時も安定し、甲子園で外角高めの速球をレフトオーバーの長打に仕留めた。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 グリップを引いた構えで「トップ」を早く作り、速球に対応。力みによるリストの硬さが課題だが、バットを寝かせて振り出すことで広い接地面を確保し、打ち損じが少ない。インパクト後のヘッドスピードも強力。奈良大会の.545 出塁率は、四死球の多さも含め優秀。 <軸> ☆☆☆☆ 4.0 静かな足の上げ下げで目線の上下動が少なく、体の開きを我慢。軸足の安定性も高いが、体重が後ろに残りやすい点は改善余地。軸の安定はHard Hit Rate(強打率)に寄与。4本塁打は高いExit Velocity(打球速度)を示唆。 打撃のまとめ 奈良大会の4本塁打や甲子園での長打から、長打力は高校トップクラス。ただし、始動の遅さによる緩急への対応やインステップによる内角球への課題が残る。スラッガーというより、長打を打てるアベレージヒッターの印象。 (最後に) 打撃にパワーと技術を併せ持つが、高校からの指名となると、あと一歩の絶対的なものが欲しい。走塁は平凡だが守備は水準以上で、二塁手としての長打力は魅力。指名されるとなると育成枠での指名が現実的だが、大学での成長次第で支配下級も狙えるポテンシャルを秘めているとみた。 (2025年夏 甲子園) |