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森 陽樹(大阪桐蔭2年)投手 190/88 右/右 | |
150キロに迫る勢いのあるボールを投げ込む 森 陽樹 。確かにボールに力はあるのだが、微妙に決まって欲しいところに決まらない制球力が気になっている。 (投球内容) ノーワインドアップから投げ込んでくる本格派で、秋は4試合で 20回2/3を投げ、14安打、8四球、27三振、防御率0.87 という数字を残している。 ストレート 145キロ~150キロ強 ☆☆☆☆ 4.0 球速は常時140キロ台後半ぐらい出せる能力があり、特に打者の手元までボールの強さは一級品です。その反面、やや真っ直ぐは全体に高めに集まりやすく、微妙に決まって欲しい時にしっかり投げきれないアバウトさがあるところが気になります。一冬越えて、そういった部分が改善されてくるのか気になるところです。高めの真っ直ぐでは吊られて空振りが奪えますが、基本的には球威で詰まらせる感じの球質に思えました。 変化球 カット・スライダー・カーブ・フォークなど ☆☆☆★ 3.5 カットボールでしっかりカウントを整えて来られることが良いところで、さらに緩いスライダーやカーブなども織り交ぜてきます。フォークなども投げるのですが、振ってもらえない見極められてしまうことが多いのは確かです。この球の精度も、春までの大いなる課題ではないでしょうか。 その他 牽制はあまり鋭いものを入れないことが多いのですが、時には鋭く走者を刺しにきます。投げるタイミングも、いつも変えているわけではなさそうですが、時々長く持ったり速く投げたりと「間」を変えて投げてきます。淡々と投げていそうなイメージを受けますが、結構考えて投げていました。 (投球のまとめ) 収まりが微妙に悪い制球力や縦の変化を振ってもらえないなどの課題があり、この辺が改善されてくると、手がつけられなくなる恐れがあります。現時点でも有力な1位候補ではあると思いますが、まだまだ絶対的な感じはしません。そういった部分がどう最終学年で変わってくるのか? 見極めて行きたいところです。 (投球フォーム) ノーワインドアップから、足を引き上げる勢いや高さはある投手です。意外にフォーム導入部からのエネルギー捻出が高く、リリーフ的な適性も高い投手なのかもしれません。軸足一本で立った時に、膝から上がピンと伸びがちで力みが感じられます。それでも、適度なバランスは保ててはいますが。 広がる可能性 ☆☆★ 2.5 前に少し倒れるように重心を落としてくるので、お尻の落としはどうしても甘くなってしまいます。したがって身体を捻り出すスペースは充分ではないので、カーブやフォークの曲がりは鈍くなりがちです。 「着地」までの地面の捉えは平均的で、身体を捻り出す時間も並程度です。そういった意味では、曲がりの大きな変化球よりも、球速のある小さな変化を中心に、投球の幅を広げていくことになるのではないでしょうか? ボールの支配 ☆☆☆ 3.0 グラブは最後まで内に抱えられており、外に逃げようとする遠心力を内に留めています。したがって軸はブレにくく、両サイドへのコントロールはつけやすいです。その一方で、足の甲での地面の捉えが浮いてしまい、浮き上がろうとする力を抑えられず、ボールは上吊りやすいです。「球持ち」は前で放していて悪くはないのですが、その割に微妙なコントロールがつかないのは、指先の感覚があまり良くないのかもしれません。 故障のリスク ☆☆☆ 3.0 お尻の落としが甘い割に、結構フォークやカーブを織り交ぜてきます。そういった意味では、窮屈になりやすく、肘などへの負担が心配になります。今後、フォークを使う頻度が多くなると、その点は気になる部分です。 それでも、腕の送り出しには無理は感じられず、肩への負担は少なそうです。少し力んで投げる傾向があるので、その辺で疲労を溜めやすい恐れがあります。 実戦的な術 ☆☆☆ 3.0 「着地」までの粘りは並程度で、ボールの出どころも平均的です。それほど、打者が苦になるような嫌らしさはフォームにはありません。腕は強く振れているのですが、ボールが見やすいせいか? 思いのほか打者が手を出さないのは気になるところです。前に体重移動はできている感じですが、足の甲が地面から離れてしまっているので、その効果は限定的なのかもしれません。 (フォームのまとめ) フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、「着地」と「開き」に改善の余地があるように思います。足の甲の押し付けが浮いてしまい、高めに集まりやすいこと。お尻のスペースが確保できないことでの、肘などへの負担などが心配されます。将来的にも、武器になるほどの変化球を習得できるかは微妙で、総合力で勝負してゆくタイプになるのではないでしょうか。 (最後に) 順調に能力を高めていければ、秋には1位の12名になる可能性は高いと思います。ただし、そこからプロで通用する投手になるのには、もう何段階かあって、そこの部分で苦労するかもしれないと思うところがあります。そういった不安を、高校の間にどこまで払拭できるのか? 注意深く、見守って行きたいところです。 (2024年夏 甲子園) |