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常谷 拓輝(北海学園大4年) 遊撃 180/85 右/右 (札幌静修出身)
 




 「正直、厳しいと思った」





 春の関東遠征時からプロ志望と聞いていた 常谷 拓輝。当初はドラフト指名が難しいと感じていたが、大学選手権の3試合を観戦後、指名の可能性も見えてきた。


 評価基準:各項目は5点満点で、☆1つにつき1点、★は0.5点として採点。ドラフト候補としての総合的なポテンシャルを基に、走塁・守備・打撃を分析。

走塁面:☆☆★(2.5/5.0)

 一塁到達タイムは右打席から平均4.5秒(複数試合計測)。左打者に換算すると約4.25秒で、ドラフト候補としては中の下レベル。4年春までのリーグ戦通算1盗塁と、走力を全面に押し出すプレースタイルではない。

守備面:
☆☆☆★(3.5/5.0)

 派手なスピード感や柔らかいグラブさばきはないが、
遊撃手として堅実な動きを見せる。深い位置からの送球も正確で、プロ基準を満たす守備力を持つ。プロでも二遊間(二塁・遊撃)を担える可能性が高い。





打撃内容

 2025年春のリーグ戦
(10試合)で打率.361、2本塁打、6打点。6月の大学選手権では12打数6安打(打率.500)と結果を残した。

構え:
☆☆☆(3.0/5.0)

 両足をほぼ揃えたスクエアスタンスで、前足のかかとを浮かせる。グリップを高めに構え、腰は浅め。やや独特なバランスだが、
両目でボールを捉える姿勢は良好で、球筋を正確に追えている。

仕掛け:早め

 投手の重心が下がるタイミングで動き出す「早めの仕掛け」(対応力を重視するアベレージヒッター型)。

足の運び:
☆☆☆★(3.5/5.0)

 足を上げ、ベース側に踏み込むインステップ(外角への意識が強い打撃フォーム)。始動から着地までの時間は十分だが、
タイミングの「間」の取り方に工夫が欲しい。踏み込んだ前足はインパクト時に安定し、逃げる球や低めにも対応可能。右方向への打球も多く、内角はやや窮屈

リストワーク:
☆☆☆(3.0/5.0)

 打撃準備の「トップ」(バットを構える位置)は自然体で、力まずボールを呼び込める。バットの振り出しはインサイド・アウト(内側から外への軌道)ではないが、ロスは少ない。インパクト時にバットヘッドが立っており、ボールとの接地面が広く、フェアゾーンに打球を飛ばしやすい。甘い球を確実に捉える技術は優れているが、難しい球をさばくとか、そういった特別なものは感じなかった。

軸:
☆☆☆★(3.5/5.0)

 足の上げ下げが静かで、
目線の上下動は少ない。体の開きも抑えられているが、足元がやや窮屈に見えるので、内角のさばきが課題か?

打撃のまとめ

 独特なフォームを修正し、実戦的な打撃スタイルを確立。ドラフト候補の中では圧倒的な打力はないが、
打てる球を逃さず捉える精度は評価できる。


総合評価

 常谷は攻守に安定感があり、特に遊撃での堅実な守備が強み。長打力や走力は平均的だが、
右打ち遊撃手としての希少性は高い。本会議での指名は微妙なものの、育成枠なら「二遊間候補」として複数の球団が興味を示す可能性がある。秋のリーグ戦で打撃のさらなる進化で、本会議での指名を目指して欲しい。


蔵の評価:
追跡級!


(2025年大学選手権)