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赤木 晴哉(佛教大3年)投手 188/85 右/右 (天理出身) | |
2025年度の関西の大学野球界を代表する速球派として注目されそうなのが、赤木 晴哉 だ。3年時には大学選手権・神宮大会のマウンドを経験しており、最終学年でのブレイクが期待される一人である。 投球内容 190cm近い長身ながら、小さめのテイクバックから投げ込んでくる。3年秋のリーグ戦では、4勝1敗、防御率1.25(2位)という好成績を残した。 ストレート: 140km/h~MAX147km/h ☆☆☆★ 3.5 神宮大会の創価大戦では小雨が降る悪条件のため、140km/h台前半のボールが多かった。しかし、6月の大学選手権では147km/hを記録。適度に速球には勢いがあり、小さめなテイクバックも相まって打者が差し込まれやすい。右打者に対しては両サイドを大まかに使い分けているが、左打者に対してはややアバウトに感じる。ただし、被安打率には左右で大きな差は見られない。 変化球: スライダー・フォークなど ☆☆☆ 3.0 小さく横に曲がるスライダーやカット系のボールとのコンビネーションでカウントを稼いでくる。空振りを誘うほどのキレはないが、高めに甘く入って痛打を浴びるケースも少なくない。また、フォーク系の球は落ちるものの、空振りを取れない場面もあり、その点は課題と言える。 その他 クイックは1.05秒前後と鋭く、牽制も適度に鋭さがある。ただし、微妙なコースの出し入れや「間」を巧みに使う投球術はまだ見られない。気になったのは、一二塁の場面で一塁に牽制した際に悪送球してしまったこと。一塁走者のリードが大きい状況でもなく、無理に牽制を入れる必要もない場面だっただけに、もう少し状況判断を磨いてほしいと感じた。 投球のまとめ ストレートの威力や素材としての魅力はあるものの、詰めの甘さが目立つ。本人も強いプロ志望を持っているようだが、大学からプロ入りを目指すなら、そうした課題を改善する必要がある。最終学年でさらに凄みを増せば、ドラフトでも注目を集める存在になれるのではないだろうか。 投球フォーム セットポジションから、足を引き上げる勢いや高さは悪くない。軸足の膝にも適度に余裕があり、全体的にバランス良く立っている。 <広がる可能性> ☆☆☆★ 3.5 お尻の一塁側への落としは悪くなく、体を捻り出すスペースは適度に確保されている。そのため、カーブやフォークといった球種を投げるのにも無理は感じられない。「着地」までの粘りは平均的で、体を捻り出す時間も標準程度。この場合、大きく曲がる変化球よりも、球速のある小さな変化を中心に投球の幅を広げていく可能性があるかもしれない。 <ボールの支配> ☆☆★ 2.5 グラブは最後まで抱えきれず後ろで解けてしまうため、軸がブレやすい。その結果、両サイドへのコントロールも乱れがちに思える。足の甲で地面を捉える動作も浅めで、力を込めたボールが上吊りやすい傾向がある。「球持ち」自体は悪くないため、ここで多少の制球は補えているのかもしれない。 <故障のリスク> ☆☆☆★ 3.5 お尻の落としが悪くないので、カーブやフォークを投げても窮屈にはなりにくい。腕の送り出しを見ても、肩への負担は少なそう。ただし、フォームが力投派寄りなため、疲労はある程度溜まりやすいのではないかと感じる部分はある。 <実戦的な術> ☆☆☆ 3.0 「着地」までの粘りは平均的で、ボールの出どころも標準的。打者が特に苦にするフォームではないが、極端にタイミングを合わされやすいわけでもなさそう。小さめのテイクバックで微妙に打者のタイミングを狂わせようとしている印象がある。 腕は強く振れて体に絡んでくるものの、ボールが見やすいのか? 縦の変化で空振りを誘えない場面が気になる。ある程度体重を乗せてリリースできているように見えるが、地面の蹴り上げや体重がグッと前に乗る感覚はそれほど強くない。この部分が変われば、打者の手元でのボールの強さや圧がさらに増すのではないだろうか。 フォームのまとめ フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、いずれも大きな欠点はないものの、特別優れているわけでもない。制球を司る動作がもう一つ物足りないのは気になるが、故障リスクは少ないように見えた。あとは、いかに武器となる変化球を見出せるかが鍵になりそうだ。 最後に 高身長で質の良いストレートを投げるため、楽しみな素材ではある。ただし、まだ詰めの甘い部分があり、現状では下位指名~育成枠程度の評価といった印象を受ける。この1年間でどこまで成長できるのか。プロ入りへの強い意欲を、ぜひプレーから感じ取ってみたい。 (2024年秋 神宮大会) |