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岩城 颯空(中央大4年) 投手 180/88 左/左 (富山商出身) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
リーグ戦終盤や平塚合宿での投球を見ると、リリーフとしてならプロでも即通用するのではないかと思わせる 岩城 颯空。彼の能力はどの程度のものなのか? リーグ戦全体の成績を踏まえて検証してみたい。 投球内容 この春のリーグ戦成績は、7試合、1勝0敗、防御率1.10。すべてリリーフでの登板だった。 ストレート:常時145km/h前後~最速150km/h(☆☆☆★ 3.5) 適度な勢いと球威を感じさせる直球で、平塚合宿ではマイガンで91マイル(146km/h)を記録。左打者に対してややアバウトな制球が見られるが、右打者には外角を中心に正確に投げ分けていた。 変化球:スライダー、カーブ、ツーシーム(☆☆☆ 3.0) 横に滑るスライダーと、低めで沈む変化球で三振を奪う場面が目立つ。緩いカーブでカウントを整えたり、右打者には130km/h後半の小さく外に逃げるツーシーム系の球を使用。低めで沈む球がチェンジアップ、フォーク、あるいはスライダーなのか、球種の判別は難しいが、この球で三振を奪えていた。 その他 クイックモーションは1.1秒前後と平均的で、走者への目配せや鋭い牽制は見られなかった。左投手ながら盗塁を許しやすい懸念がある。ボールを長く持って相手を焦らすなど、細かい駆け引きもあまり見られなかった。 投球のまとめ ゆったりとしたモーションから落ち着いて投げる姿が印象的。低めの球を振らせて打ち取ったり、ピンチでも自分の投球を貫く精神力は、この投手の大きな武器と言えるだろう。そのへんは、イニング間のピッチング練習でも、最後まで力を抜かないで投げているところからも伺われる。 成績から考える 岩城颯空の4年間の通算成績およびセイバーメトリクス指標を交えて表にまとめる。
被安打率とWHIP 被安打率79.1%(67安打/84.2回)は基準(80%以下)を満たし、WHIP 0.94はランナーを溜めにくい安定感を示す。東都リーグの高いレベルでこの数字は評価できる。 四死球率とBB/9 四死球率27.2%(23四死球/84.2回)、BB/9 1.91は優れた制球力を示す。ただし、対左打者被打率.209に対し対右打者.232とやや高めな点は、外角中心の投球が右打者に読まれやすい可能性を反映。 奪三振とK/9 1イニングあたり1.06個、K/9 9.55はリーグ平均を上回り、リリーフとしての空振り誘発力が高い。特に低めの変化球が三振に貢献。 防御率とFIP 防御率1.70に対しFIP 2.15は、守備や運の影響が多少あるものの、被本塁打2本(HR/9 0.21)の少なさが優秀なFIPに寄与。自身の投球で失点を抑えている。 対左右打者と被本塁打 対左打者.209、対右打者.232と左右ともに低被打率だが、さほど左打者に強い左投手といった傾向はみられない。。HR/9 0.21は長打を許しにくい投球スタイルを示す。 成績からわかること 岩城は速球派リリーフとして、WHIP 0.94やBB/9 1.91から制球力に不安が少なく、K/9 9.55でピンチでの三振奪取力が高い。FIP 2.15と防御率1.70の差は守備の影響を示すが、HR/9 0.21の低さが長打抑制力を裏付ける。対左右打者の被打率(.209 vs .232)とさほど変わらず、さほど左打者に強い左投手といった傾向はみられない。、全体的にリリーフとしてのポテンシャルが高い。波が少なく、信頼度の高いリリーフ投手としての適性が期待できる。 最後に リリーフ色の強い選手のため、高い順位での指名は難しいかもしれない。それでも、左腕で早くから安定した活躍が見込めるとなれば、ドラフト4位前後の指名は期待できるだろう。ただし、上位指名を目指すには、もう一段階突き抜けた投球内容が欲しいところだ。その点は秋季リーグに期待してみたい。 蔵の評価:☆☆(中位指名級) (2025年 平塚合宿) |