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櫻井 頼之介(東北福祉大)投手 174/66 右/右 (聖カタリナ出身) | |
身長174cmの体格から、切れ味鋭いストレートを投げ込む 櫻井 頼之介。空振りを誘う球質とゲームメイク能力を備えた投球センスで、アマチュアトップクラスの実力を誇る。東北福祉大のエースとして、仙台六大学リーグ戦や全国大会で安定した成績を残す一方、プロレベルでの長打リスクやコンディション維持に課題が残る。 投球内容 2025年春の仙台六大学リーグ戦では3勝0敗、防御率1.45を記録。大学選手権では4試合に登板し、23イニングで防御率1.98で、最優秀投手に選出された。また、大学日本代表として日米大学野球に出場したが、優勝決定後の第4戦では疲労管理やチーム戦略により3イニング(防御率0.00)の登板にとどまった。 ストレート:145キロ~153キロ ☆☆☆★ 3.5 鋭い切れ味のストレートを両サイドに散らし、打者の空振りを誘う。大学選手権では23イニングで21奪三振(奪三振率8.2)を記録し、投げミスの少ない高い制球力を発揮。被安打率69.6%(23イニングで16安打)と安定感も際立つ。 ただし、切れ味重視の球質ゆえ、甘く入ると長打を浴びやすい。特に高めに浮いた球が痛打されるケースが散見され、年間を通じたコンディション維持がプロでの課題となる。 変化球:カットボール・スライダー・チェンジアップ・スプリット・カーブ ☆☆☆★ 3.5 最大の武器は、右打者の外角低めいっぱいに集める130キロ台後半のカットボール。120キロ台のスライダーも、カットボール同様にカウントを稼ぐのに主に使われる。左打者にはチェンジアップを主体に、緩いカーブやスプリットなども余裕が出てくると使ってくる。 多彩な球種を操り、ストレートとのコンビネーションで試合を組み立てるスタイルが特徴。変化球の投げミスは少なく、大学選手権では23イニングで四死球5(四死球率1.96)と制球力も高い。 その他 クイックモーションは1.0~1.1秒で水準以上。走者への目配せや適度な牽制を織り交ぜ、マウンド上では冷静に対応。高校時代(聖カタリナ学園)から光るマウンドさばきは、緊迫した場面でも遺憾なく発揮される。 投球のまとめ 切れ味鋭いストレート、高い制球力、多彩な変化球を組み合わせた投球は、東北福祉大のエースにふさわしい。ただし、きれいなフォームゆえにタイミングを合わせられやすく、プロの一軍打者レベルでは甘い球が長打につながるリスクがある。そのため好調期間の維持が、プロでの成功の鍵となる。 投球フォーム セットポジションから足を引き上げる勢いは標準的で、上げた足の高さは控えめ。軸足一本で立った際、膝から上がピンと伸び「トの字」の形になる点が課題。この姿勢は体重移動のロスを招きやすく、緊迫した場面での制球乱れに影響する可能性がある。ただし、普段の高い制球力のため、大きな問題には至っていない。 広がる可能性 ☆☆☆☆ 4.0 一塁側へのお尻の落としが確保され、動作に窮屈さがない。カーブやフォークの習得にも無理がなく、将来的に新たな球種を加える余地がある。現時点でも変化球のキレは良好で、特にカットボールの精度はプロでも通用する水準。 ボールの支配 ☆☆☆★ 3.5 グラブを内に抱え、軸のブレを抑えているため、両サイドへのコントロールは安定。足の甲での地面の捉えは浅めで、浮き上がる力を抑えきれず、時折高めに浮いた球を痛打される。「球持ち」は標準的で、腕の振りがやや体から離れる傾向があるため、投げミスのリスクが残る。 故障のリスク ☆☆☆☆ 4.0 お尻の落としが適切で、肘や肩への負担は少ない。力投型ではないため疲労蓄積のリスクは低いが、大学選手権後の日米大学野球での登板減は疲労の影響が考えられる。シーズン後半のコンディション管理が課題。 実戦的な術 ☆☆☆★ 3.5 「着地」までの粘りはそれなりで、タイミングは合わせられにくい。ボールの出どころはやや見えやすく、球威や角度に突出した特徴がないため、投げミスが痛打につながりやすい。 腕の振りは良好で、エネルギー伝達は十分だが、一塁側への体の流れによるロスが課題。体幹強化やフォーム修正で球威向上が期待できる。 フォームのまとめ 「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」の4大動作のうち、「開き」がやや物足りない。制球に関する動作は安定し、故障リスクは低い。武器となる変化球のさらなる進化は未知数だが、すでに多彩な変化球を操る投球は完成度が高い。 総合評価 櫻井は即戦力性が高く、1年目からNPBの中継ぎや先発ローテーションで活躍可能な投手だ。145~153キロのストレートとカットボールを軸に、変化球のコンビネーションで試合を組み立てるスタイル。ただし、球威の伸びしろや長打リスクを考慮すると、一軍主力級の「凄み」には欠ける。 ドラフトでは、即戦力を求める球団から2~3位あたりでの指名が予想される。エースとしてのマインドはアマチュアトップクラスで、緊迫した場面での冷静さも評価点。ただし、プロでの成功には、フォームの微調整(特に「開き」と体重移動の改善)やシーズンを通じたコンディション維持が不可欠となる。 蔵の評価:☆☆☆(上位指名級) (2025年 大学選手権) |