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相良 雅斗(岐阜協立大4年) 投手 184/79 右/右 (豊田大谷出身) | |
1年春からリーグ戦で登板してきた選手だが、本格的に活躍し始めたのは3年秋に5勝を挙げた時期からだった、相良 雅斗 。私が確認できたのは幾つかの映像のみのため、その印象をもとに今回はレポートを作成してみたい。 投球内容 この春は 2勝5敗、防御率 3.35 という成績で、通算防御率 2.26から見ても決して良いシーズンではなかったようだ。 ストレート:140キロ~140キロ台中盤 ☆☆☆ 3.0 ボールには適度な勢いを感じるものの、先発時の球速はドラフト候補の右腕としては平均的。気になるのは、全体的に球筋が高めだったり、ややアバウトな印象を受けた点。短いイニングを任された際には、140キロ台後半を連発できる潜在能力はありそうだった。 変化球:カットボール・スライダー・フォーク(チェンジアップ) ☆☆☆ 3.0 カットボールやスライダーでカウントを整える印象で、フォークまたはチェンジアップのような沈む球種も持つが、現時点では精度や威力に絶対的なものは感じられない。上のレベルで通用する武器となる球種を見出せるかが、今後の鍵となりそうだ。 投球のまとめ 地方リーグの逸材としては魅力的な資質を持っているものの、大学から直接プロ入りとなると、ボーダーライン上の評価という印象を受けた。現状では、育成枠での指名があるかどうかといったところだが、果たしてどうだろうか。 成績から考える この春の成績は例年より悪かったため、通算成績から傾向を分析してみたいと思います。通算成績は以下の通りです: 222回2/3、180安打、72四死球、176奪三振、防御率 2.26 1. 被安打率:投球回数の70%以下 △ 地方リーグの選手ということで基準を厳しめに設定したが、被安打率は80.8%(180安打÷222.2回)で、基準を満たしていない。特に悪い数字ではないが、突出しているとも言い難い微妙な結果である。 2. 四死球率:投球回数の1/3(33.3%)以下 ◯ 四死球率は32.3%(72四死球÷222.2回)で、基準を辛うじてクリア。枠内での制球はややアバウトだが、四死球による自滅型ではない印象を受ける。 3. 1イニングあたりの奪三振:0.8個以上 △ 1イニングあたりの奪三振は0.79個(176奪三振÷222.2回)で、基準をわずかに下回る。地方リーグの選手としては圧倒的ではなく、縦の変化球などの未完成さが影響し、現状では決め手に欠ける印象。 4. 防御率:1点台以内 △ 通算防御率は2.26だが、過去に1点台を記録したシーズンが複数あり、潜在的には1点台を達成可能な能力を持っていると判断される。 成績からわかること 成績を見る限り、基準を満たしていない項目があったり、満たしていてもギリギリだったりと、数字上では圧倒的な印象はない。全体として、発展途上かつ未完成な選手という印象を受ける。 最後に 常識的に考えると、より高いレベルの社会人野球や独立リーグなどで経験を積み、資質をさらに伸ばす必要があると感じられる。ただし、プロの環境で直接成長を目指すかどうかは本人の考え方次第である。プロ側が指名に踏み切るかどうかは、さらなるチェックが必要で、現時点では判断が難しい。今回の春季リーグ戦の結果を踏まえ、秋までのさらなる成長に期待したい。 蔵の評価:追跡級! (2025年 春季リーグ戦) |