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古賀 輝希(24歳・千曲川硬式野球クラブ)内野 181/88 右/左 (佐賀商-日本経済大出身)





 「支配下で獲得するほどとは」





 昨年、ジャイアンツとの交流戦で、6番・一塁手として出場していた 古賀 輝希 。今年は、チームの4番に成長し、三塁手として活躍。しかし、支配下で指名されるほどとは思ってもみなかった。


(守備・走塁面)

 残念ながら、一塁までの到達タイムを計測できたことはありません。ただし、プレースタイルを見る限り、足を売りにする、そういったタイプの選手に見えませんでした。ただし、今シーズンの13試合で2盗塁を記録しているように、全く動けない選手ではなりそうです。

 昨年は一塁手だったので正直守備の記憶がなかったのですが、今年の三塁手としてのノックの映像を確認できました。僅かなものでしたが、守備の動きとしては可も不可もないのかなといった感じです。ちなみに、昨年のクラブ選手権では、二塁を守っていたこともあるようです。

 正直、今年のプレーは部分的な映像でしか確認できていないので、守備・走塁のレベルがどの程度なのかはよくわかりません。ただし、二塁も務める融通性があることからも、動きはけして悪くないのでしょう。






(打撃の内容)

 一年目の全日本クラブ選手権で、ホームランを含む打率5割の大活躍。二年目のクラブ選手権では結果を残せなかったものの、プロアマ交流戦で活躍で存在感を示し、指名に漕ぎ着けたようです。打撃フォームは、今年の春先の模様から参照させて頂きました。

<構え> 
☆☆☆☆ 4.0

 左打席で、前の足を軽く引いてグリップの高さは平均的。腰の沈み具合、両眼で前を見据える姿勢、全体のバランスと、理にかなった構えになっている。特に
力みもなく、それでいて適度に緊張感を持って立てている。

<仕掛け> 早め

 投手の重心が下がる時に動き出す、「早めの仕掛け」を採用。この仕掛けは、対応力を重視したアベレージヒッターに多く観られる始動のタイミングです。

<足の運び> 
☆☆☆☆ 4.0

 足を軽く上げて回し込み、真っ直ぐ踏み出してきます。始動~着地までの「間」は取れていて、速球でも変化球でもスピードの変化には幅広く対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でもさばきたいタイプか。

 踏み込んだ前の足も、
インパクトの際にブレずに止まっています。したがって逃げてゆく球や、低めの球にも食らいつくことができます。特に、レフト方向へ飛ばす打球が多いように感じます。

<リストワーク> 
☆☆☆★ 3.5

 打撃の準備である「トップ」を作るのはも自然体で、力み無くボールを呼び込めています。バットの振り出しも、けしてインサイドアウトではないものの大きなロスは感じられません。バットの先端であるヘッドも下がりませんし、最後までロス無く振り切れています。

 スイングを見る限り、特にボールを遠くに飛ばすとか、打球が物凄く鋭いといった強打者タイプといった感じはしません。無理なくはじき返す、
好打者タイプの色彩が強いように感じます。

<軸> 
☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げも静かで、目線の上下動は少なめ。身体の開きも我慢できていますし、それほど軸足の形も崩れていません。軸足の内モモの筋肉もそれなりといった感じで、そこまで強打者といった感じの迫力は感じませんでした。

(打撃のまとめ)

 特に何か凄いとか、特筆すべきポイントは見当たらないのですが、
悪いクセがスイングになく技術的には高いものを持っています。これからプロの世界に混ざって、自分に合ったものを見つけてゆくのだと思います。西武らしい、クセのないスイングの選手のヘッドスピードをあげて、モノにしてゆくといったことが可能な素材ではないのでしょうか。


(最後に)

 過去のプレーを観た印象や、今年の模様を少し見る限りは、支配下で獲得するほどの変化があったのかな?というのは正直感じました。それでも、今年のプレーをしっかり確認できていないので、そのへんはなんとも言えません。プロでは、打撃の比重の高いサードよりも、二塁あたりを無難に担えるようだと面白いかといった気はしています。残念ながら今年しっかり確認できた選手ではないので、未確認扱いとさせて頂きたいと思います。


蔵の評価:
未確認


(2023年 プロ・アマ交流戦)