24ｓｙ-3
24ｓｙ-3
| 大西 蓮（２２歳・JR東日本東北）一塁 １８３／９０ 右／右 （履正社出身） | |
今年の都市対抗・JR西日本戦でも２本塁打を放つなど、そのパワフルな打撃は、社会人でも際立つものがある 大西 蓮 。履正社高校時代から、強打の外野手として目立つ存在だった。 （守備・走塁面） まともに走ったところを計測できる機会がないので、５秒台のタイムしかみたことがない。直近の１０試合では１盗塁を記録しているが、そのプレーを見る限りは、走力はかなり見劣るとみて良さそうだ。高校時代も、大きな身体ながら盗塁をしていたのもをみたことがあるので、全く動けないわけでも、動く気がないわけでは無さそう。 一塁手としての動きは、けして鈍くはない。物凄く上手いとは思わないけれど、それなりにこなせる技量はありそう。履正社時代は右翼を守っており、守備範囲は広そうではなかったものの、肩は水準以上のものを持っていた。プロでは、一塁のみならず、左翼あたりならば、こなせるのではないのだろうか。 （打撃内容） 直近の１０試合では、４本塁打 １２打点 打率.３５０厘 と、強打者の片鱗を魅せている。打球は、どの方向にも飛ばせるものの、都市対抗などを観ていると、センターからレフトへの意識が強そうだった。 ＜構え＞ ☆☆☆ 3.0 軽くクローズ気味に立ち、グリップは高めに添えた強打者スタイル。腰の据わり具合や全体のバランスはそれなりだが、少しクロスに構えている分、両眼で前を見据えるという意味ではもう少しか。錯覚を、起こさないように注意したい。 ＜仕掛け＞ 遅め 投手の重心が沈みきって、前に移動する段階で動き出す「遅めの仕掛け」を採用。ボールをできるだけ引きつけてから動き出すので、長距離打者か生粋のニ番打者タイプに多くみらえる始動のタイミング。そういった意味では、彼は生粋のスラッガーなのかもしれない。 ＜足の運び＞ ☆☆☆ 3.0 足を軽く上げて、真っ直ぐ踏み出してくる。始動～着地までの「間」は短く、狙い球を絞り逃さないことがより求められる。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でもさばきたタイプか？ 踏み込んだ足元が早く地面から離れることが多く、引っ張る意識が強そうだ。しかし、意識して振れば、足元が止まってセンターから右方向への打撃ができないわけでは無さそうだ。 ＜リストワーク＞ ☆☆☆ 3.0 打撃の準備である「トップ」の形は早めに作れており、バットの振り出しも可も不可もなしといった感じで、大きなロスも感じられない。また、インパクトの際にもヘッドは下がっておらず、思いっきり引っ叩くことができている。 そんなにスイングの弧が大きいとか、フォロースルーなどをつかってといった感じではない。それでも上手く巻き込めれば、簡単にスタンドインできるだけの、体の力とヘッドスピードの速さを持っている。 ＜軸＞ ☆☆☆★ 3.5 足の上げ下げ静かなので、目線の上下動は小さめ。引っ張りにかかって、引っ掛けることも少なくない。それでも強打者らしく、内モモの筋肉は発達しておき、軸を起点にスイングして、強烈な打球を生み出している。 （打撃のまとめ） まだまだ確実性という意味では粗さは残すものの、高卒４年目ということは大学４年生と同じ世代。それでいて、社会人でそれなりの実績と存在感を示せている点は大きい。即一軍で活躍できるとは言わないが、プロ入りすればチームの中でも指折りのパワーヒッターとして存在感は示せるのではないのだろうか。 （最後に） 今年は飛ばし屋らしい飛ばし屋が少ないだけに、稀少価値も高いのではないのだろうか。社会人でも実績を重ねてきた裏打ちもあるし、けして単なる一塁専でもないだろう。高い評価はできないが、末包 昇大（大阪ガス-広島）のような打者を、チームに加えたいと思うチームにとっては、興味深い選手ではないのだろうか。数年後は、チームの主軸に成長しているかもしれない。 蔵の評価：☆☆ （中位指名級） （２０２４年 都市対抗） |
