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清水 武蔵(21歳・BC栃木)遊撃 176/76 右/右 (国士舘出身)





 「打撃が大きく成長」





 BCリーグ参加初年度に比べると、大きく打撃成績を伸ばした 清水 武蔵 。強打の遊撃手として、今後の飛躍が期待される若手内野手だと言えよう。


走塁面:
☆☆ 2.0

 一塁までの到達タイムは、多少緩めて右打席から 4.6秒前後(左打者換算で 4.35秒前後に相当)すると、ドラフト候補としては遅い部類。今シーズンは、55試合に出場し、盗塁は僅かに2個。そのため、NPBで足を売りにしてゆく、そういった選手ではないのだろう。

守備面:
☆☆☆ 3.0

 非常に
細かいステップが刻めるなど、二遊間らしい軽快さがある。元々は、三塁や外野、捕手までこなすことがあった選手。ショートに本格的に守るようになってからは今年から。まだ不慣れな部分もあったが、55試合で失策は19個と多い。動きや肩自体は悪くないが、まだまだ安定感という意味では物足りない。そのため、ショートも守れるユーティリティプレーヤーという位置づけに、今後はなってゆくのではないのだろうか。個人的には、二塁あたりが面白いように思える。

 守備・走塁では、NPBでアピールするほどのものは見当たらない。ただし、今後の守備力の向上、あるいは他のポジションならば、もっと無難に守れる可能性など考えると、まだまだこれからの成長次第といった気がする。





(打撃内容)

 独立リーグ
1年目は、47試合(134打数) 1本 20点 打率.239厘だった。しかし、2年目の今年は、55試合(197打数) 9本 25点 打率..355厘 と、大幅に打撃成績を伸ばしている。

<構え> 
☆☆☆ 3.0

 右打席から両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合・全体のバランス・両眼で前を見据える姿勢などは並ぐらい。

<仕掛け> 早め

 投手の重心が沈み始める時に動き出す、「早めの仕掛け」を採用。この仕掛けは、対応力を重視したアベレージヒッターに多くみられる始動のタイミングです。

<足の運び> 
☆☆☆★ 3.5

 足を大きく引き上げながらも、なかなか降ろさずに真っ直ぐ踏み込んできます。始動~着地までの「間」は取れており、速球でも変化球でも幅広く対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でもさばきたいタイプではないのだろうか。

 踏み込んだ前の足は、
インパクトの際にブレずに我慢。そのため、逃げてゆく球や低めの球にも食らいつくことができます。打球も引っ張りだけでなく、センターでも右でも打ち返すことができます。特に上げた足をなかなか降ろさずに、タイミングに合わせて踏み込める点は興味深いです。

<リストワーク> 
☆☆☆ 3.0

 打撃の準備である「トップ」の形を作るのは自然体で、力みなくボールを呼び込めてます。バットの振り出しは、
少し遠回りに出てくる感じです。それでも、バットの先端であるヘッドまで下がらないのとヘッドスピードが鋭いので、さほど気にならないです。スイングの弧も大きめで、捉えた打球を遠くに飛ばせます。

<軸> 
☆☆☆★ 3.5

 足は大きく引き上げますが、降ろす時は静かで目線の上下動は少なめ。身体の開きも我慢できていますが、少し
軸足の形が崩れがちです。ステップの幅が振りに対し狭いせいか? 少し内角を中心に窮屈に感じます。

(打撃のまとめ)

 ボールを捉えるセンス・能力は悪くないですし、
ヘッドスピードが鋭くスイングには光るものを持っています。多少遠回りに出てきたり気になる点はあるものの、打撃では存在感を示せる可能性を感じます。


(最後に)

 この手のタイプにしては、ちょっと走力が物足りない印象があります。将来的には、何処のポジションに収まるかはわかりませんが、
打撃の部分でアピールできるそういった可能性を感じました。そういった意味では、ちょっと面白い打撃をするので、 (支配下級)の評価を記してみたいところです。


蔵の評価:
 (下位指名級)


(2024年 BCリーグ戦)