24dy-22
安竹 俊喜(静岡大4年)捕手 178/85 右/右 (静岡高出身) | |
塁間1.8秒台中盤で投げ込む、スローイングが魅力の 安竹 俊喜 。リーグ戦での通算打率は.276厘 と、けして打撃が売りの選手では無さそうだった。 (ディフェンス面) 身体を小さく屈め、的を大きく見せようとする構えです。そういった意味では、投手への気遣いができる選手なのかな?といった気がしました。キャッチングの悪く無さそうでしたし、打球への反応なども素早く、カバーリングにいち早く入りに行く姿勢には好感が持てます。捕ってからも素早く、走者の滑り込んでくるところに集められる、送球の精度も悪く無さそうです。地肩自体も強そうで、1.80秒台中盤ぐらいで到達する送球は、まさにNPB級と言えるのでしょうか。しいて気になる点をあげるとすれば、少々腕が横から出てくるので、ボールがシュート回転してカバーする野手が捕り難いかもなと感じました。 (打撃内容) 打撃が売りではなさそうとはいえ、チームでは春から4番を務めていた存在です。春は.292厘、秋は.250厘 。本塁打こそなかったのですが、打線の中心として重責を果たしました。 <構え> ☆☆☆★ 3.5 両足を揃えたスクエアスタンスで、両腕を前にグッと伸ばしつつ、グリップは高めに添えた強打者スタイル。腰の据わり具合、全体のバランス、両眼で前を見据える姿勢はそれなりといった感じで、もう少し構えた時に柔らかさみたいなものが出てくると良いかなと思いました。 <仕掛け> 平均 投手の重心が下がりきったあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた中距離打者や、勝負強さを売りにするポイントゲッターに多くみられる始動のタイミングです。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 足を上げて、真っ直ぐ踏み出してきます。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でもさばきたいタイプなのかと。 踏み込んだ前の足も、インパクトの際になんとかブレずに我慢できていました。そのため逃げてゆく球や低めの球にも、ある程度ついて行けそうな選手です。また打球も、強引に引っ張るときもありますが、無理せずに右方向に飛ばすこともできていました。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」の形を作るのは自然体で、力み無くボールを呼び込めていました。バットの振り出しも、それほど遠回りして来ませんし、バットの先端であるヘッドも下がらずに振り切れていました。そのため打球も、フェアゾーンに飛びやすいのでは? <軸> ☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げは静かで、目線の上下動は少なめ。身体の開きも我慢できていましたし、軸足も地面から真っ直ぐ伸びて安定していました。そういった意味では、調子の波は少ないタイプなのかもしれません。 (打撃のまとめ) めっぽうボールを捉えるのが上手いだとか、ボールを飛ばす術に優れているとか、そういった何か特別なものは感じませんでした。しかし、思いのほかスイングにはクセがなく、今後素直に新しいものを吸収して行けそうといった気がします。そういった意味では、現時点ではプロとしては物足りない打力ではあるものの、捕手として求められるレベルの打撃ならば、身につけて行けるかもと思わせるものはありました。 (最後に) スローイングを中心とした、ディフェンス力を評価されてのプロ入りかと感じます。ドラフト指名される選手の中では、打撃では少し見劣る可能性があります。守りから信頼を得て、その間に打力も一定のレベルまで引き上げられれば、将来支配下あるは、一軍出場も見えてくるかもしれませんね。ただし、打撃がそこまでではないので、育成会議での指名は妥当だったのではないかと思いました。 (2024年 秋季リーグ戦) |