23sp-6
中﨑 響介(25歳・明治安田生命) 投手 177/85 右/右 (立教新座-立教大出身) | |
都市対抗予選で、東京の第一代表を勝ち取った 明治安田生命 。そこの絶対的な守護神として君臨しているのが、中崎 響介 。 社会人3年目の今年、順位こだわらなければ、即戦力のリリーフ候補として指名の可能性も充分に期待できそうだ。 (投球内容) スリークォーター気味のフォームから、ガンガンと強い球を投げ込んできます。都市対抗本戦では1試合しか登板機会がなく、充分にアピールできたとは言えない。ちなみに登板した試合では、2回を無失点に抑えている。 ストレート 常時150キロ前後 ☆☆☆☆ 4.0 常時150キロ前後を記録する、真っ直ぐの勢いには見るべきものがあります。細かいコースの投げ分けよりも、ストライクゾーンの枠の中に、ガンガン投げ込んでくるタイプです。ゾーン内の真っ直ぐの威力は、プロの一軍レベルの打者相手でも、容易には打たれないぐらいの威力を感じます。 変化球 スライダー・スプリットなど ☆☆☆ 3.0 縦の変化が大きいスライダーが、独特ので面白いです。真っ直ぐに勢いがあるので、この球を投げられると打者も戸惑うものがあります。他にもスプリットだか沈む球もあるのですが、まだこの球の精度・キレという意味では発展途上ではないかと感じます。 その他 クィックは、1.15秒~1.20秒 ぐらいと平均的。適度に走者に目配せはしていましたが、牽制やフィールディングに関しては良くわかりませんでした。「間」を使ってじっくりという感じではありませんでしたが、特に投げ急ぐとかそういった感じではありませんでした。 (投球のまとめ) ボールの勢い・威力には確かなものがあるのですが、制球力のアバウトさと、やや一辺倒なところがあるのは気になります。ただしそのへんは、リリーフならば許容範囲だとみています。下位指名でも即戦力を期待できる投手を獲るという意味では、面白い存在ではないかとみています。 (成績から考える) 今年に入っての直近の10試合の成績は、12回1/3 7安 5四死 8三 防 0.71 といった内容になっています。 1,被安打は投球回数の80%以下 ◎ 被安打率は、56.8% と、社会人レベルでもボールの威力で圧倒できている。サンプルは少ないが、ボールの威力だけで言えば、プロでも一軍級だろう。 2,四死球は投球回数の1/3(33.3%)以下 △ 四死球率は、40.6% と、やや基準より高い。実際投球を見ていても、ボールはバラついていて、細かいコントロールがあるわけではない。ただし、アバウトでもノーコンではないので、そこまで気にしなくても良いのかなとは思えてくる。 3,奪三振は、1イニングあたり0.9個以上 ✕ むしろ気になるのは、1イニングあたりの奪三振が 0.65個 と平凡であること。リリーフであることを考えると、もう少し三振を奪える決め手が欲しいのは確か。 4,防御率は1点台以内 ◎ ハイレベルな社会人の中でも、リリーフとはいえ 防御率 0.71 は優秀だといえよう。 (成績からわかること) サンプル的には充分とは言えないが、今年の失点は 9/25 の鷺宮製作所戦のみであり、その安定感のほどが伺える。制球のアバウトさは感じていたが、想像以上に三振が奪えていなかったのは気になる部分。それでも、被安打と防御率の低さには見るべきものを持っている。 (最後に) 多少アバウトな部分は残るが、ボールの威力がそれを打ち消してくれているように思える。短いイニングであれば、一軍打者相手でも、抑え込めるのではないのだろうか。そういった意味では、5位以降で獲れるのであれば面白い即戦力候補と言えそうだ。 蔵の評価:☆ (下位指名級) (2023年 都市対抗) |