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伊藤 龍介(23歳・BC茨城)投手 (愛産大工-三菱重工名誘・軟式出身) 
 




「速球派サブマリン」





 コースの微妙な出し入れで勝負する軟投派のサブマリンではなく、速球を武器に力で押してくる下手投げてある 伊藤 龍介 。なかなか異色の存在で、生で観ていても面白かった。

(投球内容)

 DeNAとの交流戦でも1イニングを抑えて魅せたが、BCリーグ選抜の一員にも選出されていた。

ストレート 135キロ前後 ☆☆☆ 3.0

 下手投げの球速は、おおよそ15キロ程度プラスすると、その実態がわかってくる。そう考えると、コンスタントに135キロ前後を投げ込んでくる伊藤の真っすぐは、上手投げの150キロ前後に匹敵するほど。実際打者も、独特の球筋ということもあり、やや対応するのには苦労していた。ただし、結構ボールはバラついており、けして
安定した制球力の持ち主ではないように思える。それでもボールは、打者の外角中心に散っていたので、そこまで痛手を食らわないで済んでいるのかもしれない。

変化球 スライダー・カーブ・シンカーなど ☆☆☆ 3.0

 
横滑りする大きなスライダーを武器にしており、打者の外角に集めてくる。その他には、もっとゆるいカーブを織り交ぜたりシンカー系の球もあるが、まだ大きな武器とはなり得ていない。

(投球のまとめ)

 フィールディングの動きは悪くなかったが、牽制やクィックなどはよくわからず。微妙なコースを突くとか、間を使ってというよりも、ポンポン投げ込んでくることで勢いづくタイプなのではないのだろうか。現状は、ゲームメイクする先発というよりも、
相手の目が慣れるまでのリリーフタイプのように見える。





(成績から考える)

 今シーズンのここまでの成績は、
13試合 0勝0敗4S 13回 9安 7四死 15三 防 1.38

1,被安打は投球回数の80%以下で ◯

 サンプルが少ないのであまり参考にならないが、被安打率は69.2% と悪くない。サイド・アンダー系は被安打が多くなりがちだが、この選手はそのようなことは無さそうだ。

2,四死球は投球回数の1/3以下 ✕

 四死球率は、53.8% 。実際試合を観ていても、あまり制球は無さそうだなとは感じていたが、普段から制球力には不安があるようだ。このへんは、より打力の上がるNPBの打者相手だと、さらに数字が悪化する可能性は否定できない。

3,三振は、1イニングあたり 0.9個 以上 ◎

 奪三振は投球回数を上回っており、この点は問題がない。大きな曲がりのスライダーと真っすぐで、多くの三振を奪っているのではないのだろうか。

4,防御率は1点台 ◯

 防御率 1.38 と絶対的な数字ではないものの、リーグ内ではまずまずの成績をあげている。問題は、レベルの高いNPBの試合などで、いかに結果を残せて行けるかではないのだろうか。

(成績からわかること)

 実際に観ていた印象と一緒で、被安打の少なさや三振の多さからも、ボールの威力は確かであることを証明。その一方で、アバウトな制球力は、普段から粗いことが伺えた。この辺が、レベルが上がる相手に、致命傷にならなければ良いのだが ・・・。


(最後に)

 プロでもサブマリンは貴重な存在だけに、興味のある球団も多いのでは? 今年の市場をみても、指名を意識できるサブマリンは殆どいないだけに、育成あたりならば指名があっても不思議ではない。もう少し、シーズン後半も見極めて判断を下して行けたらと考えている。


蔵の評価:
追跡級!


(2023年 BCリーグ選抜)