22ky-21





光弘 帆高(明治大3年)遊撃 178/84 右/左 (履正社出身) 





 「肩は売りにできる」





 深いところから刺せるという点に関しては、今年のドラフト候補の中でも1、2を争うほどの地肩がある 光弘 帆高 。履正社時代から、プロ志望届を提出していれば、本指名(本会議での指名)があってもおかしくなかったと思わせるほどの選手だった。あれから4年、彼の現在地を考えてみた。


走塁面:
☆☆☆ 3.0

 未だに一塁到達タイムを計測できていないが、三塁到達タイムが 11.5秒前後 なので、決して走力自体は遅くないはずだ。しかし、その動きの割に
盗塁意欲は低いように感じる。大学でも2年春からリーグ戦に出場しているが、盗塁を記録したことがない。そういった意味では、一塁到達タイムでポテンシャルを把握することと、最終学年で走塁への意識に変化が出てくるのかを見極めたい。

守備面:
☆☆☆★ 3.5

 それほど細かくステップを刻むタイプや、滅法守備範囲が広いという印象はない。ただし、地肩が相当強いため、難しい体勢からでも送球が乱れずにアウトにできるという強みがある。ドラフト候補のショートとしては平均的な動きだが、
A級の地肩を活かした送球があることで、上のレベルでもショートを任せられる素材だと言える。プロでのショートとしての可能性や、送球の精度を含めてさらに確認してみたい最終学年だ。





(打撃内容)

 
打球を上げるというより、強烈な打球で野手の間を抜いていく強打者といったイメージ。その分、対応力には少し粗さが残る印象だ。それだけに、最終学年で突き抜けた成績を残せるのかが気になるところである。

【セイバーメトリクスによる補足分析】

OPS
.832 (出塁率と長打率を足した指標。打撃の総合的な貢献度を表し、.800を超えると優秀な打者とされる) ショートというポジションを考えれば非常に高い数値であり、得点圏での期待感も裏付けている。

IsoP
.174 (長打率から打率を引いた数値。純粋な長打力を示す指標。目安として.150を超えると長打力があると言える) 「野手の間を抜く」という本人のスタイル通り、単打に終わらないパンチ力を秘めていることがわかる。

BB/K
0.67 (四死球と三振の比率。選球眼や打席での粘り強さを示す。1.0に近いほど優秀) 決して悪くない数字だが、三振数がやや多いため、対応力を高めることが今後の課題か。

 打率 打数 安打 本塁打(ニ・三塁打 打点 三振 四死球 出塁率 長打率
.294 109 32 3(9) 17 18 12 .364 .468


<構え> ☆☆☆★ 3.5

 左打席で前足を少し引き、グリップの高さは平均的。腰は深めに沈めているが、前傾気味で全体のバランスはそれなりに整っている。
両目でしっかりと前を見据えられており、錯覚を起こすことなく球筋を追いやすい。

<仕掛け>
平均

 投手の重心が沈みきった底のあたりで動き出す「平均的な仕掛け」を採用。このタイミングは、確実性と長打力を兼ね備えた中距離ヒッターや、勝負強さを売りにするポイントゲッターに多く見られる始動だ。

<足の運び>
☆☆☆★ 3.5

 足を上げて、真っ直ぐから少しベースを離れるアウトステップ気味に踏み込んでくる。始動から着地までの「間」はそこそこあり、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応可能。内角も外角もさばきたいタイプに見えるが、意識は若干内角寄りにありそうで、打球も引っ張っての長打が目立つ。

 踏み込んだ前足は
しっかり止まってブレない。そのため、逃げていく球や低めの球にもついていける。特に低めに対しては、重心を上手く残して拾うことができている。

<リストワーク>
☆☆☆☆ 4.0

 「トップ」の形を作るのは自然体で、力みなくボールを呼び込めている。決してインサイドアウトのスイングではないが、上からインパクトまでのロスは少ない。またバットのヘッドが上手く残るため、低めを捉えるのが巧みだ。
インパクトでの押し込みも強く、スイングの弧も大きいため、強烈な打球が飛んでいく。

<軸>
☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げはそれなりで、目線の上下動は並程度。体の開きを我慢でき、軸足には粘り強さが感じられる。少し前に出されても捉えられるのが強みだが、
突っ込みすぎないよう注意したい。

(打撃のまとめ)

 特筆して対応力が高いタイプには見えないが、
低めの球を捉えるのが非常に上手い。また、打てるゾーンの球を強く引っ張る力も持ち合わせている。どこまで打率を残せるかは未知数だが、ドラフトで十分に指名検討できるレベルの打力があるのは確かだ。長打力や対応力が際立って抜けているわけではないため、守備を含めてセンターラインを担う存在としての期待がかかる。


(最後に)

 今年は高校・大学ともにショートの有力候補が不足している。それだけに、このポジションでアピールできれば自ずと評価は高くなる。現時点では、そんな
ショート候補の中でも筆頭格と言える存在だ。最終学年で突き抜けた成績を残し、さらなる高みへ到達することを期待したい。


(2025年 秋季リーグ戦)


 







光弘 帆高(履正社3年)遊撃 178/80 右/左 





 「本会議で指名されそう」





 今年の高校生の遊撃手の中でも、ドラフトの本会議(育成枠ではなく)で指名されそうなのが、この 光弘 帆高 。高校球界を代表する、強打の遊撃手なのだ。


(守備・走塁面)

 この春の模様を3試合分ほどチェックしたが、一塁までの到達でしっかりしたタイムは計測できず。三塁打の時に到達タイムが、11.5秒前後で、ベースランニングでのスピード感はまずまずだった。足でガンガンアピールする感じではなかったが、チームの核弾頭として 中の上 レベルの脚力は持っているのではないのだろうか。この辺は、夏の大会で正確なラップを計測してみたい。

 守備範囲が広いとか俊敏な動きをするといった感じはしないものの、球際でのキャッチングが上手く、送球も安定している。がっちりした体型でも、その見た目以上に、反応・動けるといった印象を受けた。守備・地肩にも関しても、ドラフト候補として 中の上 レベルはあるのではないのだろうか。


(打撃内容)

 オーバー・フェンスするような強打者ではなく、野手の間を抜けてゆくような長打で、強烈な打球が目をひく核弾頭。結構、しぶとい打撃でヒットにしたりとか、そういった器用な一面も垣間見せることがある。

<構え> ☆☆☆★ 3.5

 ほぼ両足を揃えたスクエアスタンスで、前の足のカカトを浮かせて構えている。グリップを高めに添え、腰はあまり据えずに、両眼で前を見据える姿勢や全体のバランスはそれなりといった感じ。比較的打席では、リラックスして構えられているところは良いところ。

<仕掛け> 平均的

 投手の重心が沈みきった底のあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた中距離打者や勝負強さを売りにするポイントゲッターに多くみられます。

<足の運び> ☆☆☆★ 3.5

 足を上げて回し込み、ベース側に踏み込んできます。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもそれなりに対応。インステップするように、意識は外角寄りにあることが伺えます。

 踏み込んだ足元はブレず、逃げてゆく球や低めの球にも食らいつけます。また内角へのさばきも、インステップでもそれほど窮屈には感じません。

<リストワーク> ☆☆☆★ 3.5

 打撃の準備である「トップ」の形は早めに作れており、速い球に立ち遅れません。バットの振り出しも、インパクトまで大きなロスは感じずに捉えることができています。インパクトの際にも、バットの先端であるヘッドも下がらず、力強く最後までしっかり振り切ってきます。それほど打球に角度をつけるとか、ボールを遠くに運ぶといったスイングではなく、強烈な打球が野手の間を抜けてゆくタイプなのではないのでしょうか。

<軸> ☆☆☆☆ 4.0

 足の上げ下げはそれなりにありますが、目線の上下動は小さめ。体の開きも我慢でき、軸足も地面から真っ直ぐ伸びて安定しています。そういった意味では、調子の波は少ないタイプなのでは? 内モモの筋肉は発達しており、強烈な打球を生み出す原動力になっています。

(打撃のまとめ)

 見た目以上に、ボールに食らいつく柔軟性やしぶとさがあり、履正社の打者に多く観られる固さや脆さみたいなものは薄れているようには見えます。技術的にはしっかりしているので、打撃でも高校からプロに入るレベルの打力は有しているように思えます。


(最後に)

 よく言えば、攻守走バランスが取れた選手で、悪く言えば三拍子で突き抜けたほどのものはないようにも思えます。DeNAに入った小深田大地 ほどの打力や長打力はないけれど、二遊間を守れる守備力や動ける走力はある印象です。しっかり観られた選手ではないので評価付けできませんが、中位(3位~5位)ぐらいでの指名も、意識できる素材なのかもしれません。夏の観戦が、楽しみな一人です。


(2022年 春季大阪大会)