22ｄｙ-30
22ｄｙ-30
| 名原 典彦（青森大）外野 １８２／８２ 右／右 （瀬戸内出身） | |
秋に岩手まで足を運んで見に言ったのだが、コロナチェックで球場入りに時間がかかり、試合前練習を確認できなかった 名原 典彦 。 試合での打球処理や幾つのか映像を見る限り、守備は結構上手い部類なのではないかと感じた。 走塁面：☆☆☆★ 3.5 一塁までの到達タイムは、速い時で右打席から ４．１５秒前後で走り抜ける。これを左打者に換算すると、３．９秒前後に匹敵するので、プロに混ぜても 中の上～上の下 ぐらいの脚力はありそうだ。リーグ戦でも５個前後の盗塁を記録していることが多いので、プロで足を売りにできるかは微妙でも、それなりには走れる能力はありそうだというのは直でみていても感じました。 守備面：☆☆☆☆ 4.0 試合の中での落下点までの入り方などをみていると、判断に迷いや無駄な動きが少なく上手いように見えました。肩に関しては、試合前練習が見られなかったので明確にはわからなかったのですが、高校時代の映像などを見る限り 中の上 ぐらいなのかなといった印象。大学に入って、さらに強くなっている可能性はありますが、売りにするほどかは微妙です。 走塁も肩も、売りにできるほどか微妙なラインですが、プロに混ぜても 中の上 ぐらいはありそうです。同じようなアスリート系外野手の 7位の 久保 修（大阪観光大）に比べると、久保は肩が売りにできるレベルにあります。しかし、純粋な外野手としての上手さは、名原 の方に分があるようにも見えました。もしファームで起用するのであれば、名原センターの久保ライトという布陣が多くなるかもしれません。 （打撃内容） 過去に 金村 尚真（富士大-日ハム2位）から２本のホームランを記録しているようなのですが、私がみた試合では金村の厳しい攻めに抑えられていて、詰まった三遊間への当たりがヒットになっていました。この秋は、１０試合 ０本 ３点 ５盗 打率.３１０厘 と成績で、リーグ戦では３割前後ぐらいで、地方リーグの成績としてはやや確実性に乏しいところがあります。 ＜構え＞ ☆☆☆ 3.0 前の足を引いて、グリップは下げ気味に構えます。腰を引き気味立っているので、全体のバランスとしてはそれほど見栄えはしませんが、両眼で前を見据えるということはできています。 ＜仕掛け＞ 早すぎ 投手の重心が下がり始める前から動き出す、「早すぎる仕掛け」を採用。投手が重心を沈みはじめる前に動き出すと、まだ投げるタイミングを変えることができてしまうので、タイミングが狂わされる恐れがある。 ＜足の運び＞ ☆☆☆☆ 4.0 足をそろ～と地面に沿うように滑り出して、ベース側に踏み出してきます。始動～着地までの「間」は充分あり、速球でも変化球でも対応しやすいはず。ベース側に踏み込むように、外角への意識が強いことがわかります。 踏み込んだ前の足は、インパクトの際にしっかり止まっています。そのため追い込まれてからは、右方向にしぶとく打ち返すなんて打撃に切り替えることができている。 ＜リストワーク＞ ☆☆☆★ 3.5 あらかじめ捕手方向にグリップを引いているので、速い球に立ち遅れる心配はない。ただ見ていると、トップの形をしっかり作れないまま振り出しているので、どうしてもタイミングがきっちり取れていないことが多い。バットの振り出し自体は、脇をしっかり閉じてボールをさばけており、引っ張る打撃を元来は好むのではないかと。インステップするのは、苦手な外角球をしっかり叩けるようにするためではないのだろうか。 外角の球に対しては、少しヘッドが下り気味に遠回り出てくる。ヘッドが下がっているので、打ち損じることも多いのではないのだろうか。それでも、しっかり最後まで振り切ろうとはしている。とらえた時の打球は鋭く、上手く巻き込めた時に大きな打球を飛ばすことができる。 ＜軸＞ ☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げ静かなので、目線の上下動は小さい。体の開きも我慢でき、軸足も地面から真っ直ぐ伸びて軸回転できている。右方向への打撃は、体勢を崩しながらも打ち返すことはできていた。 （打撃のまとめ） 形・技術という意味では、けして悪い選手ではありません。その一方で、始動が早すぎたり、トップをきっちり作れないなど、タイミングの取り方に問題があるように感じました。それがピタッとハマった時には、鋭い打球を飛ばせるのですが。 （最後に） 守備や走力もある程度あり、適度に三拍子バランスがとれた選手です。ただ、打撃に関しては、プロレベルでは弱いので、その辺をいかに改善できるかが鍵ではないのでしょうか。しっかりとらえた時の打球は見事なだけに、可能性を感じなくはありません。ただ直でみた感じでは、育成枠での指名は妥当だったのではないかとみています。 （２０２２年 秋季リーグ戦） |
