22ｄｙ-27
22ｄｙ-27
| 重松 凱人（亜細亜大４年）左翼 １８６／９２ 右／右 （戸畑出身） | |
名門・亜細亜大学の中でも、その体格は一際目をひくものがあった 重松 凱人 。ただ試合では、４年春のリーグ戦でライト前に落ちるヒットを放った１本のみの実績。練習試合かなにかで、レフト方向に飛ばした映像も見たが、なかなか実績的に指名されるとは思わなかった。 （守備・走塁面） 大学選手権の時に放ったショートゴロの当たりで、４．２５秒前後を右打席から記録。これを左打者で換算すると、４．０秒前後に相当するなど、プロでも 中の上～上の下 ぐらいの脚力。大型でも、非常にプレーにスピード感があり、動ける身体能力を有する。 試合前ノックをみると、打球勘は少し危なっかしいものの、この脚力を活かし動きは悪くない。また、送球の形が少し悪く制球はどうかと思う部分はあるものの、地肩も弱くは感じられない。やはり左翼を担っていたのは、打球勘やスローイングの形など、そういった理由からで、肩や足がという身体能力が見劣るからではないと考えられる。 （打撃内容） 打球は、どの方向にも飛ばせる印象はあります。パワフルなスイングで、まともに捉えることができれば飛んでゆくのでしょうが、脆い部分があるように感じます。 ＜構え＞ ☆☆☆☆ 4.0 ほんのすこしだけ足を引きながら、グリップの高さは平均的。背筋を伸ばしつつ、両眼での前の見据えるはそれなりで、全体のバランスは良い立ち方です。打席でも、適度な集中力が感じられ、恵まれた体格も相まって雰囲気を持った選手です。 ＜仕掛け＞ 平均 投手の重心が沈みきったあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた、中距離打者や勝負強さを売りにするポイントゲッターに多くみられる仕掛けです。 ＜足の運び＞ ☆☆☆ 3.0 足を軽く浮かして、地面をなぞるように回し込んで真っ直ぐ踏み出してきます。始動～着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でもさばきたいタイプなのだろう。 腰が早めに開くものの、足元がブレずに止まっていることで、開きを途中まで抑えることができている。そのため、甘めの外角球やや高めの球ならば、素直にバットが出てくるのではないのだろうか。 ＜リストワーク＞ ☆☆★ 2.5 打撃の準備である「トップ」を形を作るのは自然体で力みなくボールを呼び込めているのは良いのだが、バットを引くのが遅れないように注意したい。腰が早く逃げるぶん、インパクトまで少し遠回りに出てくる傾向がある。けして、ボールに角度を付けて飛ばす感じではなく、腕っぷしの強さを活かしボールを引っ叩き、強烈な打球が野手の間を抜けてゆくタイプの強打者なのではないのだろうか。 ＜軸＞ ☆☆☆ 3.0 足の上げ下げが小さいので、目線の上下動は少なめ。体の開きは腰が早く開く傾向はあるものの、ある程度のところで止まっている。ただし、軸足の形は少し崩れがちなので、調子の波は激しいタイプなのかもしれない。 （打撃のまとめ） 恵まれた肉体を生かして、実にパワフルな打撃をしてくる選手です。ただし、腰が早く開くのをなんとか抑えて打撃を成立させている感じで、確実性という意味では課題を感じます。むしろ、少しクロスに踏み込むぐらいの方が、その影響を受け難いかもしれません。その辺の程よい形を、いかに早く見つけられるかではないのでしょうか。 （最後に） 大型ですが、弾丸のようなスピード感で突っ込んできます。肩も悪くないですし、打撃の破壊力にも高いものがあります。モノにするには課題も多いのですが、育成枠ならではの素材重視の指名といった感じです。プロの環境や指導で、何処までの選手になれるのか？ 密かに注視して、見守ってみたいと思わせてくれる選手でした。 （２０２２年 大学選手権） |
