22dy-20
中村 貴浩(九州産業大4年)右翼 178/88 右/左 (九州国際大付出身) | |
左打ちからパワフルな打撃を見せる 中村 貴浩 。イメージ的には、松山 竜平(広島)タイプの打者ではないかとみている。 (守備・走塁面) 試合前練習を見る限り、それほど上手い右翼手といった印象はなく無難なのかなと。肩も、特別強い感じはしなかった。遠投100メートルということだが、平均的なのではないのだろうか。 また一塁までの塁間も、左打席から 4.3秒前後のタイムであり、プロでは 中の下 とかそのぐらいの感じで、あくまでもパワフルな打撃で勝負するタイプとの印象を受けました。 (打撃内容) パワフルな打撃をする選手で、通算12本塁打を記録。しかしこの秋は、本塁打は無し。リーグ戦では二桁打点を3度記録するなど、本質的には勝負強さを売りにする中距離・ポイントゲッター タイプなのかなとみています。神宮代表決定戦では、高めのスライダーを、ライトフェンス直撃の長打を放っていました。 <構え> ☆☆☆☆ 4.0 前の足を少しだけ引いて、カカトを浮かせて立ちます。グリップは平均的で、腰の据わり具合・両眼で前を見据える姿勢も良く、力みなくバランスも保てて構えられています。 <仕掛け> 平均 投手の重心が沈みきったところで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、中距離ヒッターや勝負強さを売りにするポイントゲッターに多くみられる始動のタイミングです。 <足の運び> ☆☆☆☆ 4.0 足を少しだけ浮かして、真っ直ぐからベース側に踏み込んできます。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなり対応。踏み込みからも、真ん中~やや外角寄りへの意識が強いのかもしれません。 踏み込んだ前の足は、インパクトの際にしっかり止まってブレません。そのため逃げてゆく球や低めの球でも食らいつくことができますし、強くレフト方向にも打ち返すことができていました。 <リストワーク> ☆☆☆☆ 4.0 打撃の準備である「トップ」を作るのは自然体で、力みなくボールを呼び込めているところは好いところ。バットを引くのが送れないように、注意したいものです。 バットの振り出しは、インサイドアウトではないものの、外の球を叩くのにはロスは感じられません。バットの先端であるヘッドもそれほど下がりませんし、最後まで力強く振り抜けていました。 <軸> ☆☆☆☆★ 4.5 足の上げ下げが小さいので、目線の上下動はほとんど見られません。体の開きも我慢できていますし、軸足の内モモの筋肉が発達しており、強烈な打球を生み出すことができています。 (打撃のまとめ) 技術的には非常に高いものがあり、スイングも実にパワフルです。あとは、タイミングの取り方や、少し足元が窮屈に感じられるので余裕が出てくると、もっと対応力が高まるのではないのでしょうか。打撃に関しては、大きく直すところは無さそうです。 (最後に) 守備・走塁は平均以下に感じますが、こと打つことに関しては面白い素材です。レベルの高い相手に対応するのに少し時間は必要かもしれませんが、自慢の打撃で一軍に顔を出す日もそうは遠くないかもしれません。ただし、そういった部分を評価して、☆ を記してみたいと考えます。 蔵の評価:☆ (下位指名級) (2022年秋 神宮代表決定戦) |