22dy-17
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| 久保 修（大阪観光大４年）中堅 １８０／８０ 右／右 （石見智翠館出身） | |
スラッとした体型で、どこかその姿は、現役時代の ビックボスこと 新庄 剛志（日ハム監督）を彷彿とさせるような選手です。春から、関西では知る人ぞ知るドラフト候補として、密かに話題になっていました。しかし春は、５リーグ対抗戦で観戦できると思ったら、アクシデントで出場できず。ようやく確認できたのは、秋のシーズンも深まった先週だった。 走塁面：☆☆☆★ 3.5 一塁までの到達タイムは、右打席から４．２５秒前後。これを左打者に換算すると、４．０秒前後に相当。プロとしては中の上ぐらいの脚力で、リーグ戦でも１シーズン９盗塁を決めたこともあったが、成績のムラは激しい。結構攻撃的なプレースタイルの選手だとは思うので、意識を走塁に傾けられれば、足でもアピールできるぐらいの選手になっても不思議ではない。しかし現状は、そこまで突出はしていない感じだった。 守備面：☆☆☆☆ 4.0 打球への反応、判断力はけして悪くなかった。また肩は強く、この部分はプロでも十分売りにできそうなものがある。守備に関しては、基本的にあまり心配しなくて済みそうだし、身体能力も高いのでセンターでもイケるのではないのだろうか。 走塁も 中の上、守備も 上の下 ぐらいの能力はありそうで、さらに磨いてゆけば両方で異彩を放つレベルまで来られるかもしれない。ただし現状は、そこまで飛び抜けてはいない感じだった。 （打撃内容） 二部通算では3割5分を超えているが、近畿学生の一部では３割ちょっとと、打撃ではそこまで図抜けた実績の持ち主ではありません。観戦した試合でも、左中間にライナー性の良い当たりを放っていたものの、この日はヒットは見られなかった。 ＜構え＞ ☆☆☆☆ 4.0 前の足を引いて、グリップの高さは平均的。背筋を伸ばし、両眼で前を見据える姿勢やバランスも良く立てています。特に力みも感じられず、良い構えでした。 ＜仕掛け＞ 平均的 投手の重心が沈んだ底のところで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた、中距離打者やポイントゲッターに多く見られる始動のタイミングです。 ＜足の運び＞ ☆☆☆☆ 4.0 足を上げて回し込み、踏み込む方向はコースによって変えてきます。始動～着地までの「間」はそれなりで、速球でも変化球でもスピードの変化には様々に対応。アウトステップでもインステップでも踏み込んでくるので、コースへの対応も柔軟です。 踏み込んだ前の足も、外角の球を叩くときにはブレずに止まっています。そのため、逃げてゆく球や低めの球にも食らいつくことができます。逆に内角の球をさばく時は、早めに前の足を開放し、腰の回転を促すことができていました。 ＜リストワーク＞ ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」の形を作るのは早めに作れており、速い球にも立ち遅れません。バットの振り出しも、内角をさばくときには肘をうまく畳んでさばくことができています。逆に外角球は、肘が体についてあまり伸びないので、少し遠回りに出てきたり強く叩けない感じはしました。どちらかというと、引っ張る打撃を得意としているのではないのでしょうか。 ヘッドの下がり、スイング軌道は、やや外角の球をさばくときにはロスを感じます。それでも極端ではないので、そこまで悲観することはないのかもしれません。スイングの弧も大きめで、強く最後まで振り切れています。体が強いのでオーバー・フェンスもあるとは思いますが、基本的にホームランバッターというよりは、二塁打・三塁打が多いタイプの強打者ではないのでしょうか。 ＜軸＞ ☆☆☆☆ 4.0 足の上げ下げ静かで、目線の上下動は小さめ。体の開きも我慢できていますし、軸足も地面から真っ直ぐ伸びて安定感があります。その場で、キレイに回転してさばけるタイプではないのでしょうか。 （打撃のまとめ） 外の球を強く叩く、ロス無くさばくという部分には少し課題を感じますが、スイングにはそこまで悪いクセもないですし、技術的にも想像以上に良かったです。まだまだこれからといった選手だとは思いますが、プロでしっかりした指導者の元で取り組めれば、一軍で活躍するような選手になれるかもしれません。 （最後に） 元々の身体能力も高いですし、打撃もそこまで悪いクセがない。少し育成の時間は必要だと思いますが、将来一軍で戦力になれても不思議ではありません。打席に入る前の素振りや試合への入り方は平均的で、打席に入る時はあまりラインなどを踏むのを気にしない、強打者らしいタイプです。それでも足場をしっかり掘ってから入るなど、打撃には一定のこだわりを持ってやっている感じは致しました。 現状そこまで図抜けたものはありませんが、導き次第ではプロでも三拍子揃った選手という位置づけを確立できそうです。ドラフト的には、下位～育成枠あたりだと思いますが、何かしらの形で指名はされるのではないのでしょうか。 蔵の評価：☆ （下位指名級） （２０２２年 秋季リーグ戦） |
