21ky-25





竹内 裕人(大府3年)投手&左翼 181/88 右/右 





「軽くはらっても飛ぶ」 





 見るからに、ボールを飛ばしそうなガッチリした体格の 竹内 裕人 。しかしそのスイングは、力みのないスイングからビックリするような打球を飛ばす。けして、腕力だけに頼ったスイングをしていないところこそ、この選手の魅力なのだ。


守備面:☆☆ 2.0

 投手をやっていない時は、左翼を守っていた。思ったほど落下点までの入りは悪くなかったし、試合ではダイビングキャッチで好捕するなど球際での強さも魅せていた。打球処理含めて、上手い外野手ではないが、無難には守っている。エースではあるが、球速は125キロ~後半ぐらいなので、強肩といったほどでもないのだろう。

走塁面:☆☆ 2.0

 一塁までの到達タイムは、右打席から 4.7秒ほど。左打者換算でも4.45秒ぐらいなので、かなり遅い。実際走塁を観ていても、足に関してはかなり見劣りする。ただし、試合中セーフティバントを試みるなど、相手の隙きを突こうという意欲はあるようだ。

 守備も走塁も、プロに混ぜてしまうと完全に見劣りはするだろう。やはりこの選手の売りは、圧倒的な飛距離にあると言える。





(打撃内容)

 それほど力を入れなくても、ボールが角度良く飛んでゆくのがこの選手の魅力。外角低めの球を、ポ~ンと軽く払ってセンター前に打ち返したりと、意外に器用な一面も持ち合わせる。ただし現状は、まだまだ確実性という部分でも粗さを残している

<構え> ☆☆☆ 3.0

 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合、全体のバランスとしては並ぐらいだが、両眼で前を見据える姿勢はできている。球筋を、錯覚を起こすことなく追える姿勢はできている。

<仕掛け> 遅すぎ

 投手の重心が下るときにベース側につま先立ちして、本格的に動き出すのはリリース直前という「遅すぎる仕掛け」を採用。ここまで遅い始動だと、日本人のヘッドスピードや筋力を考えると、扱うのはかなり難しいと言わざるえない。

<足の運び> ☆☆☆ 3.0

 足を少しだけ上げて、真っ直ぐ踏み出してきます。始動~着地までの「間」がないので、あらかじめ狙い球を絞り、その球を逃さない鋭さが求められます。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でもさばきたいタイプかと。

 踏み込んだ前の足は、インパクトの際にもブレずに止まっています。そのため外角逃げてゆく球や低めの球にも、喰らいついてゆくことはできています。

<リストワーク> ☆☆★ 2.5

 打撃の準備である「トップ」の形をつくるまでが、少し遅れているように見えます。そのため始動の遅さも相まって、一定レベル以上の球速・キレのある球には苦労するかもしれません。また振り出しも、インパクトまでやや遠回りに出てくるので、確実性はまだ高くはないのでは?

 それでもインパクトの瞬間には、バットの先端が下ることなく広い面で捉えている。しっかりタイミングが合えば、打ち損じは少ないタイプなのかもしれません。けして、スイングの弧が大きいとかフォロースルーを上手く使って遠くに運ぶといった感じではありません。それでも軽く払ったようなスイングでも、角度良くボールが遠くに飛んでゆきます。

<軸> ☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げは小さいので、目線の上下動は少ないです。身体の開きも我慢できていますが、軸足の形はやや崩れ気味。そのため、スイング中の上半身と下半身のバランスは良いとは言えません。

(打撃のまとめ)

 始動が遅すぎな点とトップが作るのが遅れがちなので、水準移動のスピードやキレに対応できるかが心配です。またタイミングのとり方からも、打てる球はかなり限られているのではと。タイミングさえあれば、しっかり捉えられると思いますが、その精度がまだかなり低い。それでも当たったときのボールの角度・飛距離は、長距離打者の資質を秘めていると言えます。


(最後に)

 数少ない、上のレベルでも飛距離を売りにできる資質を持った選手だと思います。しかし現状の技術や3試合ほど試合の模様をみましたが、現時点でプロに混ぜるのは怖いと感じました。特に守備や走力でのアピールに欠けるだけに、我慢して起用されるのかといった部分でも潰しがきかないのは気になります。育成あたりなら面白いのではと観ていましたが、まずはもう少し上の野球の経験を積んでからでもプロ入りは遅くないように感じました。期待してみていたのですが、「急がば廻れ」ではないかと判断して、今回は  を付けないことに致します。


(2021年夏 愛知大会)