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森木 大智(高知3年)投手の最終寸評へ







森木 大智(高知3年)投手の春季寸評へ







森木 大智(高知2年)投手 184/87 右/右 
 




「この選手が目玉」 





 これまで才能はあるものの、いまいちピリッとしないイメージが強かった 森木 大智 。しかし、最上級生としてあがったマウンドでは、明らかにその存在感・投球内容は異彩を放っていた。21年度のドラフトは、この男を中心にまわってゆくのではないのだろうか。


(投球内容)

 「スーパー中学生」として注目されてきた森木だが、これまで無理をさすることなく慎重に育ててきた感があった。しかし、新チームでは、1番・投手として出場。まさに、チームの大黒柱として絶対的な存在として君臨する。

ストレート 常時140キロ台後半~150キロ台前半 
☆☆☆☆ 4.0

 けして無理をしなくても、先発でコンスタントに150キロ前後の真っ直ぐを投げ込んでくる。ボールとしては、けして手元でグ~ンと伸びて空振りを誘うというよりも、球威で詰まらせる球質。それでも力のある球が、ストライクゾーンにポンポンと決まる。コントロールが不安定だとか、投球の危うさは存在しない。

変化球 カーブなど 
☆☆☆★ 3.5

 秋の岡豊戦では、変化球は110キロ台のカーブだかスライダーしか投げていませんでした。ただし、この球のブレーキが良く、150キロ前後の真っ直ぐを魅せられてからだと、並の高校生ではタイミングが合いません。他にも球種が以前にはあったと記憶しますが、この球で充分抑えられると踏んだのかもしれません。このカーブには、空振りを奪えるだけのキレ・威力がありました。

その他

 クィックも1.1秒前後で、牽制もまずまず上手いです。下級生の時は滅多に投げず、ヘッドスピードの速さが光った打者としての才能が光っていました。この試合でも1番打者として出場し、いきなり右中間スタンドに叩き込みポテンシャルの違いを魅せつけました。

(投球のまとめ)

 野球選手としての器が、今年のドラフト候補の中では頭ひとつ抜けている気がします。秋の時点でこのレベルですから、順調に一冬越えてきたら、どんなになっているのだろうという期待が持てます。コントロール・フォーム・変化球、投手としてのセンスなど全てで一定レベル以上にあり、現時点では無事最終学年を過ごして欲しいと願わずにはいられません。


(投球フォーム)

 ランナーがいなくても、セットポジションから投げ込んできます。足を高い位置まで引き上げ、軸足一本で立ったときも惚れ惚れするものがあります。

<広がる可能性> 
☆☆☆★ 3.5

 引き上げた足を地面に向けて伸ばすので、お尻の一塁側への落としには甘さは残します。そういった意味では、カーブやフォークをなげられないことはないものの、変化が鈍る可能性があります。しかし、110キロ台の変化球がカーブならば、そのへんも大きな問題ではないのかもしれません。

 「着地」までの地面の捉えには、適度な粘りが感じられます。そのため、身体を捻り出す時間はある程度確保できています。武器になるほどの変化球が習得できるかは微妙なところですが、そういった器用さや手の大きさも、持ち合わせているのではないのでしょうか。

<ボールの支配> 
☆☆☆☆ 4.0

 グラブは最後まで内に抱えられており、外に逃げようとする遠心力を抑え込めている。したがって両コーナーへの投げ訳は、しやすいのではないのだろうか。また足の甲の地面への捉えは、まだ少し浅い感じに。それでも力みのないフォームなので、ボールが高めに抜けたり、高めにしか集まらないといったことはなさそう。「球持ち」もまずまずで前で放せており、ある程度指先でもボールが制御できているのではないのだろうか。

<故障のリスク> 
☆☆☆☆ 4.0

 お尻の落としには甘さは残すものの、悲観するほどではない。カーブを多めに使ってくるものの、フォームに窮屈さは感じないので肘への負担はそれほどでもないのでは?

 腕の送り出しをみても、上から叩けている割に送り出しに無理がない。また力投派でもないので、疲労も溜め難いのではないのだろうか?

<実戦的な術> 
☆☆☆★ 3.5

 「着地」までの粘りも適度に作れており、「イチ・ニ~の・サン」の「ニ~の」粘りは適度に作れてタイミングが合われやすいということは無さそう。むしろボールの出どころが少し見やすそうな感じで、球筋がいち早く読まれて打者に見極められてしまう恐れはある。

 腕は強く振れており勢いはあるのだが、上記で記したように開きが早めなことで空振りを誘い難いのはあるのかもしれない。ボールにもある程度体重を乗せてからリリースできて力を伝えられているが、さらにこの冬の間に股関節の柔軟性と下半身の強化に励めば、さらにグッと前に乗るような球も投げ込める可能性を秘めている。

(フォームのまとめ)

 フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、「開き」が若干早い感じなのと全体の動作にももうワンランク上の粘りが出てくると面白い。制球を司る動作や故障のリスクに関しては良いフォームだと思うが、将来的に武器になる変化球が習得できるかは微妙。ただし手の大きさや野球センスからも、それをモノにできる可能性は秘めているとみる。現状は、中の上 ぐらいの部分が多く、これがさらに今後鍛錬で磨かれてくると技術的にも手がつけられなくなるのではないのだろうか。


(最後に)

 これまで大事に育てられてきたのもあり、投球内容にも起用法も物足りなさを感じていました。しかし、秋の高知大会の登板を見る限り、充実期を迎えつつあります。四国大会の初戦で破れてしまったように、持っている力を安定して出せるかとか、全国レベルの強豪校にも通用するだけの技術を身につけられるかが、今後の課題ではないかと思います。しかしすでに相当なレベルまで来ており、今後の成長次第では21年度で頭一つ抜けた存在になりえる大器です。


(2020年 秋季高知大会)









森木 大智(高知1年)投手 184/86 右/右 
 




 「確かにモノが違う」





 2021年世代を引っ張る存在である 森木 大智 は、確かにモノの違いを感じさせる大器。秋こそ背番号3を付けて登板は控えていたが、1年夏の高知大会では早くも背番号1を付けて片鱗を魅せていた。


(投球内容)

物凄い剛球を投げ込むという感じではないが、確かな球速と変化球を織り交ぜてくる本格派。

ストレート 常時145キロ前後 
☆☆☆★ 3.5

 1年の夏の時点で、コンスタントに145キロ前後を連発できるスピード能力は高い。ボールの勢い・球威も悪くなくないものの、まだ球筋はバラついていて、けして完成されているといった感じではない。またこの時点では、全国レベルの強豪校に対し、力でねじ伏せられるといった絶対的な領域にまでは到達していない感じだった。

変化球 カーブ・スライダー・スプリットなど 
☆☆☆ 3.0

 110キロ台のカーブに、120キロ台のスライダー。それにスプリットのような、縦に沈む変化球も持っている。あまりスライダーは使って来ない感じで、110キロ台のカーブでカウントを整えて来る。縦の変化も落差はあったものの、使う頻度は現時点では少ない。そのため、この球を投げておけば大丈夫といった絶対的な変化球は見当たらない。

その他

 クィックは1.05秒前後でまずまずで、牽制も鋭い。フィールディングの動きも良く、秋は背番号3で打者として活躍。野球センスやマウンドさばきの良さは感じられたが、それほど「間」を使っての投球や微妙な出し入れをするような巧みな投球術は観られなかった。

(投球のまとめ)

 確かに1年生としては破格の内容だし、素材としても完成されているといった感じでもない。それだけ伸び代も残されていて、非常に大事に育てられている印象がある。しかし現時点の能力だと、全国の強豪校レベルを圧倒するほどの力はなく、それはすなわち、全国レベルの強豪校である明徳を圧倒して甲子園に出てこられるかと言われると、そこまでの力はないように思われる。恐らく起用が本格化するのは、2年秋の新チーム以降であり、彼の真価が問われるのはその後だとうことではないのだろうか。





(投球フォーム)

 セットポジションから、スッと足を勢いよく高く引き上げてきます。軸足一本で立った時にも膝に余計な力みが感じられず、バランス良く立てているのは投手としての筋の良さを感じさせます。

<広がる可能性> 
☆☆☆★ 3.5

 お尻は適度に一塁側に落とせてはいるものの、まだ甘さは残している感じがする。そのためカーブやフォークを投げるのに無理は感じられないが、キレや落差という意味では絶対的なものがないのも頷けてしまう。

 また「着地」までの粘りも平均的で、身体を捻り出す時間も並。これも、今後武器になるほどの変化球を習得できるのかと言われると微妙といった感じがする。そのためにも、もう少し地面を捉えるまでの時間を稼ぎたい。

<ボールの支配> 
☆☆☆☆ 4.0

 グラブは最後まで内に抱えられており、外に逃げようとする遠心力を抑え込むことができている。したがって軸はブレ難く、両サイドへの投げ分けもしやすいのではないのだろうか。足の甲でも地面を捉えており、浮き上がろうとする力を抑え込めている。「球持ち」も悪くなく、低めに集められる土台はできている。あとは下が安定してリリースが定まって来ると、コントロールも定まって来るのではないのだろうか。

<故障のリスク> ☆☆☆☆ 4.0

 お尻は適度に落とせているので、カーブやスプリットなどは使って来るものの負担は少ないと考えられる。そのためよほど多投しなければ、肘への負担は少ないのではないのだろうか。

 腕の送り出しを観ていても、けして無理は感じられない。そのため肩への負担も少なそうだし、それほど力投派でもないので疲労も溜め難いのではないのだろうか。


<実戦的な術> 
☆☆☆ 3.0

 「着地」までの粘りは平均的で、ボールの出どころも並ぐらい。そういった意味では、特に合わされやすいわけではないが苦になるほどのフォームでもない。

 腕は強く振れていて勢いがあるので、空振りは適度に誘いやすい。しかしボールにしっかり体重を乗せてからリリースできているかと言われれば、まだそこまでは我慢できていない。そのため球速はあるものの、打者を圧倒するような凄みのあるボールは投げられていない。


(フォームのまとめ)

 フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、大きな欠点は見当たらない。ただしどの動作も平均的であり、フォーム全体にもっと粘りが出てきて欲しい。故障のリスクは少なめで、制球を司る動作も悪くない。しかし武器になるほどの変化球を習得できるかと言われれば、現状はフォームが改善されて来ないと厳しいのではないのだろうか。


(最後に)

 現状は、1年生としては破格なものの、ドラフト候補としては絶対的なレベルにはないといった感じがする。また筋力的にも技術的にも発展途上の段階であり、更に良くなって行ける余地は残されている。逆にこのまま最終学年でもあまり変わらないようだと、素材は好いもののドラフトで上位指名確実かと言われれば微妙だろうということ。いかに来夏までに、凄みを増して来るのか? そこに、全ては懸かっている。


(2019年夏 高知大会)