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亀田 啓太(巨人)捕手のルーキー回顧へ







亀田 啓太(東海大4年)捕手 183/94 右/右 (東海大甲府出身) 
 




 「打撃はしぶとい」





 捕手ながら、名門・東海大の4番を任せられていた 亀田 啓太 。長打で魅了するといった派手さはないが、しぶとくセンターから右方向にはじき返すなど、実戦的な打撃が目を惹くしぶとい選手だった。


(ディフェンス面)

 座ったまま、すぐに投手に返すなどテンポを重視したスタイルです。ただし、ランナーがいる場面でも座ったままの姿勢は変わらず、このへんはプロ入り後注意されるのではないのでしょうか? ミットを軽く示したあと、グラブを地面に着けるようなことはありません。ただし、コースから外れた球に対しは、腕を伸ばすだけで身体で止めにゆく習慣が身についていないので、全体的にプレーが雑に見えてしまいます。フットワークや打球への反応などは元来とても良いと思うのですが、逆にそれが仇になって準備を怠る傾向があるようです。

 送球も地肩自体は強い部類だと思うもですが、捕球時にドカッと座り過ぎていて、送球までに時間がかかってしまっています。けして資質が低いわけではないのですが、こういった習慣が抜けないと信頼される捕手になれるかは疑問です。打撃のしぶとさに比べると、守備は非常に淡白な印象を受けます。





(打撃内容)

 むしろ個人的には、打撃は面白いのではないかと感じます。この秋は、10試合 2ほん 4点 打率.229厘 。春も、10試合で打率.240厘 と数字としては平凡でした。

<構え> ☆☆☆ 3.0

 前の足のカカトを浮かし、後ろ足に体重をかけながらグリップの高さは平均的。腰の据わり具合や全体のバランスとしては少し癖が強いが、両眼で前をしっかり見据えるという意味では良い構え。

<仕掛け> 平均的

 投手の重心が沈みきったあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。この仕掛けは、ある程度の確実性と長打力を兼ね備えた、中距離打者やポイントゲッターに多く見られる仕掛けです。時々、リリース直前に動き出す「遅すぎる仕掛け」で打ちに来る時もあります。状況によって、タイミングのとり方を変えてきます。

<足の運び> ☆☆☆★ 3.5

 足を小さくステップさせて、コースによって踏み込む方向を変えています。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。アウトステップでもインステップでも使い分けて来るタイプで、コースへの対応は幅広いと言えます。

 踏み込んだ足元も、インパクトの際に動いてしまうこともあります。しかし、しっかり右方向への意識があるときは、足元も止まってブレません。そういった瞬時の判断によって、使えるスイングを複数持っているのではないかと。

<リストワーク> ☆☆ 2.0

 打撃の準備である「トップ」の形を作るのが、バットを引くのが遅れて立ち遅れることも少なくなりません。バットの振り出しも、腰が早く開いて遠回りに遅れて出てくるので、元来は少し 平田 良介(中日)のようなポイントが遅れ気味なタイプ。すなわち、センターから右方向への打撃は得意としているのではないかと。

 インパクトの際には、それほどヘッドは下がらず広い面でボールは捉えています。したがって、タイミングが合うかは別ですが、しっかり捉えた打球はフェアゾーンに飛びやすいのでは? そしてスイングの弧自体は、大きめで強い打球を飛ばす原動力にはなっています。意外にパンチ力があるのも、こういった前が大きなスイングによる恩恵があるかではないかと。

<軸> ☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げは静かなので、目線の上下動は少なめ。足元は、意識次第で我慢できる時とそうじゃないときがあります。しかし元来は、腰が早く開くタイプだと言えるでしょう。また軸足も強さは感じられるものの、地面からしっかり真っ直ぐ伸びておらず、調子の波は激しいタイプかもしれません。

(打撃のまとめ)

 球筋をしっかり追える選手で、ボールも広い面で捉えられています。タイミングさえしっかり合えば、フェアゾーンに飛ばせる可能性は高いのでは? そして、センターから右方向に打ち返す打撃には光るものを持っています。少々プロでの適応には時間がかかるかもしれませんが、打撃の潜在能力は悪くないはずです。


(最後に)

 ディフェンス面は、持っている身体能力はプロ級ですがプレースタイルが雑なのは気になります。打撃は派手さはないのですが、意外に実戦的なのかなという感じ。打撃はしぶとく一定の評価をしたいところですが、一塁までの到達タイムは右打席から4.5秒強(左打者換算でも4.25秒強)ぐらいと、けして速くはありません。そう考えると、他のポジションで勝負するというよりは、「打てる捕手」としてアピールすることが得策なのではないのでしょうか。それだけにディフェンス面でも、しっかり信頼されるレベルに引き上げたいところです。残念ながら、攻守の総合力という部分では、 を付けるまでの魅力は感じられませんでした。


(2021年 横浜市長杯)