20dy-13





萩原 哲(創価大4年)捕手の最終寸評へ







萩原 哲(創価大3年)捕手 174/85 右/左 (日南学園出身) 





 「確実性が課題」





 送球の精度においても、打撃の対応力においても、確実性に課題がある 萩原 哲。シニア時代は投手として活躍し、日南学園時代にもレポートを作成したことのある選手で、九州では当時から知られた存在でした。


(ディフェンス面)

 どっしりと重心を低く据え、ミットをしっかり投手に示し的をつけやす捕手だと思います。ミットを地面に下げる癖はないので、ワンバウンドするような球にも立ち遅れる心配はありません。ただしコースから外れたような球に対し手だけで捕りに行ったり、上から被せるように捕球することも多々あり、キャッチングに関しては微妙です。

 上背はない選手ですが、ガッチリした体格でフットワークが軽やかなタイプではありません。スローイング自体は、1.85~1.95秒ぐらいにまとめられるなど、動作の素早さよりも地肩の強さが目立ちます。ただし捕ってから急いで投げようと焦って、コントロールを乱すことも少なくありません。それでも送球に関しては、プロ級の捕手だと言えるでしょう。

 リードに関しては、これからといった感じがします。創価大入学後1年生の頃からマスクはかぶっていますが、個人的にはあまりインテリジェンスを感じるインサイドワークではありません。どちらかというと、肉体のポテンシャルで魅せるタイプではないのでしょうか。


(打撃内容)

 スイング自体も鋭いですし、大きな弧を描いたスイングをしてきます。ただし、上下動が激しく確実性は低いように感じます。

<構え> 
☆☆☆★ 3.5

 前の足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。腰の据わりや全体のバランス良く、両眼で前を見据える姿勢は並ぐらいだろうか。構えた雰囲気は、ちょっと 阿部慎之助(元巨人)を彷彿とさせる。

<仕掛け> 早すぎ

 投手の重心が沈み始める前から足を上げている、「早すぎる仕掛け」を採用。この段階から足を上げていると、投手が投げるタイミングを操作できてしまうので、崩されてしまうことが少なくありません。投手の重心が沈み始めてから始動しても、遅すぎることはないでしょう。

<足の運び> 
☆☆☆ 3.0

 足を長く空中にとどめながら、いくぶんベース側に踏み込んできます。始動~着地までの「間」は充分取れており、速球でも変化球でもスピードの変化には対応しやすいはず。ベース側に踏み出すように、外角寄りに意識があることがわかります。

 気になるのは、踏み出した足元が早く地面から離れて踏ん張れていないこと。そのためインパクトの際にもロスが生じ、力が素直にボールに伝え難い打ち方です。そのため当然、打ち損じも多くなります。引っ張るのには構いませんが、逃げて行く球には脆いのではないのでしょうか。

<リストワーク> 
☆☆☆★ 3.5

 打撃の準備である「トップ」の形を作るのは自然体で、力み無くボールは呼び込めている。バットの振り出しはインサイドアウトではないものの、ロス無くインパクトまで振り下ろしている。けしてボールを広い面で捉えるというは、ボールの下にバットを潜らせて角度をつけて飛ばすタイプであり、確実性が高いタイプではななさそう。しかし捉えたときには、長打になりやすいのではないのだろうか。

 またスイングの弧は非常に大きく、下から拾いあげるようなスイングなので、かなり長打を意識した形になっている。まだ精度が低く結果は残り難いが、元来一発長打があるタイプなのかもしれない。

<軸> 
☆☆★ 2.5

 上下動が激しく、ボールを的確に追うのが苦手なタイプなのかもしれない。インパクトの際に足元が動きがちで、パワーロスもしやすい。軸足の形は安定しているので、上手く引っ張られたときには軸回転でスイングできるのではないのだろうか。軸足の内モモの筋肉も発達しており、強力な打球を生み出す原動力になっている。

(打撃のまとめ)

 始動が早すぎて崩される危険性があるのは気になるが、けしてタイミングの図り方が下手な選手ではない。しかし上下動の激しいフォームであり、それでいて踏み出した足元も止まっていないなど確実性を損なう要素は多い。

 特に低めの球を拾いあげるのが好きなタイプであり、そのぶん真ん中や高めの高さの球を確実にさばくという意味ではやや劣っているようにも感じられる。捕手らしく意外性のある長打力を目指しているのかもしれないが、アマレベルでこの精度だとプロレベルの投手相手だと、打撃では苦労するのではないのだろうか。


(最後に)

 地肩の強さや捉えた時の打球の速さなどを観ていると、資質はプロ級の選手という気はする。その一方で、攻守におけるプレーの確実性という意味ではアマチュアの選手という印象をうける。それだけに最終学年で進化を魅せないと、なかなか高い評価はしずらいかなと思える部分もある。最終学年を迎え、何かを変えて行かなければという目の色の変わったところをみてみたい。


(2019年 大学選手権) 









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