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大下 誠一郎(白鴎大4年)左翼手の個別寸評へ







大下 誠一郎(白鴎大3年)左翼 172/87 右/右 (白鴎大足利出身) 
 




 「白鴎大の精神的柱」





 上下関係の厳しい体育会系の部活の中で、2年生ながらチームの主将を務めていた 大下 誠一郎 。その存在は、チームの中で絶大なものがある。またそういった存在感だけでなく、こと打つことに関しては、大学時代の 大山 悠輔(阪神1位)以上ではないかと思わせる潜在能力を秘めている。果たして最終学年を迎え、どのような活躍を魅せてくれるのか期待せずにはいられない。


(守備・走塁面)

 白鴎大2年秋のシーズンには3盗塁こそしているが、基本的に走力を全面に出したプレーヤーではない。その豆タンクのような体型のイメージどうり、走力はけしてある方ではないだろう。大学選手権の東北福祉大では、ショートゴロの際に 4.85秒前後。これは多少緩めてのタイムだったが、全力でも4.5~4.6秒ぐらいはかかりそうだ。これを左打者に換算すると、4.25~4.35秒ぐらいなので、頑張っても 中の下~下の上 ぐらいの脚力ではないかとみている。

 春の大学選手権では、一塁手として出場。秋は、左翼手として出場していた。けして守備範囲が広いとか、上手い外野手には見えない。しかし打力があれば左翼ならばアリなのではないかと思える無難さはあり、元々高校時代は145キロを記録するほどの投手だったので左翼からの返球には見るべきものがある。

 また白鴎大足利時代は、ショートやサードとしても出場していた選手。チーム事情で左翼をやっているが、上のレベルでも三塁が務まるのではないかという期待も抱く。そう考えると「強打の右の三塁手」という付加価値が生まれ、守備でも見るべきものがあるという評価に変わってくるはず。最終学年に、そういったアピールの場があるのかが1つポイントになりそうだ。


(打撃内容)

 ここまでの、3年間の通算本塁打は僅か6本。通算打率も2割台と、圧倒的な存在感を試合で示している割に、リーグ戦での実績が平凡なのは気になる。基本的にこの選手は、長距離打者というよりも 中距離打者・ポイントゲッター であり、勝負強さを売りにするタイプではないのでしょうか。

<構え> 
☆☆☆ 3.0

 前の足を大きく引いて構える、右のオープンスタンスでボール呼び込む。グリップの高さは平均的で、腰は深く沈めて立っている。かなり癖のある構えであり、全体のバランスや両眼で前を見据える姿勢は平均的と言えるのではないのだろうか。

<仕掛け> 早め

 投手の重心が下るときに動き出す、「早めの仕掛け」を採用。強打者のイメージが強いが、本質的には対応力を重視した打撃だということがわかる。実際見ているイメージでは、中距離ヒッターであり勝負強さを売りにするポイントゲッターといった感じがする。うまくボールを巻き込めると、スタンドインする長打力を秘めているような。

<足の運び> 
☆☆☆ 3.0

 足をしっかり引き上げて回し込み、真っ直ぐ踏み出してくる。始動~着地までの「間」は取れており、速球でも変化球でもスピードの変化には対応しやすい。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でも捌きたい万能型。

 気になるのは、踏み込んだ足下が早くから地面離れるタイプ。すなわち打球の多くが、センターからレフト方向への引っ張りが中心だということ。タイミングの合わせ方は良くても、無理に引っ張ったりするので引っ掛けことも少なくないのだろう。特に外角へ逃げる球や、低めの球にはあまり強くないのではないのだろうか。

<リストワーク> 
☆☆☆★ 3.5

 また早めに「トップ」に近いところにグリップは添えられているのだが、ボールを呼び込むときにグリップを大幅に中に引き込む動作があること。これはヒッチする癖と同じで、立ち遅れる可能性が高くなりスカウティングでは気にするスカウトも多いのでは? 個人的には大幅に引き込むものの、早めに「トップ」の形を作れているので問題ないと見ているが。

 バットの振り出しは、インパクトまでのロスは少ない。内角もさばけるスイングだし、甘めの外角球ならばしっかり引っ張り込めるスイングになっている。ボールを捉えるときにも、バットの先端であるヘッドが下がらずにフェアゾーンに落としやすい。

 ボールを捉えてからのスイングの弧が大きく、フォロースルーも使えていて打球を運ぶ後押しはできている。ただしボールを捉えるときに角度をつけて捉えられないのか? あまりオーバー・フェンスしない理由なのではないかとみている。

<軸> 
☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げはあるものの、目線の上下動は大きくはない。体の「開き」が充分我慢できているという感じはしないのだが、軸足は地面から真っ直ぐ伸びており内モモには強さが感じられる。このへんは、強烈な打球を生み出す原動力になっている。

(打撃のまとめ)

 センター方向には無理なくはじき返す打撃は見られるのだが、右方向への打球はあまり見られない。ボールを捉える感覚も、スイングの技術も悪くないのだが、この打球の方向が偏っているので、右方向への打撃も意識しないと打率は上がって気にくいのかもしれない。ただし意識さえ持てれば、打てそうなスイングの形にはなっている。

 また打球にあまり角度がつけられないのも、意識と指導次第では改善される可能性は秘めている。持っている打撃能力は確かなので、このへんはぜひプロの指導者に魅てみらいたい選手ではある。


(最後に)

 ただし現状の左翼だと、守備的なアピールに繋がらないこと。まして走力は期待できず思ったほどホームランが出るタイプではないという現状を考えると、大学から指名されるのか?と言われると、微妙なところにいる選手だという気はしている。

 ただし上記にも記載したとおり、持っている打撃の潜在能力は間違いないと思うので、そのへんが大山同様に最終学年でアピールできれば面白いのではないのだろうか。強打の三塁としてアピールできる&大山同様にモノの違いを最終学年に示せるということができれば、ドラフトへの指名も期待できるのではないのだろうか。


(2018年秋 横浜市長杯)









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