18sy-11
海老原 一佳(23歳・BC富山)外野 188/92 右/左 (創価高-創価大出身) | |
創価大時代から、巨体から繰り出す打球の速さには目を見張るものがあった 海老原 一佳 。当たれば確か凄い打球を飛ばすのだが、意外に打球が上がらないタイプではないかという印象を受けている。果たしてどうなのだろうか? 走塁面:☆☆ 2.0 一塁までの塁間は、少し緩めて4.65秒前後だった。最後まで本気で走り抜けたとしても、4.4秒台ぐらいではないのだろうか。今年BCリーグでは47試合に出場し、1盗塁。足で、アピールするような選手ではない。 守備面:☆☆★ 2.5 創価大時代はライトを守っていたが、BCの試合では左翼を守っていることが多いようだ。打球への反応・落下点の入り、球際の強さなどを見ていても、けして上手い外野手ではない。ただし強肩ぶりは、創価大時代から目立っていた。プロで左翼なら任せられるかという意味では、ギリギリのラインなのではないのだろうか。 守備・走塁でのアピールは厳しく、あくまでも打撃で存在感を示せるかにかかっている。 (打撃内容) 今年のBCリーグでの成績は、47試合(164打数) 9本 32打点 打率.329厘 といった成績。これをプロの規定打席並の500打席に換算すると、27本・98打点ペースで打っていたことになる。 <構え> ☆☆☆★ 3.5 前の足を軽く引いて、グリップは高めに添えた強打者スタイル。背筋は伸ばし両眼で前を見据える姿勢はよく、全体のバランスとしてはまずまず。しっかり前を見据えることで、錯覚を起こすことなく球筋を追うことができている。 <仕掛け> 遅め 投手の重心が沈む時に一度ベース側につま先立ちするが、本格的に動き出すのは投手が前に重心移動するとき。すなわち「遅めの仕掛け」に属し、長距離打者に多く見られる仕掛けとなっている。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 足を軽く引き上げ、ベース側に踏み込んで来るインステップを採用。始動~着地までの「間」は短く、あらかじめ狙い球を絞り、その球を逃さないことがより求められる。ベース側に踏み出すように、外角を強く意識したスタイルとなっている。 インパクトの際に、踏み出した前の足はブレずに止まっている。そのため逃げて行く球や低めにも喰らいつくことはでき、レフト方向にも強く打ち返すこともできている。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」は早めに作れており、始動の遅さを補っている。バットの振り出しは、意外に上から振り下ろすようなスイング軌道でインパクトまでのロスは少ない。そう、ミートするのには適しているのだが、強打者・スラッガータイプにしてはバットのしなりを活かして飛ばすようなスイングではないのだ。 スイング軌道や遠心力を活かしたスイングではなく、インパクト後のフォロースルーもなどもなく、打球を遠くに運ぶスイングではない。人並み外れたパワーや打球の速さはあるものの、どこまでプロの世界でhポームランを打てるのだろうか? <軸> ☆☆☆★ 3.5 足の上げ下げは小さめだが、自分からボールを追って突っ込んでしまうことがある。身体の「開き」は我慢でき、軸足も地面から真っ直ぐ伸びて軸足の内モモにも強さは感じられる。捉えた打球が強烈なのは、この内モモの筋力が大きく影響していると言われている。 (打撃のまとめ) 技術的にはしっかりしていて、思ったほど粗っぽいタイプではない。ただし素材としてあまり柔軟性がないせいか? 当てるのは下手ではない割に、独特の脆さがある。また長打が売りのはずの選手なのだが、あまり打球が上がらないタイプではないかという気がしている。この辺はプロ入り後、ボールを飛ばすコツみたいなものが掴めるとグッと変わってはきそうだ。 守備・走塁でのアピールは期待できないだけに、いかに打力で圧倒できるか。そこまでのものがあるかと言われると現時点では厳しいが、プロ入り後の大化けに期待してみたい。彼の場合、打球に角度さえつけられれば、それほど力に頼らなくても飛ばすパワーはあるはずなので。 (2018年 リーグ戦) |