18dy-6


 




辰己 涼介(立命館大4年)外野手の最終寸評へ







辰己 涼介(立命館大4年)外野手の春季寸評へ






 辰己 涼介(立命館大3年)外野 180/70 右/左 (社出身)





                 「モノの違いを魅せて欲しい」





 1年春からリーグ戦に出場し、2年春から全日本代表にも選出された天才肌。しかしその圧倒的な能力の割に、リーグ戦で残している成績は平凡。これだけの才能があるのならば、もっとやれて良いはずなのだが ・・・ 。 最終学年では、突出した成績にこだわって欲しい。


(守備・走塁面)

 一塁までの塁間は、3.9~4.1秒ぐらいで走り抜けることが多い。走力もプロで売りにできるぐらいの可能性はあるのだが、リーグ戦では3年春に記録した6盗塁が最高。現状、それほど走塁意識は高くない。

 中堅手としては、打球への反応・落下点までの入り、キャッチング含めて悪くない。球際で強いだけでなく、返球も一級品のものを持っている。むしろ現時点では、走力よりも守備力の方が目立っているのではないのだろうか。


(打撃内容)

 非常に柔らかいハンドリングを活かした、ボールの捌きの良さがある。ただし驚くようなヒットを打つ割には、率はそこまで突出したものは残せていない。ちなみにフォーム分析の参考にした打撃フォームは、2年時の大学選手権の時のものなのでご了承願いたい。

<構え> 
☆☆☆☆ 4.0

 前の足を軽く引いて、グリップは高めに添えられている。腰の据わり具合、両目で前を見据える姿勢、全体のバランスと、ほどよく構えられている。しいて言えば、線が細く力感に欠けるところが頼りない。

<仕掛け> 早め

 投手の重心が下る途中で動き出す、「早めの仕掛け」を採用。早めに動き出す、アベレージヒッターに多く観られる始動だと言える。

<足の運び> 
☆☆☆★ 3.5

 足をしっかり引き上げて、真っ直ぐから少しアウトステップ気味に踏み込んで来る。始動~着地までの「間」はとれているので、速球でも変化球でもスピードの変化には対応しやすい。真っ直ぐ~アウトステップ気味に踏み込むので、内角でも外角でも対応しようとする意識だが、内角寄りの球をセンターからライト方向に打ち返す意識が強いのではないのだろうか。この選手の打球をみると、あまりレフト方向へキレイに流すとか三遊間に転がすといった打球は記憶にない。

 気になるのは? 踏み込んだ足元が早く地面から離れること。そのため引っ張り込める球に対しては良いのだが、外角に逃げてゆく球や落ちる球に対してはどうなのだろう?という疑問は残る。足元が離れやすいのは、ステップがやや狭いことも影響していてそう。また足元が早く地面から離れることで、打ち損じる球も多いのではないかと思える。

<リストワーク> 
☆☆☆★ 3.5

 打撃の準備である「トップ」の形をつくるのは自然体で、リストワークに力みがないところは良いところ。それも「トップ」を深くとって、ボールを手元まで引きつけてから叩けている。

 バットの振り出しは、インサイド・アウトで振り下ろされておりインパクトまでロスを感じない。やはりスイング軌道も、外角の球を強く叩くよりも真ん中~内角寄りを引っ張ることを重視したスタイル。そのため外の球を、遠心力やバットのしなりを活かして強くはじき返すという感じのスイングではけしてない。

<軸> 
☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げはあるが、目線の上下動は少なめ。身体の「開き」はつま先を閉じる意識はあるので、早すぎることはない。それでも左投手の外に逃げてゆく球や外角で落とされた時に、充分に「開き」を我慢して踏ん張れるかと言われると疑問。

 軸足の内モモの筋肉はそれなりに強そうで、「トップ」の深さも相まって鋭い打球は期待できそう。

(打撃のまとめ)

 外角への対応と、足元の地面への離れが早いことで打ち損じも結構多そうだということ。さらにスイング軌道が、外角に対してはあまり強く叩け無いスイングであり、その辺が思ったほどの成績を残せていない理由ではないかと考えられる。

 彼が天才的なボールを捌きを魅せるのは、真ん中~内角寄りの球が多いのではないかということ。その辺は、最終学年で最も確認してみたいポイントだ。


(最後に)

 どうも非凡な才能におぼれて、取り組みが甘いのではないかという不安は残る。というのは、他のドラフト候補に比べて線が細い点がどうしても気になってしまう。

 いずれにしても最終学年では、リーグ戦での突出した成績、外角への捌き、肉体の変化など中心に見極めてみたい。果たして最終学年は、目の色が変わってくるのか、その変化に注目してみたい。それが叶っているのならば、ハイレベルに三拍子揃った選手として、上位指名でプロ入りすることになりそうだ。


(2016年 大学選手権)