18dy-19
中熊 大智(徳山大4年)捕手 176/75 右/左 (九州学院出身) | |
リーグでは、2年秋と4年春のリーグ戦で首位打者を獲得。4年春の全日本大学選手権・四国学院戦では、4打数4安打と打力の高さを見せつけてくれた。またリーグ戦では、驚異の20打点をあげるなど5番打者として勝負強さも兼ね備えている。 (ディフェンス面) 投手にしっかりミットを示し、地面に下ろすことなくキャッチング。捕球する時も、ミットがブレることがなくしっかり捕球できます。気になるのは、低めの球に対しグラブが上から被せに行くこと。またコースから外れた球に対してのキャッチングが、若干雑な印象は受けました。 大学選手権では、先発投手の好投を導くなどリードセンスも悪くありません。二塁までの送球も1.8秒台で到達するなど捕ってから素早く、地肩自体もプロに混ぜても見劣ることはないでしょう。ただしコントロールは不安定なようで、その辺をプロ入りでは修正する必要がありそうです。全体的にオフェンス型の捕手ではあると思いますが、ある程度守れる能力もあり攻守にバランスはとれています。 (打撃内容) 大学選手権の四国学院戦では、最初の2打席は上手くレフト方向にシッカリはじき返すことができていました。また四球を挟んでの残りニ打席では高めの球を強引にライト方向に打ち返して幅の広い打撃を披露。オーバー・フェンスをするようなタイプではないのですが、逆方向にも強い打球を飛ばすことができます。 <構え> ☆☆☆★ 3.5 両足をほぼ揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。背筋をしっかり伸ばしバランスがよく、両目で前を見据える姿勢は並ぐらいでしょうか。 <仕掛け> 早め 投手の重心が下るときに動き出す、「早めの仕掛け」を採用。対応力を重視した、アベレージヒッターに多く観られる仕掛けです。 <足の運び> ☆☆☆★ 3.5 足を上げて、真っ直ぐ踏み出してきます。始動~着地までの「間」には余裕があり、速球でも変化球でもスピードの変化には幅広く対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でも捌きたいタイプ。踏み込んだ前の足も止まっており、逃げて行く球や低めの球にも喰らいつくことができます。 <リストワーク> ☆☆☆☆ 4.0 打撃の準備である「トップ」は早めに作れており、速い球に立ち遅れる心配はありません。バットの振り出しはインサイドアウトではないのですが、外の球にはロス無くボールを捉えることができます。そのぶん内の球に対しては、バットが出にくいので少し窮屈な捌きにはなっています。 バットの先端であるヘッドは下がっておらず、打ち損じ少なく捉えることができています。打球を上げるというよりは、最後までしっかり振り切る感じのスイングだと言えるでしょう。そのため打球は、それほど上がらず野手の間を抜けてゆきます。 <軸> ☆☆☆☆ 4.0 目線の上下動は平均的で、身体の「開き」も我慢できています。軸足も地面から真っ直ぐ伸び、粘り強さが感じられます。 (打撃のまとめ) 特に当てるのが上手いとか、スイングが凄いというわけではありません。しかしボールを見極める「眼」が非常に優れており、打てるゾーンの球を逃さず捉えられている気がします。こと打つことに関しては、ドラフト級の捕手だと思います。 (最後に) ディフェンスに関しては悪くはありませんが、プロでレギュラーを獲るとかそういった凄みは感じません。将来的には、打力の良い捕手として控えに回るか、他のポジションにコンバートするかもしれません。ただし走力があるとか長打力がある選手ではないので、「打てる捕手」というところで勝負を賭ける方が得策ではないのでしょうか。本会議で指名するほどの選手かと言われると迷いますが、育成枠ならば充分ありな選手だと思います。西武の育成で、どのぐらいの打者になれるのか今から楽しみです。 (2018年 大学選手権) |