18dy-17
正随 優弥(亜細亜大4年)外野 180/93 右/右 (大阪桐蔭出身) | |
正随 優弥 をみていると、大阪桐蔭の一学年後輩で一足早くプロ入りした 青柳 昴樹(DeNA)外野手とダブる部分がある。しかし高校時代どちらが目に留まる選手だったかというと、この 正髄 の方だったと記憶している。。亜細亜大に入ってからの 正髄 をあまり気にして見ることはなかったのだが、広島カープから6位指名された。特に最終学年では、春.053厘、秋.208厘 と低迷し、一体どこにスカウトは可能性を見出したのだろうか? 走塁面:☆☆★ 2.5 一塁までの塁間は、右打席から4.5秒前後。これを左打者に換算すると、4.25秒前後に相当する。このタイムは、ドラフト指名される右打者としては、中の下 ぐらいの脚力。リーグ戦では、2年秋に4盗塁。しかし以後のリーグ戦では、盗塁することはなくなった。プロで必要性に迫られて多少は走力への意識も高まりそうではあるが、プロで足を売りにするようなことはないだろう。 守備:☆☆★ 2.5 打球への反応、落下点までの入り方、球際での強さなどをみると、うまくはないが許容範囲ではあるように感じる。プロのライトとしてはやや心もとないが、左翼ならば問題はないレベル。しかし中学時代から140キロ台を記録していたそうで、肩も観ている限り悪くはない。むしろ、地肩よりも中継への正確な返球など、そういった細かい部分でどうなのだろうか?と気になっている。 全く走れない、守れない選手ではないが、守備・足を売りにするタイプではない。あくまでも強打者としての打力がメインであり、その上で許容範囲の守備と走力があるといった感じではないのだろうか。 (打撃内容) 基本はセンター中心にはじき返す打撃が持ち味で、パワフルなために長打が生まれることがあるということ。毎シーズン0~2本程度ではあるが本塁打を放っており、通算9本塁打を放っている。長距離打者としいうよりは、勝負強さやパワフルな打撃を売りにするポイントゲッター・中距離打者といった感じだろうか。 <構え> ☆☆☆★ 3.5 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わり具合、全体のバランスとしては並だが、スッと力みのない立ち姿で両眼でも無理なく前を見据えられている。 <仕掛け> 早め 投手の重心が下る時に動き出す、「早めの仕掛け」を採用。この仕掛けは、確実性を重視したアベレージヒッターに多く観られる始動です。 <足の運び> ☆☆☆☆ 4.0 足を引き上げ回し込み、真っ直ぐ踏み出してきます。始動~着地までの「間」は取れているので、速球でも変化球でもスピードの変化には対応しやすいはず。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でも捌きたい万能型。 踏み込んだ前の足が、インパクトの際にはしっかり止まってブレません。あまり右方向へのイメージはないのですが、逃げてゆく球や低めの球に対しても、食らいつくことができるはずです。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」の形は早めに作れており、速い球に立ち遅れる心配はありません。バットの振り出しも多少ヘッドが遠回りに出てくるものの、極端ではないので許容範囲でしょう。インパクトの際にもヘッドが下がっていないので、スイング全体では癖がありません。特にバットを最後まで強く振れる力を持っているので、その辺がプロで伸びると判断されたのではないのでしょうか? <軸> ☆☆☆★ 3.5 足の上げ下げはあるので、目線の上下動は並ぐらい。しかし身体の「開き」は我慢できており、軸足も大きくは崩れません。特に内モモの筋肉は発達しているので、強烈な打球を生み出せます。 (打撃のまとめ) リーグ戦では3割前後残しているシーズンが多いので、極端に脆いわけではないのでしょう。ただし打てないシーズンと打てるシーズンの差が激しく、性格にムラがあるのか? 技術的に狂うと修正できない可能性があります。 当て勘は正直好いとは思えないのですが、「振れる力」があるというところと、「スイングに悪い癖」 がないというところがプロ側としては育てられるのではという指名の理由ではないのでしょうか。 (最後に) 正直大阪桐蔭時代から、何か大きく成長したから指名された という感じではありません。むしろ4年経っても悪いクセがついていなく、プロのハードな練習に耐ええるだけの丈夫そうな身体を持っている。そして何より、振る力と勇気 をあるというところに魅力を感じたのではないかと思います。 そして球団としては、新井 貴浩(広島)の駒大時代とダブらせての指名ではないのでしょうか。彼も、この 正髄 と同じ6位指名で、正直ここまでの大選手になるとは多くの人が思っていなかったでしょうから。しかし私の評価としては、指名リスト に名前を残そうというほどには評価しておりません。いずれにしても数年かけて、使える選手に育ててゆこうという指名ではないのでしょうか。 (2018年 秋季リーグ戦) |