18dy-11
逢沢 峻介(明治大4年)中堅 175/79 左/左 (関西出身) | |
関西高校の下級生時代から、守備・走塁では目立つものがあった 逢沢 峻介 。その能力は更に大学で磨かれ、特に中堅守備は、今年のアマ球界でもトップクラスだと言っても過言ではないだろう。打撃でもチームの4番打者を任されたり、秘めたるポテンシャルはかなり高いとみる。 走塁面:☆☆☆☆ 4.0 一塁までの塁間は、左打席から3.9秒台で走り抜けることも少なくない。盗塁も毎シーズン5個前後は記録しており、絶対的なス数字ではないが、走力自体はプロでも上位だろう。ただしマークされる中で盗塁を決められるほど、絶対的なものがあるかと言われると、まだそこまでの走塁技術は感じない。 守備面:☆☆☆☆★ 4.5 最大の魅力は、やはりセンターの守備にある。俊足を活かした、広い守備範囲を誇る。打球への一歩目の反応もよく、球際にも強さを発揮するキャッチングの良さがある。さらに高校時代は、140キロ台を記録した投手でもあり、肩もかなり強い。社会人やプロでも、名手になれる守備力を持っている。 (打撃内容) リーグ戦に本格的に出場するようになった2年春以降、3割5分を超えるようなハイアベレージは残したことはないものの、通算で.302厘を誇るなど安定した数字を残している。本塁打は0~1本程度のシーズンが続き、さほど長打力があるわけではない。打点も10打点を一度記録はしているものの、あとは5,6打点が多く滅法勝負強いというほどではないようだ。 <構え> ☆☆☆☆ 4.0 前の足を引いた左オープンスタンスで、グリップの高さは平均的。背筋を伸ばし、両眼で前を見据える姿勢や全体のバランスも程よくとれている。打席でもリラックスできており、特に悪いところは見当たらない。 <仕掛け> 早め 投手の重心が沈む途中で動き出す、「早めの仕掛け」を採用。典型的な、アベレージヒッターに多く観られる始動となっている。 <足の運び> ☆☆☆☆ 4.0 足を引き上げて回し込み、真っ直ぐ踏み出してくる。始動~着地までの「間」は充分とれており、速球でも変化球でもスピードの変化に幅広く対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角でも外角でも捌きたい万能型。 踏み込んだ前の足も、インパクトの際にはしっかり止まっている。そのため外に逃げてゆく球や、低めの球にも「開き」を我慢して食らいつくことができている。 <リストワーク> ☆☆☆★ 3.5 打撃の準備である「トップ」の形をつくるのは自然体で、ボールを呼び込むときに力みは感じられない。バットの振り出しは、けしてインサイド・アウトではない。しかし外の球を叩く際には、上からロスなく振り抜けている。もう少しインパクトの際にヘッドが気持ち立つ感覚で振れると、フェアゾーンに落とせる確率も増えそう。現状は、しっかりしたスイングでは振り切れている。 <軸> ☆☆☆★ 3.5 足の上げ下げはあるので、目線の上下動はそれなり。身体の「開き」は抑えられており、軸足にも粘りは感じられる。 (打撃のまとめ) 高校時代から、ボールを捉えるセンスなど打撃には特別ものを感じたことがない。しかし技術的には、大きな癖もない。ポテンシャルが高い選手だけに、レベルの高いところに入れば、その潜在能力が素直に引き出されるかもしれない。 現状は、ミートセンス・長打力・ヘッドスピードとドラフト候補としては平凡で、打撃でいかに特徴を出せるようになるかではないのだろうか。打撃さえ改善されれば、プロでも名手になれる素材だろう。 (最後に) 守備はプロでも売りにできるレベルであり、俊足もそれなりに貢献できるはず。しかし打撃に関しては平凡なので、この辺を各球団どうみるかではないのだろうか? 打撃が秋にむけて変わって来ると、充分指名圏内に入ってくるだろうが、まだ未来像が見えて来ない。秋まで追跡して、最終的な判断をしてゆきたい。 蔵の評価:追跡級! (2018年 春季リーグ戦) |