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中山 翔太(法政大4年)左翼&一塁手の春季寸評へ







中山 翔太(法政大3年)一塁 186/90 右/右 (履正社出身) 
 




                         「ポスト岩見」





 2018年度の候補の中で、岩見 雅紀(慶応大-楽天2位)的存在のスラッガーは、この 中山 翔太 だろう。岩見がポ~ンと空高く打球をあげるタイプなのに比べると、この中山はグシャッと腕っぷしの強さを活かして強引に力で持ってゆくタイプという違いがある。


(守備・走塁面)

 残念ながら履正社時代から、一塁までの到達タイムが計測できたことがありません。2年春からリーグ戦に出場していますが、大学では1度も盗塁を記録したことがありまん。まして、足が速そうにも見えたことはないですね。岩見ほど動けないということはないと思いますが、基本的に走力を期待することはできないのでしょう。

 3年秋のシーズンは、一塁手として出場。一塁手としては無難にこなすだけの動きは魅せており、エラーも記録していませんでした。ただし左翼手としてはかなり危なっかしい上に、打球への反応・守備範囲・肩の強さ含めてプロでは厳しい気もします。岩見よりは守れると思いますが、プロでは一塁・DH要員ではないかとみています。

守備・走塁に関しては、最終学年でしっかり見極めてみたいポイントです。


(打撃内容)

 秋の立教大戦の模様を見ていたのですが、左腕の田中誠投手相手にチェンジアップで狂わされてセンターフライを打ち上げます。しかし次の打席では、そのチェンジアップを見事にライト前に打ち返すなど、前の打席の反省が実に生かされたバッティングをするのに驚かされました。2年秋に行われたヤクルトとのプロアマ交流戦でも、しぶとくセカンドの頭を越えるようなポテンヒットを放つような、しぶとさを持った選手でもあります。岩見にはちょっと一定レベル以上の投手に対応仕切れない脆さがあったのですが、この中山はなんとかしてしまう思考力としぶとさがあるところは、見逃せないポイントではないのでしょうか。

<構え> 
☆☆☆★ 3.5

 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップの高さは平均的。腰の据わりはよく、全体のバランスは取れていて、両眼で前を見据える姿勢は並ぐらいでしょうか。少し構え全体から、固い印象は受けるのですが。しかし打席での威圧感があり、非常に気迫が感じられる選手です。

<仕掛け> 早め

 投手の重心が下る時に動き出す、「早めの仕掛け」を採用。早めに動き出して、いろいろな球に対応しようとするアベレージヒッターや対応力を重視した打者に多く見られる仕掛けです。高校時代は「遅めの仕掛け」だったのですが、今は確実性を重視していることが伺われます。

<足の運び> 
☆☆☆ 3.0

 足を軽く上げて、なかなか地面に降ろさずベース側に踏み込んできます。始動~着地までの「間」は取れているので、速球でも変化球でもスピードの変化には幅広く対応。ベース側に踏み込むように、外角を強く意識した打ち方です。

 ただしインパクトの際には、足元が早く地面から離れてしまうので、腰の逃げが早いフォームです。引っ張るのには良いのですが、右方向に追っつけるのには適してはいません。基本的に逃げてゆく球や低めの球は苦手なものの、踏み込んで来るので外角でも高めの球を思いっきり引っ張るのを得意にしているものと考えられます。また高めの外角球ならば、払うようにして右方向への打撃も可能にしているのでしょう。

<リストワーク> 
☆☆☆ 3.0

 早めに「トップ」の形は作れているのですが、「トップ」自体を深くとったりとか、しっかり作って振り出して来る選手ではありません。グリップを早めに下げて水平のバット軌道で、ヘッドを下げずに広い面でボールを捉えるようとします。そのため打ち損じは、少ないタイプかと思います。

 ただしバットをボールの下に潜り込ませて角度をつけるといったスイングではないので、打球が上がり難くインパクト後も、大きな弧と強引なぐらいのフォロースルーで打球を引き上げようとしています。

<軸> 
☆☆☆★ 3.5

 足の上げ下げは静かなので、目線の上下動も大きくは動きません。しかし身体の開きが我慢できるタイプではないのは、やはり気になります。軸足は内モモの筋肉も発達しており、強烈な打球を生み出す原動力になっています。

(打撃のまとめ)

 岩見のような、一定レベル以上の投手は辛いだろうという脆さは感じられません。しかし打球に角度がつけられるタイプではないので、現状は強烈な打球で野手の間を抜けてゆく二塁打が多いようなタイプの強打者では? 勝負強さ・打点は結構期待できそうですが、周り望むほどの長距離打者になれるのかは正直疑問が残ります。その辺は、最終学年でのプレーを見て見極めてゆきたいポイントです。


(最後に)

 学習能力があり、またボールに食らいつくしぶといマインドにも好感が持てます。足元がピタッと止まらない「開き」の早さは気になりますが、そこさえ改善できれば確実性のあるポイントゲッターになれる資質はあるように感じます。

 ただしそのパワーの割に、あまりホームランが出ない可能性があること。そして、守備・走塁での潰しが効かない点をどう見るかではないのでしょうか? 現状は、パ・リーグ向きの強打者ではないかとみています。しかし今年の大学生野手では、最も胸躍る打者の1人であることは間違いありません。


(2017年 秋季リーグ戦)









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