18dp-31









重田 倫明(国士舘大4年)投手の個別寸評へ








重田 倫明(千葉英和・2年)投手 183/68 右/右 
 




                   「奥行きが素晴らしい」





 2014年度の千葉の高校球児の中でも、その将来性では一番ではないかというのが、この 重田 倫明 。183/68 の恵まれた体格を活かし、ゆったりしたモーションから投げ込む投球には、まだまだ伸びそうな奥行きが感じられる。


(投球内容)

ワインドアップから、ゆっくり足を引き上げてきます。

ストレート 常時135キロ~MAX142キロ

 昨夏の千葉大会の模様を見るかぎり、常時135キロぐらい、現在はMAX142キロまで到達しているという。まだ大きな上体や腕を鋭く振れない面もあり、グ~ンと打者の手元まで伸びるとか、ピュッと空振りを誘うほどの勢いはない。

 制球もおおよそ両サイドに散らせる程度、ボールが上吊りやすく全体的に高めに集まる。

変化球 スライダー・カーブ・ツーシーム

 右打者外角低めに切れ込む小さなスライダーをボールゾーンに投げ込み振らせたり、緩いカーブやツーシーム気味にシュート回転して軽く沈む球もあるもよう。もう少しスライダーが打者の手元まで曲がるようになれば、空振りも多く奪えるはず。変化球の精度も、まだまだ発展途上といった感じ。

その他

 クィックは、1.15~1.20秒ぐらいとほぼ基準レベルで、フィールディングの動きもそれなり。特に投球以外の部分に、大きな欠点は感じない。

大型の割に投球術やマウンド捌き、制球力も許容範囲内であり、適度な総合力は誇っている。

(投球のまとめ)

 現時点で投球が荒れ荒れというタイプではなく、肉体や投球が発展途上の段階であり、これから限りなく良くなりそうという期待感が魅力の選手。プロに投手を送り出しているチームだけに、この冬のトレーニングを意識的に取り組めば、私の見立てが間違っていなければ、春からドラフト候補として話題になるのではないのだろうか。

 逆に今のまま伸び悩むようだと、上のレベルでも中途半端な位置づけで、多くは望めないかもしれない。


(投球フォーム)

今後の可能性を模索する意味でも、投球フォームを分析してみたい。

<広がる可能性> 
☆☆☆

 引き上げた足はそれほど高い位置でピンと伸ばせないので、カーブで緩急をつけたり、フォークのような縦の変化には適さない。まして腕の振りも、少し肘が下がったスリークオーターなので。

 「着地」までは、適度に前に足を逃し粘りは悪くありません。そういった意味では、身体を捻り出す時間は確保できているので、カーブやフォークといった球種以外ならば、ピッチングの幅を広げてゆくことは可能でしょう。

<ボールの支配> 
☆☆☆

 グラブは最後まで体の近くにあり、両サイドの投げ分けは安定。足の甲の地面への押し付けは出来ているものの、膝小僧に土が着くぐらい重心が沈んでいるのと、肘がテイクバックの際に前の肩と後ろの肩を結ぶラインよりも下がってしまっているので、ボールを上に押し出すようなフォームになってしまっている。こうなるとボールが上吊りやすく、しっかり肘が下がらないでテイクバックする習慣を身につけたい。

<故障のリスク> 
☆☆☆

 お尻は落とせていませんが、カーブやフォークといった球種は投げてきませんので、悲観することはないでしょう。またスリークオーターなので、振り下ろす肩にも負担は少ないはず。ただし先に指摘したとおり、下がっている肘を押し出すように引き上げて投げる送り出しなので、肩への負担が全くないとは言えません。腕に角度をつけろとは言いませんが、上からしっかり振りぬきたい。

<実戦的な術> ☆☆☆☆

 「着地」までの粘りもそれなりにあり、体の「開き」も平均ぐらいには抑えられている。そのため、極端に合わせやすいフォームではないはず。

 振り下ろした腕が身体に絡んで来るように、速球と変化球の見極めは困難。ボールにも適度に体重が乗せられており、大型でも下半身が使えている点は素晴らしい。


(フォームのまとめ)

 投球フォームの4大動作である「着地」「球持ち」「開き」「体重移動」では、いずれも発展途上ながらも大きな欠点がないのも魅力。鍛え方次第では、まだまだ良いフォームになるはず。

 制球を司るフォームも悪くないし、故障の可能性もそれほど高くはないのにも好感。あとは、テイクバックした肘が下がらないように注意しながら、「強く」「鋭く」腕を振り下ろすことを心がけたい。



(最後に)

 大型ながら粘っこいフォームをしており、これで身体をいじめ抜くことができれば、非常に楽しみな投手。もう少し身体の使い方を覚えれば、千葉のみならず関東を代表する投手になれる素材。まだまだ調子の出来不出来にバラつきがあるようですが、今後の成長に期待したいと思います。全国のいろいろな選手を見てきましたが、久々に楽しみな素材に出会いました。イメージ的には、大洋のセットアッパーで活躍した、盛田 幸妃 になんとなく似ております


(2013年夏・千葉大会)