17sy-7


 




神里 和毅(DeNA)外野手のルーキー回顧へ







神里 和毅(23歳・日本生命)中堅 178/81 右/左 (糸満-中央大出身) 
 




                「ようやく才能が開花しつつある」





 糸満高校時代から、感性を感じさせる選手で気になっていた。それ以来期待してみていた中央時代は、4年間ほぼリーグ戦で出場していたものの、4年間の通算打率は.238厘。高いはずの走力も、実戦ではなかなか活かすことができなかった。卒業後は名門・日本生命に進むも、ルーキーイヤーも何か大きく変わった印象はなかった。しかし社会人2年目の今年は、ようやく持ち得る潜在能力を実戦で活かしはじめるようになってきた。

走力:
☆☆☆☆ 4.0 走塁偏差値 63

 糸満高校時代の2年冬には、県野球部競技会の100メートル走を11.37のタイムで優勝。しかしその走力を、実戦で活かすことができなかった。そのため一塁までの塁間を、左打席から4.1秒前後ぐらいと際立つものがなかった。しかし今年になり走り出しを工夫したのだろうか? 塁間3秒台を計測することが増えてきた。秋の日本選手権では、3.85秒を記録。このタイムをドラフト指名された左打者で偏差値化すると、走塁偏差値は 63 とプロでも上位クラスであることを実証した。しかしまだ出塁すれば、すかさずと盗塁を仕掛けるのか?と問われれば、まだまだ走らないことが多い。プロでも快速ではあるが、盗塁する技術はまだまだ未熟だと言わざるえない。

守備:
☆☆☆★ 3.5

 元々俊足の割に、打球勘や落下点までの入りはさほど上手い外野手ではなかった。そのためこれだけの身体能力がありながら、レフトを任されることも多い。しかしこの俊足を活かし、守備範囲自体は広い。以前よりも落下点までの入りにも無駄がなくなってきて、後ろに伸びてゆく打球に対し無駄なく背走できるようになっている。地肩は遠投110メートルということだが、送球を見ている限り中の上レベルという感じがする。まだまだ上手いというほどではないが、だいぶ安心して観られるようにはなってきているのではないのだろうか。

 ただしこの選手、めっぽう足でアピールできるとか、守備がうまいといか肩が強いとか、何か突出した守備・走力があるわけではないということ。持っている身体能力ほど、まだ充分に活かしきれているとは言い難い。それでも以前よりは、だいぶその能力を表に出せるようにはなってきているのだが・・・。


(打撃内容)

 第一打席の出塁に、強いこだわりをもって挑んでいるという。そのためか、以前より一打席に賭ける意気込み、集中力は磨かれた気がする。打撃に関しては、甘い球は逃さないという「鋭さ」が出てきました。元々は、独特の感性を持った天才肌という感じの選手だったので。

 打撃フォームについては、都市対抗の際に作った寸評で細かく分析しているので今回は致しません。内角寄りの球は引っ張って一ニ塁間を。外角の球に対しても、バットの先端であるヘッドを立てて、うまく拾ってヒットゾーンに持って行きます。

 特にヘッドスピードが鋭いとか力強い感じはしないのですが、都市対抗の時に甘い球を逃さない「鋭さ」を褒めました。しかし今回の日本選手権では、難しい外角球をうまくレフト方向に流す技術も魅せてくれました。


(最後に)

 都市対抗では初戦で破れてしまい、いまいち掴めないまま終わってしまいました。しかし今回の日本選手権では数試合観ることで、彼に今まで足りなかった1打席に賭ける意気込みを社会人で身に付けていることを実感。難しい球も拾える、上手さもあることを実感しました。

 また足が速いはずなのに、タイムに現れ難かった走塁でも好タイムで走り抜けられるようになっていること。あまり打球勘に優れているとは思えなかった守備にも、成長の跡が感じられました。社会人ベストナインにも選出されたように、今や社会人屈指の外野手。まだまだ秘めたる能力を引き出せていない部分も残るのですが、指名リストに名前を加えてみようと思います。ただし彼を、2位指名で獲得するほどだったのかには未だに疑問が残りますが。


蔵の評価:
 (下位指名級)


(2017年 日本選手権)









神里 和毅(23歳・日本生命)中堅 178/82 右/左 (糸満-中大出身)
 




                      「才能開花か?」





 糸満高校時代から、打撃に独特の感性が感じられる選手で気になっていた 神里 和毅 。 しかし中央大時代は、その才能を活かしきれず歯がゆい4年間だった。そして名門・日本生命に進んでからも、その印象は変わらなかった。しかし2年目を迎えた今年、眠っていた才能がようやく花開き始めたのではないのだろうか。

守備・走塁面

 糸満高校時代の2年冬には、県野球部競技会の100メートルで優勝。しかし中央大時代は、1年春からレギュラーも、1シーズン 0~3個 ぐらいの盗塁数しか決められていない。確かに脚力はあるのだが、盗塁をバシバシ決められるそういった脚力ではないようだ。そのため足は速くても、あまり野球では生かされない、そんな印象がある。その辺は今年の都市対抗予選の3試合でも盗塁は1個であり、あまり変わってない。

 今年の都市対抗では中堅手を任されていたが、中央大時代や社会人一年目は左翼を任されることが多い。これだけの脚力があれば守備範囲は広そうだが、キャッチング・地肩の強さ含めてあまり印象に残らない。まして左翼を中心に任されていたということは、肩もさほど強くはないということだろうか。


(打撃内容)

 都市対抗予選では、打率.455厘でリードオフマンとして活躍。本選では緒戦で破れてはしまったが、死球・四球を除いた3打席ではいずれも左中間・レフトオーバーの長打放ち出塁している。オーバーフェンスするパンチ力というよりも、二塁打・三塁打が多いタイプだと言えよう。

<構え> 
☆☆☆☆ 4.0

 前の足を軽く引いて、グリップの高さは平均的。背筋をスッと伸ばし、両目で前を見据える姿勢、全体のバランスと取れています。打席では適度に脱力もできており、好い構えではないのでしょうか。

<仕掛け> 平均的

 投手の重心が沈みきったあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の確実性と長打力を、バランスよく兼ね備えた中距離やポイントゲッターに多く見られる仕掛けです。

<足の運び> 
☆☆☆☆ 4.0

 足を軽く上げて、真っ直ぐ踏み出してきます。始動~着地までの「間」はそこそこで、速球でも変化球でもスピードの変化にはそれなりに対応。真っ直ぐ踏み出すように、内角の球でも外角の球でも幅広く対応することができます。狙い球を絞るというよりは、どんな球にも対応したいというスタイルです。

 踏み込んだ足元はインパクトの際にもブレず、外角や低めの球について行けます。そのためレフト方向への打球も、しっかり伸びてゆきます。

<リストワーク> 
☆☆☆☆ 4.0

 あらかじめグリップを早めに引き、打撃の準備である「トップ」を作るのは遅れず速い球には立ち遅れません。けしてインサイドアウトのスイング軌道ではないのですが、内角の球に対しても肘を上手く抜きますし、少々差し込まれても押し返すようなスイングもできます。それほどスイングの弧が大きいとかフォロースルーをしっかり取れるというよりも、しっかり振り切っています。

 バットの先端であるヘッドも下がりすぎることはなく、広い面でボールを捉えることができます。ヘッドスピード等はそれほど際立ちませんが、甘い球を逃さない「鋭さ」は持っています。

<軸> 
☆☆☆☆ 4.0

 足の上げ下げも静かで、目線の上下動は少なめ。体の開きも我慢できており、軸足も安定しており打撃の波は少なそう。

(打撃のまとめ)

 とりあえずどんな球にもある程度対応できる、万能型のスイング。技術的には殆ど完成しており、伸び代よりも今の力でどのぐらい通用するかというタイプでしょう。特に何か技術的に非凡なところは感じないのですが、甘い球を逃さない集中力は素晴らしいのではないのでしょうか。


(最後に)

 ほぼ技術的には完成しており、本格化してきた印象です。足は速いのでしょうが、足でかきまわすようなタイプではありません。守備も強肩ではないのですが、無難にセンター・左翼あたりを守ります。打撃は、すでにファームレベルならば違和感なく通用するのではないのでしょうか。

 問題は、それほど今後の伸び代は感じられない点。この辺は、同じ左打ちでも 藤岡 裕大(トヨタ自動車)とは対象的なタイプではないのでしょうか。確かにプロ入りするのならば今が「旬」なのでしょうが、守備でも走塁でも突出したものがなく、あとは打撃をどう見るかでしょうね。今の技術でそのままプロで通用するのであれば好い選手だと思いますが、伸び代が少ないことを考えると確信が持てないので、指名リストには残さないという判断に致しました。ただし社会人で指名される選手は、大学時代よりも明らかに良くなった選手。そういった意味では、この選手はその条件にピッタリはまります。


(2017年 都市対抗)








神里 和毅(糸満3年)外野手のレポートへ(無料)