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玉井 大翔(24歳・かずさマジック)投手の個別寸評へ








玉井 大翔(東農大生産学部)投手 178/68 右/右(旭川実出身) 
 

 1年生ながら大学選手権に出場し、140キロ台中盤をなげていた投手でした。その時はリーグ戦で、5勝0敗 防御率 0.21 と抜群の成績でした。しかし3年生になった今年は、2勝1敗 防御率 0.94 と数字を悪化させて戻ってきました。その数字が示す通り、伸び悩んでいる感は否めません。

 足をゆっくりとあまり高い位置まで引き上げず、大人しいフォーム。やや肘を下げた、スリークオータです。球速は、135~MAX141キロぐらいと平凡で、結構シュート回転するなど気になります。変化球はスライダーとのコンビネーションで、たまにカーブ・チェンジアップ気味の球を投げて来るように思います。

 ストライクゾーンにはボールが集まりますが、枠の中では結構アバウト。特に左打者への球筋が乱れがち。牽制などは悪くないのですが、以前ほど繊細が欠けているように思います。

(投球フォーム)

<広がる可能性> 
☆☆☆

 引き上げた足は、甘さは残るものの一塁側には落とせています。そういった意味では、見分けのつかないカーブや縦に鋭く落ちるフォークのような球種を投げられる下地はあると思います。

 「着地」までの粘りは平均的で、もう少し体をひねり出す時間が確保できるようだと、もっと変化球のキレ・曲がりも鋭くなるのではないのでしょうか。

<ボールの支配> 
☆☆☆

 グラブをしっかり内に抱えられていないので、フォームが暴れて球筋が安定しません。ただ足の甲では地面を押しつけられているのと、「球持ち」はそれほど悪くないので、そのことである程度ボールをコントロールしています。

<故障のリスク> 
☆☆☆☆

 お尻は落とせますので、肘への負担は少ないはず。腕の角度にも無理は感じないので、肩への負担も少なそう。そういった意味では、故障の可能性は低いのでは? それでもパフォーマンスが以前より低下しているのは、何かしらの故障に見舞われたのでしょうか?

<実戦的な術> 
☆☆☆

 「着地」までの粘りは平凡で、体の「開き」が早いのが気になります。これでは、コースを突いたような球でも、球筋がいち早く読まれて打たれてしまいます。

 腕は体に絡むように、最後までしっかり振られています。速球と変化球の見極めはつき難いので変化球を有効に活かせるはず。ボールへの体重の乗せも悪くないので、打者の手元までは勢いが落ちないボールが期待できるはずなのですが・・・

(最後に)

 まずは、一年生の頃できていたパフォーマンスを取り戻すことから始めたいですね。ボールの勢いだけでなく、投球の繊細さが損なわれています。その上で、ピッチングの幅を広げて行ければと期待します。来年は最終学年、成長した姿で大舞台に戻ってきて欲しいと思います。

(2013年 大学選手権)




(どんな選手?)

 1年生ながらリーグ戦で、5勝0敗 防御率 0.21 と素晴らしい成績を残しました。大学選手権二戦目の慶応戦では、ロングリリーフで、その存在感を全国に知らしめました。

(投球内容)

 オーソドックス右上手投げ投手ですが、球速は130キロ台後半~140キロ台中盤まで到達。特に打者の内角に厳しく突く球が目立ちました。また曲がりながら沈むスライダーにも威力があり、この球とのコンビネーションで投球を組み立てます。

 おおよそ両サイドに球散らせ、勝負どころでは厳しいところを突けます。マウンド捌きも経験豊富な印象で、ピンチでも動じずに投球。クィックも1.0秒台前後と高速で、牽制などは見分けが難しく、思わず一塁走者が刺される場面も観られました。持っている野球選手としてのセンスが高いのでしょう。肉体の資質よりも、そういったセンスで相手牛耳るタイプです。

(投球フォーム)

 静かにおとなしめに入るフォームで、一塁側へにはお尻を落とせます。そのためもっと見分けの難しいカーブや縦の変化も身につけそうなものなのですが、着地までの粘りがなく時間が足りないのが今後の課題でしょうか。

 グラブをしっかり抱えきれていないので、フォームは暴れ気味。足の甲の押しつけも、やや甘い傾向にあります。球持ち自体が良いので、これでもある程度の制球を保てていますが、もっと高い精度の制球力を追求するのならば、この辺の細かい部分まで神経を行き届かせて欲しいところ。
 
 体の「開き」は平均的で、「着地」までの粘りが作れれば、もっとフォームにイヤらしさが出てくるはず。腕の振り・体重移動に関しても、可も不可もなしといった感じでしょうか。

(今後は)

爆発的に資質を伸ばしてゆけると言う伸びしろは、正直感じません。ただ一年生にして、確かな実績を残しましたから、その段階で全国を経験できたことは、新たな目標を持つためにも大きかったと思います。これから卒業するまでに、何処まで資質を高めてゆけるのか、じっくり見守って行きたいと思います。

(2011年 大学選手権)