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山崎 晃太郎(ヤクルト)外野手のルーキー回顧へ








 山崎 晃大朗(日本大)中堅 173/68 左/左 (青森山田出身)





                   「身体つきが華奢なのが気になる」





 昨年から、一塁までの塁間を3.9秒台で走り抜ける脚力を持った選手として、密かに気にしてきた選手。しかし春は観戦が合わず、一部昇格した秋は、どうしても観に行かなければと思っていました。しかし改めてこの選手を観て思ったのは、上背がないことよりも、身体つきが明らかに大学生にしては華奢だということ。これで、プロの世界で戦って行けるのか?という不安がよぎります。


(走塁面:走塁偏差値 58 )

 一塁までの到達タイムは、左打席からだいたい 4.0秒前後で走り抜けてきます。このタイムを、ドラフト指名された左打者で偏差値化すると、58 ぐらい。中の上~上の下 ぐらいの脚力でしょうか。1年春以来の一部昇格となったこの秋、4年間で過去最高の7盗塁を決めるなど、走力でアピールすることができました。絶対的な速さではありませんが、プロでもこの脚力を一つ売りにしてゆくことが予想されます。


(守備面)

個人的に推したいのは、左右の守備範囲の広さ。これに関しては、プロでもトップクラス。その反面、前後の判断力に欠けるため、ここが同じ守備でも課題でもあります。地肩は、中の上レベル。際立つものはありませんが、それなりに刺せるだけの肩はあると言えます。





(打撃内容)

 甘い球を逃さずスパーンとはじき返す鋭さはあるものの、全体的に打撃は弱い印象を受けます。一部通算.200厘、二部通算.259厘だそうで、やはり打力は即戦力級だとは思えません。

<構え> 
☆☆☆☆

 両足を揃えたスクエアスタンスで、グリップを高めに添えます。腰の据わり具合・全体のバランスもまずまずで、両目で前を見据える姿勢も悪くありません。構えとしては、理にかなった良い構えではないのでしょうか。

<仕掛け> 平均的

 投手の重心が下がりきったあたりで動き出す、「平均的な仕掛け」を採用。ある程度の確実性と長打力をバランスよく兼ね備えた仕掛けですが、あまり長打のイメージはありません。

<足の運び> 
☆☆☆

 足を軽く引き上げて、ベース側にインステップしてきます。始動~着地までの「間」はそれなりで、速球でも変化球でもソコソコ対応。ベース側に踏み込んで来るように、外角を意識したスタイル。しかし踏み込んだ足元は地面から早く離れてしまうので、外角球を狙う割に、センターから一二塁間に打ち返すのを好むタイプとの印象を受けます。逆に外角の厳しい球や低めの球には、あまり粘れないのではないのでしょうか。

<リストワーク> 
☆☆☆

 打撃の準備の形である、トップを作るのは早め。そのため、速い球には立ち遅れ難いはず。バットの振り出しは、けしてインサイド・アウトではなく、引っ張りを好む割に内からバットが出てきません。逆に外の球に対しては、バットの先端であるヘッドが下がらず、広い面でボールを捉えられます。ボールを捉えてからも、スイングの弧はコンパクトで、フォロースルーでボールを遠くに運ぶというタイプではありません。あくまでも鋭く、野手の間を抜けてゆくタイプなのでしょう。

<軸> 
☆☆☆

 足の上げ下げは大きくなく、目線の動きは平均的。体の開きは充分我慢できていませんが、軸足は地面からまっすぐ伸びて綺麗に回転できています。

(打撃のまとめ)

 インステップする割に、引っ張りにかかるという引っ掛けやすいバッティングなのには気になります。また足元が早く地面から離れる割に、バットが内から出てこないのも気になります。そういった打撃の矛盾を、プロ入り後は改善してゆくことが求められるでしょう。打撃に関しては、プロで通用するまでに数年は時間がかかることが予想されます。あるいは、打撃が改善されずに解雇されるかもしれません。

(最後に)

 やはり打撃の弱さと体の華奢さが気になり、大学からのプロ入りは正直どうかなという印象。自慢の走力も、プロに混ぜると図抜けてはいません。また守備範囲の広さはA級も、前後の判断力を中心に打球勘が良いとはいえません。

 そういった意味では、現時点で売りになるものに乏しく、時間はかかるだろうなという気はします。高山俊(明大)をドラフトで外した穴を、この選手で埋めるのは厳しそうです。まずは走力から、首脳陣の信頼を得てゆくことになりそうです。


(2015年 秋季リーグ戦)