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岡部 通織(東東京・帝京)右翼 178/80 左/左 |
(どんな選手?) 中学の時から有名な選手だったようですが、どうも帝京入学後は伸び悩んでいるのかな?と言う印象はあります。パワフルな打撃で、5番・右翼手として選抜では出場しておりました。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、その見た目によらず4.1秒前後で走り抜けるなど、中々の俊足の持ち主です。しかし、この選抜では、4.5秒前後と極めて遅く、以前計ったのが間違いではなかったのかと思ってしまいます。ただ秋の成績をみると、17試合で9盗塁と、帝京で一番の盗塁数を誇ります。 右翼手としての動きを見ている限り、あまり上手い外野手には見えません。地肩も基準~それを上回るレベルぐらいと、守備でアピールするタイプではないように思えます。 守備・走力に関しては、基準を満たすか満たさないかぐらいの身体能力はあるものの、それを活かすだけの術は、まだ身に付いていないのかなと言う印象は強いです。 (打撃内容) 今まで正直、この選手の良さがわからなかったのですが、今大会観ていて驚いたのは、バットに確実にボールを当ててくる点です。園田が粘り強く当てることを主眼に置いた打撃をするのに対し、強打を狙った上でバットで捉える能力は、この選手の潜在能力の現れなのではないかと思います。 それでは何故結果に表れ難いのかと言えば、それは持っているポテンシャルなのではなく、それを引き出すための術に課題があるからだと思います。またプレーに何か、伝わってくるような気迫が感じられないのも残念に思います。 (夏に向けて) 今後は、心身共に甘い球を絶対に逃さないとか、何が何でも出塁してやろうと言う強い気持ち・常日頃の意識を求めたいと思います。あえて嬉しい時は嬉しい、悔しい時は悔しいと言う自己表現をしても、この選手は好いのではないのでしょうか。精神的に一皮剝けることで、何か他のものが見えてくる気が致します。 (2010年・選抜) (どんな選手?) 下級生の頃から帝京では注目されてきた強打者ですが、旧チームではスタメンから外れることが多かったようです。新チームでは、4番・右翼手を任されるなど、パワフルな打撃で帝京打線の中心選手としての活躍が期待される選手です。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、その見た目によらず4.1秒前後で走り抜けるなど、中々の俊足の持ち主です。ただ走塁での諦めも多く、プレーに貪欲さがないのが気になります。その辺が、ポテンシャルはありながら、旧チームでレギュラーを任されていなかった理由の一つなのかもしれません。 右翼手としての守備力などは、あまりよくわからない部分も多かったのですが、地肩に関しては、それなりに基準以上の強さがあります。それほど守備力が高くなさそうでも右翼を任せられているのは、この地肩の強さによるところが大きいのでしょう。 (打撃内容) 前足を引いて、グリップを高めに添え、あらかじめ捕手側に構えます。腰の据わり・バランスなども良く、強打者としての臭いがプンプン臭う雰囲気のある選手です。 仕掛けは「平均的な仕掛け」だけに、ある程度のアベレージと長打をバランス良く兼ね備えた中距離・ポイントゲッタータイプだと思います。 足を軽く上げ、少しアウトステップ気味に踏み込みますが、その足下がブレないタイプ。甘い球を逃さず叩くのを得意とする強打者かと思います。ややトップを作るのが遅れ気味ですが、深くトップを作ることで強い打球を生み出します。それほどスイング軌道にロスは感じられず、フォローまでしっかり振り抜きます。特に頭のブレが少なく、身体の開きも抑えられ、軸足にも強さが感じられるなど、「体軸」の良さには光るものがあります。 ボールを捉えるセンスなど、対応力にはそれほど光るものはありません。ただヘッドスピードは基準レベルで、強い打球が飛ばせる肉体の強さは感じられます。難しい球を捌くと言うよりは、自分の打てるポイントの球を逃さず叩く「鋭さ」を磨くことで、打撃レベルを向上させて行くことが期待されます。 (今後は) プレーに貪欲さと言うか、欲がない淡泊さが残念ですね。見た目以上に・走力・地肩などの身体能力はあるだけに、それをもっと積極的に活かす術を磨いて欲しいところです。 タイプ的には、高校の先輩である 中村晃(ソフトバンク)を目指すのが、理想ではないのでしょうか。ただ彼よりも、走力・守備力でアピール出来る可能性を秘めているだけに、打撃レベルを引き上げて、選抜に挑んできて欲しいと思います。ドラフト候補云々になれるかは、選抜でのプレー次第といった感じだと思います。彼の場合は、技術的な成長以上に、内面の成長に注目して、選抜では注目してみたいと思います。 (2009年・神宮大会) |