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小野田 俊介(早稲田大4年)右翼手の最新寸評へ
小野田 俊介(早稲田大・3年)下級生寸評へ
小野田 俊介(西東京・早稲田実)投手 180/72 右/右 |
(どんな選手?) 昨春の選抜では、新2年生ながら140キロ台を記録するストレートで、将来を嘱望された本格派右腕でした。しかしながら最終学年では、4番・右翼手として出場。その非凡な才能を持った投手を捨て、野手一本で挑んできました。 (守備・走塁面) 一塁までの塁間は、4.55秒前後(左打者換算で4.25秒前後)と、若干プロの基準である4.2秒を下回るぐらいの脚力です。西東京予選の6試合でも、盗塁は0。実際のプレースタイルを見る限り、足を売りにするタイプではなさそうです。ただ全く動けない選手ではありません。 それほど打球への反応・守備範囲は広く感じませんが、球際では強いところを魅せてくれました。元々投手だっただけに、肩も強いです。そういった意味では、鍛えようによっては、上のレベルでも強肩外野手として、存在感を示す可能性は充分あると思います。 (打撃内容) 1人だけドラフト候補が混じっていると言った感じの選手で、均整のとれた体格が目を惹きます。ただ試合を観る限り、スイングのキレに欠け、まだまだ粗い印象は生で観ても受けました。またこの夏の甲子園でも、同様の印象を受けます。肉体の強さがあるので、当たれば強い打球を打てるのですが、なかなか当たらないのが歯がゆいところです。 前足を引いてグリップを高めに添えて、ボールを呼び込みます。打席でも、強打者としての雰囲気が臭って来る雰囲気があります。仕掛けは「平均的仕掛け」を採用し、これは中距離・ポイントゲッターが多く採用する仕掛けです。そのため本質的には、中距離打者なのではないのでしょうか。 足を回し込んで「間」を作れるので、緩急に対してはある程度対応できるものと思われます。ただ残念なのは、踏み込んだ足下がインパクトの際にブレてしまい打ち損じが多かったり、地面からすぐ離れるので打球がセンターからレフト方向へ引っ張る打球に偏ると言うこと。この辺が、脆さであったり、打てる球が限られる理由かもしれません。 打撃の準備段階である「トップ」を作るのも少し遅れ気味なので、一定レベル以上の投手には苦労するでしょうし、ボールを捉えるまでのスイングにもロスが感じられ、対応力が低いのが伺えます。ただ大きな弧を描くので、しっかり捉えた打球は力強く飛んで行きます。 (今後は) 走力は並レベルですが、強肩・強打の外野手としての期待は集まります。そのためにも、足下の盤石さを意識し、地面をしっかり長く地面を捉えられるようになると、右方向への打撃も可能になり、幅が広がりそうです。 かなり技術的には課題が多い選手なので、将来的に大成できるのかは微妙なのですが、スケールの大きな強打者として、大学などでの成長が期待されます。いずれは早慶戦を盛り上げてくれるような打者に、ぜひ育って頂きたいと思います。 (2010年・夏) (どんな選手?) 新2年生ながら、均整の取れた体格の持ち主で、常時135~140キロ台前半を投げ込む、世代を代表する本格派です。このまま順調に成長して行けば、東日本でもトップランクの投手として、秋から大きくクローズアップされそうです。 (投球スタイル) ランナーがいなくてもセットポジションから投げ込む投球とは裏腹に、常時135~MAX142キロの速球は、球速以上に感じさせる球質があります。スライダーは、曲がりながら落ちるスラーブ的な変化で、130キロ近いカットボール気味の変化も見られます。また内角を強気に攻める実戦的な投球や緩急を生かしたカーブなども織り交ぜ、すでに実戦的な投球が出来るのも、この投手の魅力でしょうか。 この投手面白いのが、右打者には結構制球がアバウトで、打ちゴロの球も少なくありません。その割に、徹底的に左打者の内角クロスを厳しく突く内角フェチです。外から入って来るスライダーも使える選手で、左打者には相当厄介な投球が出来ます。 (今後は) すでに投手としての基礎はある程度出来ているので、投手としてのスケールを更に増す意識と、右打者への投球に磨きをかけてもらいたいところです。高卒でプロを意識出来る素材で、順調に育ってくれることを期待したい本格派でした。 (2009年 センバツ) |