14dy-18
大坂谷 啓生(青森・弘前学院聖愛)外野 176/78 右/右 |
(どんな選手?) 腰をグッと屈めた力感溢れる構えに、三拍子揃った高い身体能力が魅力の強打者です。 (守備・走塁面) 一塁までの走破タイムは、4.4秒弱(左打者換算で4.1秒弱)と、基準レベル以上の脚力。ただ上のレベルで、足を売りにするほど圧倒的なものかどうかは微妙です。 むしろ魅力なのは、中堅手としてのディフェンス力。ボールへの反応・キャッチングもそうですが、何より地肩が素晴らしいです。この肩に関しては、上のレベルでも充分に武器になるほどのものがあります。 (打撃内容) チームの3番を務める選手で、体の強さを生かし、強烈な打球が野手の間を抜けて行く中距離・ポイントゲッターといった印象があります。ただ少しボールを見極める選球眼に、課題があるように感じます。 スクエアスタンスで、腰をグッと沈めた力感溢れる構えが印象的。打席での集中力も感じますが、少し力が入りすぎかもしれません。あと両目で前を見据える姿勢が、若干悪い気が致します。体が固いのかもしれませんが、両目でボールを的確に追うためにも、この辺は改善したいポイント。 仕掛けは「遅すぎる仕掛け」を採用。一度ベース側に足をつま先してから、リリース前後に本格始動するので、どうしても一定レベル以上の球速・キレに立ち後れてしまいがちです。 僅かにステップした足下は、インパクトの際にブレず振れています。ただ「間」がないタイプなので、打てるポイントは限られた「点」の打撃です。そのため狙い球を逃さず叩く「鋭さ」が求められます。 打撃の準備段階である「トップ」を深く取れているのは、打球に勢いを与える意味でも好いことです。ただバットを引くのが遅く、どうしても立ち後れてしまいます。バットを振り出す角度はよく、それほどロスは感じませんし、最後まで力強く振り切れております。 (今後は) 守備・走力の能力もありますし、気持ちも強さも感じます。あとは、始動の遅さとボールの見極めをいかに改善できるのかではないのでしょうか。どこぞで野球を続けて行く素材だと思います。素材としての魅力はある選手なので、いずれまた何処かで、その成長した姿に出会えればと期待しております。 (2010年 夏) |