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松井 聖(25歳・BC信濃)捕手の個別寸評へ







松井 聖(東邦・3年)捕手 171/68 右/左  





                    「天才肌だったのに・・・」





 一年夏の大会で初めて 松井 聖 を見た時は、イチローテイストの天才肌でどのぐらいの選手になるのかと期待していた。しかし同じ小柄な 森 友哉 (大阪桐蔭)捕手が西武にドラフト1位指名されたのとは対照的に、東海地区の大学に進学するという。もし松井が、下級生の時に全国の舞台を経験していたら、また違う野球人生が開けていたかもしれない。甲子園とは、それだけ選手たちにとって大きな意味を持つのだ。


(ディフェンス面)

 1年夏に見た時は、まだ外野手だったと記憶しています。捕手としては、ミットをしっかり示し、そのグラブは下に下げません。しかしキャッチングの際に身体で止めに行こうとせず、小手先だけで対処してしまうので、どうしてもパスボールが多くなちがち。

 非常にフットワークも機敏な選手だけに、そこからでも反応して捕れてしまうのだろうという意識が強いのかもしれない。ボールの押し込みやグラブ捌きも並で、捕手としては正直あまり魅力を感じません。

 残念ながら、二塁までのタイムは計測できず。バント処理の際に二塁への返球があったのですが、球筋は強く中の上ぐらいの地肩はあるのかなとは思いました。1年夏に見た時は、外野手としては平均的な肩だと評価した選手です。

 大学後も捕手を続けるかわかりませんが、捕手としては可も不可もなしと言った感じ。森 友哉 とはこの辺が大きな差ではないのでしょうか。


(打撃内容)

 身体は小さいですが、スイングの弧は大きく、フォロースルーも使えるなど中距離打者のイメージはあります。何より素晴らしいのは、対応力の高さにあったのですが。一塁までの塁間は、4.25秒強と左の好打者としては少し物足りません。

<構え> 
☆☆☆☆

 前足をしっかり引いた左オープンスタンスで、グリップは高めに。腰の据わり具合・全体のバランス・両目で前を見据える姿勢もまずまずで、懐深くボールを呼び込めるのが魅力。

<仕掛け> 早めの仕掛け

 投手の重心が下がる時に始動する「早めの仕掛け」を採用するように、典型的な対応力重視のアベレージヒッターの始動です。

<足の運び> 
☆☆☆

 早めに足を引き上げまわしこんで来るように、速球でも変化球でも緩急の対応には幅広く対応。左の好打者らしく、アウトステップを採用する、内角を強く意識したスタイル。残念なのは、踏み込んだ足元がインパクトの際にブレてしまい、エネルギーをロスしてしまっている点。もう少し、内にエネルギー貯められると良いのですが。

<リストワーク> 
☆☆☆

 打撃の準備である「トップ」を作るのは自然体で、バットの振り出しもインサイド・アウトの最短距離ではありませんが、ロスは感じません。大きな弧のスイングで、フォローするーまで綺麗に振りぬきます。

<軸> 
☆☆☆

 足の上げ下げは静かで、頭は殆ど動きません。体の開きが充分我慢出来ていないのが残念ですが、軸足には好打者らしく粘り強さを感じます。

(打撃のまとめ)

 残念ながら、一年の頃から正直伸びていないなと感じます。ボールを捉えるセンスは相変わらず非凡なものを感じますが、下半身がブレてしまうなど残念なところも。捕手という難しいポジションで、打撃にそれほど神経を傾けられなかったかもしれません。


(最後に)

 体が小さい上に、肩・走力に特別なものがないだけに、ドラフト候補として浮上しなかったのは当然でしょう。しかしボールを捉えるセンスには相変わらず良いものを持っているので、今一度打撃に意識を傾けて欲しいと思います。

 中央の大学ではありませんが、大学選手権などにも出場する地方の有力校。志しを高く持って、大学・社会人野球と息の長い活躍になることを期待します。


(2013年夏・愛知大会) 







松井 聖(東邦・1年)外野手レポート(無料)