13dy-16
吉田 裕太(立正大)捕手 182/84 右/右 |
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吉田 裕太(立正大)捕手 182/84 右/右 (日大三出身) |
(どんな選手?) 日大三伝統の強肩捕手です。高校生としては、A級のスローイングの持ち主であり、打っても4番を担うなど、強肩・強打を売りにする、チームの要的存在です。 (ディフェンス面) ミットを示すのが遅いですし、それほど構え時のどっしり感もなく、投手としては、あまり投げやすい捕手ではないのかな?と言う印象を受けました。ただミットを出すのが遅い分、ミットが下がることもないので、ワンバウンド処理など低めへの対応に立ち後れることもないですし、打球への反応なども悪くありません。キャッチングなどに特に光るものは感じなかったのですが、身体でボールを止めに行く姿勢は好感が持てます。徳島北戦では、一度スローイングの機会がありましたが、捕ってから素早かったものの制球を乱し、自慢のスローイングをアピールするには至りませんでした。そのタイムも2.15秒前後と、イマイチでした。地肩の強さを、実戦で表せないタイプなのか?それとも単に制球を乱しただけなのか?は微妙なのですが、春季大会で観た印象だと後者だと思います。この辺は、もう少し試合を観て、確認して行きたいポイントです。 (打撃内容) 思いっきりの良いのが魅力です。ヘッドスピードも力強く高速で、基準を上回るものがあります。スクエアスタンスで構え、足を回し込むタイプなので、ボールを捉えるまでの「間」があり、幅広い打撃が期待出来ます。現に西東京大会では、打率.500厘を記録するなど打力はある選手です。特に徳島北戦では、外角の高めのカーブをレフトライナーで飛ばしたあたりは、彼の典型的な打球なのではないのでしょうか。 ただ捕手としては、基準レベルの打力はある選手だと思いますが、上のレベルを意識すると、ミートポイントでボールを射貫くセンスはもう一つであり、ボールを見極める選球眼もどうなのかな?と言う印象を受けました。特に2打席見逃しの三振をきしていたように、ボールの絞り込みには不安を残す内容でした。現状は、スイング自体は上のレベルでも力負けすることのないスイングだなと言うことで、課題は対応力にありそうです。 (今後は) 捕手としての型・センスと言う意味では、個人的にあまり評価しません。ただ地肩もありますし、打力もある程度ある選手です。気持ちも強そうなプレースタイルからも、前向きに壁を打破して行ける逞しさは感じる選手ですね。 大学などに進んで、野球を続けて行ける素材だと思います。今はまだまだですが、どんどん上手くなって欲しい選手の1人です。少し長い目で、その成長を見守ってみたいと思いました。 (2009年・夏) |