13dy-15
村田 穏行(日大・2年)三塁 177/78 右/右 (PL学園出身) |
同じ姓・同じ三塁手ということで、大学の大先輩・村田修一選手にあやかった「村田二世」の異名を持つ強打の三塁手。春は二部での成績でしたが、12試合 3本塁打 9打点 打率.292厘の成績を残し、一部に登場してきました。2年後のドラフト候補として、期待の高まる強打者です。 (今シーズンは) 初の一部でのシーズンは、14試合 1本塁打 5打点 打率.260厘 という成績でした。それほど4番打者として際立つ数字ではなかったのですが、初のベストナインにも選出されました。 (守備・走塁面) 残念ながら私の観た試合では、DHでの出場で守備に関してはよくわからず。過去何度か三塁で試合に出ているのを見ましたが、それほど良い意味でも悪い意味でも印象には残っていません。恐らく無難にこなしていたと思うのですが、今後はその辺にも注目してみたいと思います。 一塁までの塁間を、4.35~4.50秒ぐらいで走り抜けます。これを左打者に換算すると、4.1秒~4.25秒ぐらいに相当しますから、ほぼプロの平均的な走力といった感じでしょうか。リーグ戦でも2盗塁を決めるなど、けして動けない選手ではありません。 (打撃内容) とにかくフルスイングはしてきますが、スラッガーと言うよりは広角に打ち返す中距離打者のイメージがあります。実際、本家・村田修一も日大時代は、その傾向が強かった選手でした。それでも東都で残したホームランの数は破格だったので、そう考えるとスケールでは数段劣ります。 まずこの選手は、仕掛けが「早すぎる仕掛け」で、投手の重心が上がりきる前に、もう自分の足を引き上げて長くボールを待ちます。ここまで早いと、投球フォームによってタイミングが狂わされてしまうので、通常プロの打者は行いません。よりこの仕掛けを見ていると、アベレージ色が強く、体の強さで長打を放っている印象があります。 ただ強打者にしては、バットの振り出しが悪くないのが特徴。ただスイングの際に、バットの先端であるヘッドが下がり気味で、これがボールをフェアゾーンに落とす確率を減らしています。 踏み込んだ足元は、極力ブレは防げています。ただ打ち終わったあとに、軸足の形が崩れるようなバランスの悪いスイングなのは気になります。ボールを引きつけて叩いているのではなく、体勢を崩してでもとらえにく行く打者に多く見られる傾向です。安定感や強打者としては、どうなのかな?という疑問は残ります。 (将来に向けて) あくまでも自分は、中距離打者なんだという意識を持ち続けていれば良いと思います。周りの「村田修一二世」なんだという言葉に惑わされて、自分の打撃を見失うのが怖いですね。 プロに行ける器がどうかは、現時点ではまだわかりません。今年・来年とまだある選手ですから、じっくりとその能力を見極めて行きたいと思います。ただこれからは、大学日本代表など、リーグを越えた活躍も期待されると思います。そういった中で何を得て、今後に活かすことができるのか、その成長ぶりに期待します。 (2011年 秋季リーグ戦) |